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2009年02月17日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
これまで書いてきたように、


しかし、日本の参院(上院)は、
他の二院制採用国の上院に比べ
権限が強すぎるので、
改革が必要だとは考えている。

ここからは、
世界の二院制採用国の制度と
日本を比較し、その上で参院を


世界的に見ると、
民主化の過程で
二院制を採用する傾向にある
東欧諸国など、
二院制採用国は増加傾向にある。

また、先進8カ国(G8)は
全て二院制を採用している。

二院制では、下院に相当する議院
(日本では衆院)は、
基本的には社会の多勢を占める

「中産階級」



一方、上院(日本では参院)の構成は
各国の事情によって多様であり、

以下の3つのタイプに累計される。

「貴族院型」(英国・大日本帝国議会など)は、
下院が大衆迎合的な法案を可決する



に陥らないように、
貴族の立場から
厳しくチェックするという意味で
設置された。

英国・貴族院は世界最古の上院であり、
この「チェック機能」の考え方が
「二院制」のそもそもの思想と
いうことになる。

現在、英国の貴族院は
世襲の貴族と
一代限りの貴族と認定された
有識者や功労者を議員として
構成されている。

「連邦型」(米国・ドイツ・スイスなど)は
ほぼ全ての連邦国家が採用している。

連邦制国家は、社会が複数の民族や、
異なる言語集団から構成される場合が多い。

そして、これらの利害を
何らかの形で政治に反映する
メカニズムが必要なために
上院が設けられている。
従って、上院は

州(地方)の代表

という性格を持っている場合が多い。

「民選議院型」(日本・イタリア・フランス)は、
貴族制度が存在せず、
連邦制国家でもないにもかかわらず、
上院が下院の軽率な行動をチェックし、
そのミスを修正するために
設置されたものである。

これら二院制のメリットは

(1) 立法機能を分割することで
1つの議会の多数派による
専制を抑止できる
(2)拙速な決定を避け、慎重に審議できる
(3)下院の衝動的な行動をチェックできる
(4)国民の多様な意見や利益を細やかに代表できる、

の4点である。一方、デメリットは

(a)上院が強い拒否権を有する場合、
立法上の行き詰まりを生じる
(b)両院間の意思の統一を図る必要があり、
政策決定が非効率となり遅延する、

ということだ。

そして、二院制のデメリットを補うために、

「上院が法案を否決する権利を制限する」

制度設計を行っている国が
多いということになる。

英国の貴族院は
庶民院が可決した法案を
否決することができない。
その法案の成立を最大13ヶ月間
遅らせることができるのみである。

フランスでは上下院の議決が異なる時は、
最終的に下院が議決を行う。

ロシアでは、法案の成立につき
下院の優越の原則がある。

米国やイタリアでは、
制度的には両院の権限は対等であり、
下院で可決した法案でも
上院で否決されれば
法律として成立しない。

但し、米国は政党に党議拘束がなく、
大統領が直接個別の議員に対して
法案成立のための多数派工作ができるし、
イタリアは上下院議員選挙が同時に行われ、
上下院の政党の議席構成が
ねじれないような
制度的工夫がなされている。

ここまで整理したうえで、
日本の二院制について
考えてみたいのだけど、
その特徴は、ご存じの通り

「衆・参院の議決が異なった際、
衆院で3分の2の賛成がないと
法案を再可決できない」

ということだ。

明らかに諸外国と比べて
上院(参院)の権限が強すぎるが、
これは日本には衆院を抑える権限の強かった

「貴族院」

が最初に設置され、
それが戦後「民選議院型」の
参院に改革されたという
歴史的な経緯があるためだろうね。

その結果、「ねじれ国会」や
「郵政民営化法案」の審議過程で
慎重な審議がなされて、
二院制のメリットが存分に発揮された反面、
政策決定の行き詰まりというデメリットも
顕著になってきている。

従って、参院改革を考える際のポイントは、

「参院のチェック機能を維持し、
且つ法案審議の効率性をいかに確保するか」

ということになる。
私はまず、

「参院で否決した法案は、
衆院の過半数の賛成で法案成立」

として、衆院の優越を
明確に規定していいのだと思う。

その代わり、参院には
英国・貴族院のような
長い審議時間を与えたら
どうだろうか。

これまで何度も主張してきたように、
日本の国会会期は諸外国と比べて短すぎる
(日本の通常国会の会期150日に対し、
英国は11月から1年間の会期。
ドイツは会期という概念そのものがなく、
1年中いつでも国会を開ける)。

これは、日本の国会で
「審議拒否」「強行採決」が
頻発する原因となっている。
抜本的な国会スケジュールの改革を
検討すべきである。
(2007年2月6日
「与党の横暴VS野党の怠慢」の国会とは。(前編)
「与党の横暴VS野党の怠慢」の国会とは。(後編)

まあ、これは憲法改正が必要かもしれない
大がかりな改革になるのだけどね。

参院での審議時間が十分に確保されれば、
衆院の優越を明確にしても、
参院の意義は失われないと思う。

「ねじれ国会」でわかるように、
たとえ法案否決できなくても、
参院でしっかり法案を止めれば
法案に関するいろんな問題が
明らかになってきて、
国民は問題の所在を
よく知ることができるように
なるからだ。

その結果、政府・与党が
かつてのように
その問題を素通りして
ごまかそうとしたら、
国民が選挙で厳しい審判を下す
ということに
なるのではないだろうか。

それでは、またね。



「かみぽこ政治学」バックナンバーは こちら。






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最終更新日  2009年02月17日 11時16分10秒


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