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2006年04月19日

さて、英国留学回想録です。

「ライブラリー・プロジェクト」。

今日も最初に、この留学回想録への
新たな登場人物について書こう。

N子さん。

前回も書いたが、通常の日記に登場している
社会学のN子ちゃんとは別人。
日本の役所から派遣のキャリア官僚である。

まだ寝ぼけ眼で寮の部屋を出て教室に向かっていた私の前を
一台の白い自動車が通り過ぎた。

ぶぶぶぶぶ、がたがたがたがた。。。

なんだかやけにうるさいエンジン音を出した
ポンコツな車が。。。

その車はちょっと先の駐車場にキキーっと停まった。
車の中から出てきた人は。。。

ショートカットの日本人女性だった。
しかも、赤ちゃんを右手にひょいっと抱えて出てきた。

それがN子さんだった。

「N子さん、その子供は？」

今日は保育園が休みなんで連れてきた。」

さばさばしたN子さんは、
あっさりと答えた。

「その車は？」

「ああ、あたしの車。

なかなかかわいいでしょ。」

その白い車こそ、
後に所有者が私に代わり
「かみぽこカー」
となる車。

私とかみぽこカーの初めての出会いだった。

「旦那さん、こっちに来てるの？」

「ああ、旦那って昨年からこの学校にいるのよ。
旦那も日本の役所からの派遣留学なのよ。
今、経済学の修士で修論書いてるわ。
彼は2年間の派遣だから、
今年は統計学の修士に入学する予定。」

あ、そう。

要するに、
N子さんというのは、
20台後半の日本の高級官僚で
うちの学校の国際政治経済学修士に入学予定で
旦那も高級官僚で昨年からうちの学校にいて、
今、経済学部の修士で修士論文書いていて、
来年は統計学の修士に入学する予定だと。

更に赤ちゃんがいると。。。

なんだこの人は？

しかし、同じ高級官僚でも
H君とはちょっと雰囲気が違う。

格好はTシャツにジーンズにサンダル。
それもこっち風にちょっとへそだしだったりする。
化粧はしてない。

ショートヘアーに日焼けした精悍な（？）顔。
さばさばした性格。
宝塚の男役をちょっと思わせる。

愛車もBMWじゃなくて、小さな日産マイクラだしね。

こりゃまた個性的な人が現れたもんだ。。。
今後の活躍、乞うご期待である。

さて、「大学院入学への最後の戦い」なのだが、
まずは、プレセッショナルコースそのものについて書こう。

このコースの最後の1ヶ月の最大の目的は

「ライブラリー・プロジェクト」

という課題を仕上げることだった。

これは要するに１５００WORDSのエッセイなのだが、
実際に大学院の課題に取り組む時と同じようにやってみる。
いわば、大学院への予行練習であり、
入学前の最後の仕上げという位置づけの課題だった。

実際に図書館に入館して、
エッセイを書くために必要な本を
自分で検索して、借りるから。

そして、その本を読んで、
実際の大学院での論文を書く時のルールに従って、
必要な箇所を引用して、エッセイに仕上げる。

この課題は、最後の採点された後、
学部に送付され、
その学生を大学院で教育する際の
重要な参考資料にされると
コース側から説明されていた。

いよいよ大学院入学が近づいてきた、
という感じの緊張感を感じされる課題だった。

しかし、である。

私はここで１つの重大な疑問と不安を感じたのだった。
これが、大学院入学への最後の戦いのスタートだった。

それでは、続きはまた来週。

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