De Leonら(1998)は、横断損傷ネコの訓練効果と自然回復を比較した。彼らによれば、ステップ訓練は有意の運動機能の促進ないし再形成を見せ、運動中のしかるべき神経を増進させる確率を高めること。そして訓練は、他の付加的伝導路の発生の促進よりも、残存する感覚運動伝導路の機能を促進・再形成することを示唆している。De Leon(1999)は、ネコにおいては訓練効果が持続したことを示した。
De Leon(1999b)は、ネコにおいて立位とステップの訓練を行なった。損傷後に立位訓練を行なったネコはステップができず、ストリキニン(グリシン受容体遮断薬、強力な中枢神経刺激剤)の投与により、30~45分間、全荷重をかけたステッピングを引き出した。ところが、ステップ訓練したネコは好ましいステッピングをしたが、それはストリキニンの投与によって行なったのではなかった。立位とステッピング訓練は、ネコの神経と筋肉の異なった適応をもたらした。脊髄化(spinalization)は、筋量の減少と腓腹筋の活性化された緊張の最大化した結果である。立位訓練はこれらの変化を改善するが、ステッピング訓練はそうではない。