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2006年05月31日

自民党総裁選（５）：それでもワンサイドゲームにならないわけ。

カテゴリ：カテゴリ未分類

なぜ、ワンサイドゲームに

とりあえず後にして、
その前に、もう1人
総裁候補が残っているので
その方について
説明しておきたい。

山崎拓。（苦笑＝は、失礼か。。。）

山拓さんについては

それとは重複しないように
簡単に書きたいのだけど、
今回の総裁選、
そりゃあ山拓さんが
勝てる可能性は
誰が考えても全くない。（苦笑）

なんてったって、
エロタ。。。

おーとっとっと。。。
まあ、ねえ。。。（苦笑）

ただね、今回の総裁選でね、

「かみぽこ政治学」では
何度も取り上げているけれども
山拓さんの永田町における人望というのは
いくら世間的にはエロタ。。。でも（苦笑）
やっぱりすごいところがあって

あの加藤の乱で
旧宏池会がばらばらに分裂したのに
山崎派は固い結束を保ったし、
山拓さんがスキャンダルに塗れて
エロタ。。。になってしまって
落選まで経験しても、
山崎派は固い結束を
保っていることでわかる。

だから、たとえ山拓さんが
総裁選に出馬しなくても
他派から手を突っ込まれて
草刈り場になってしまうことはないし、
総裁選に出馬となったら、
それこそ一致団結して行動する。

山拓さんはこの鉄の結束力をバックに
ポスト小泉をめぐる政局において
状況に合わせて自由に行動できる
強みがあると言える。

総裁選に出馬しないで票を売るか
総裁選に出馬した上で
決選投票で票を売るか
いずれにせよ、総裁選後の政局で
自らの影響力を最大化するために
よりベターな動き方をするだろう。

そしてこの山崎派、
合計３７人で党内第４勢力である。
他派からすれば、味方にすると心強く
敵に回すとやっかいな存在だと言えよう。

そして最後に、
無派閥（７４人）について
書いておきたいと思う。

この無派閥には言うまでもなく
昨年の郵政総選挙で初当選した、
いわゆる

「小泉チルドレン」

が含まれるわけだが、
この小泉チルドレンの投票行動というのは、
どうなるか正直さっぱりわかりません。（苦笑）

だって、武部さんに言われるがままに
ビラ配りまでやっちゃうような人たちに
「政治家としての損得」を考えて
行動するなんて無理なんちゃいます？（苦笑）

政治家としての
最低限度の合理的思考が
できない人たちのことなんて
分析不可能だと思う。。。（苦笑）

ただ、これだけは言えるね。

いわゆる小泉チルドレンが、

「小泉首相の意向に従って、
安倍普三さんに投票する」

ということはないということだ。
これは、「安倍ワンサイドゲーム説」の
１つの根拠になっているようなのだが、
私は以前から何度も指摘しているのだけど
小泉首相は安倍さんを
そんなに高く評価してないと思う。

なぜなら、先ほど
小泉首相の業績評価１位は
麻生さんだと書いたけれども、
小泉さんの評価ってのは
いたってシンプルで
役職で業績を上げた人を
人事で取り立てるというものだ。

麻生さん（政調会長→総務相→外相）
竹中さん（経済・金融担当相→総務相）
武部さん（農相→幹事長）
与謝野さん（政調会長→経済・金融担当相）
中川秀さん（国対委員長→政調会長）
額賀さん（基地問題で裏方の汗かき→防衛庁長官）

これが小泉さんの業績評価と
人事の基本だと思われるんだよね。

これに対して、
安倍さんに対する人事は
非常に例外的に思える。

安倍さんは小泉内閣発足時に
官房副長官で、
その時の北朝鮮問題での
積極的な発言で
国民的人気を得て
幹事長に昇格。

しかし、幹事長時代には
年金問題の処理に失敗し、
参院選で敗北して
幹事長代理に降格。

そして、郵政総選挙後の
昨年１１月の内閣改造で
官房長官に就任したわけだが、
これは他の小泉人事のように
それまでの実績を評価したものとは
明らかに違うわけだ。

安倍さんの官房長官起用は
これまでの実績を評価したものではなく
安倍さんがポスト小泉の
世論調査１位であるために
安倍さんにテストの機会を
与えてみたという
意味合いが強いように
私には思われる。
（2005年11月1日
小泉内閣改造を読む（２）：安倍官房長官の試練と竹中総務相の飛躍。）

また、マスコミではよく
小泉さんが安倍さんを
支持する発言をしていると
書かれているけど
私はそれもちょっと
違っていると思っている。

小泉さんが総裁選に関して
言っていることは
あくまで一般論の範囲内である。

どこをどう読んでも
「安倍」という単語が
出てくるわけではない。

その一般論の通りに
選挙が行われると
世論の支持の強い
安倍さんが有利であると
いうだけのことだ。

ただ、自分の発言がマスコミに
「安倍支持」と受け止められるということは
小泉さんは百も承知の上で
話してはいる。

しかし、それは
このエントリーの冒頭で書いた
小泉ＶＳ森の暗闘で
駆け引きのために
言っていたにすぎないのだと
私は思う。

要するに、小泉首相は
麻生さんを特別に支持してない程度に
安倍さんも特別に支持してないわけだから、
小泉チルドレンが、

「小泉首相の意向に従って、
安倍普三さんに投票する」

ことはありえないわけだ。

小泉チルドレンは、
政局のなんたるかを
さっぱりわかってない人が
多そうだから、
すべての総裁候補から
個別に電話があって、
いろいろ言われて
右往左往するだけだろう。

こんな人たちの票読みなど、
現状では不可能。（笑）

まあ、小泉チルドレンの存在が
総裁選ワンサイドゲームの
根拠にならないことだけは
間違いないとは思う。

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