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2003年11月05日

メルマガ版を購読していただいている方からのお便りで、

というお問い合わせがありました。

その方にお返事を差し上げようと思ったのですが、
なんとわたしのミスでそのメールが消えてしまい、返事ができなくなってしまいました。
申し訳ありません。非礼をお詫びします。

ということで、
「かみぽこの本棚」として、
わたしのこれまで3年間の研究生活において読んできた本を紹介していきたいと思います。

どうなることやら。。。。

第一回の今日は、
わたしの本業「政治学」の本から、
わたしが読み、お奨めの本を選びました。

「かみぽこ政治学」を読んだ方は、
「かみぽこはどうしてこんな政治の見方ができるのだろう。。。」
とか、
「マスコミが言うことが正しいかどうか
知識も情報もないからわからない」
と思われることもあろうと思います。

そんな方にお奨めの本の数々です。

政治学者によって書かれたものです。

政治に興味をお持ちの方々は、
ジャーナリストや評論家による、
ただ事実の羅列しただけの本（事実かどうかは疑わしいですが）や、
根拠のない意見を述べただけの本を読むだけでなく、

大嶽秀夫「現代日本の政治権力・経済権力」（三一出版）
猪口孝「現代日本政治経済の構図」（東洋経済新報社）
猪口孝・岩井泰信「族議員の研究」（日本経済新聞）
加藤淳子「税制改革と官僚制」（東京大学出版）
真淵勝「大蔵省統制の政治経済学」（中央公論）
村松岐夫「戦後日本の官僚制」（東京経済新報社）
野中尚人「自民党政権下の政治エリート」（東京大学出版）
佐藤誠三郎・松崎哲久「自民党政権」
辻中豊「利益集団」（東京大学出版）

この中で、わたしが特にお奨めなのが、
大嶽秀夫さんの本です。

この方の分析は詳細にして、シビア。
「日本の首相の指導力は非常に強く、究極的に日本政治はトップダウン。
なぜなら、対米経済交渉で、首相が米国に対し約束してきたことは、
官僚も自民党も財界も業界団体も不満がありながらみな従うしかなかった」

「財界でまとめて自民党に献金するシステムは、
企業や業界団体が自民党に対して個別で献金するのを防ぎ、
自民党の政策が個別の業界に有利なものになって日本経済全体の利益を損ねことを防ぐ機能があった」

などなど。

「日本の首相は指導力がない」「日本の政治は汚いもの」というような、
ジャーナリズムによる政治に対する感情論をこっぱみじんに打ち砕いています。
とてもヘビーな本ですが、一度読んでみてほしい本です。

これらの本は、もう出版後何年もたったものばかりですので、
本屋にはないと思います。
まあちょっと大きめの図書館には大抵あると思うので、
よろしければ借りてみてください。

それでは、また。

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