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続きです。
インターネット通信販売の場合は、たとえ日本語のサイトであっても、東京法務局によれば、「実際に取引の都合上日本に営業所を設置する必要があったり、日本における代表者を定めて取引しなくてはならないよう」でない場合は、外国会社の登記をしなくてもよい、ということになります。
ということで、日本語サイトを運営して、インターネット通信販売をしている外国会社にも2種類あって、外国会社の登記をしているもの、と、それ以外。
外国会社の登記をしている外国会社は、当然、日本に住所を有する「日本における代表者」がいるわけですが、会社法817条2項によれば、
「817条2項 外国会社の日本における代表者は、当該外国会社の日本における業務に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する。 」
とありますから、日本の法律が適用されるかどうかはともかくとして、何かあっても、「日本における代表者」を探し出して交渉すれば、まあ、なんとかなる、という気がします。
「それ以外」の場合は、後でも書きますが、何かトラブルがあれば、迷路のような道を進むか、あきらめざるをえないか、という可能性が、かなり高い、と思います。
ここで、外国会社の登記についてみてみます。
外国会社(外国の法令に準拠して設立された法人その他の外国の団体であって、会社と同種のもの又は会社に類似するもの、会社法2条2号)が、日本で、取引を継続して行うには、日本における代表者を定め、外国会社の登記をしたり、貸借対照表にあたるものを公告しなければなりません。
そして、会社法818条は
「外国会社は、外国会社の登記をするまでは、日本において取引を継続してすることができない。2 前項の規定に違反して取引をした者は、相手方に対し、外国会社と連帯して、当該取引によって生じた債務を弁済する責任を負う。 」
と、ありますから、契約は有効として、何かあった時は、会社だけでなく、個人責任を追及するということもできる、ということになっています。
さらに会社法979条に
「会社の成立前に当該会社の名義を使用して事業をした者は、会社の設立の登録免許税の額に相当する過料に処する。
2 第八百十八条第一項又は第八百二十一条第一項の規定に違反して取引をした者も、前項と同様とする。 」
と、ありますから、株式会社と同種のものなら、資本金の1000分の7、または、最低15万円を取るつもりのようです。
818条1項違反、たとえば、駐在員事務所のままでの、外国会社の取引などは、ある程度行われているような気がしますが、「日本において取引を継続してする」(818条1項)の意味がはっきりしないので、どこから先が違反になるかは、よく分かりません。
ついでに、821条1項について書くと、821条は、擬似外国会社に関する規定で、
「第821条 日本に本店を置き、又は日本において事業を行うことを主たる目的とする外国会社は、日本において取引を継続してすることができない。
2 前項の規定に違反して取引をした者は、相手方に対し、外国会社と連帯して、当該取引によって生じた債務を弁済する責任を負う。 」
となっています。
日本で商売をするのを主な目的としているにもかかわらず、たとえば、アメリカ人にとって使い勝手の良い会社を設立できる、デラウェア州あたりで会社を設立したような場合が、これに該当します。
日本の法律の適用を回避する目的がある、とされているようです。
疑似外国会社と海外からのインターネット通信販売との関係でいえば、「会社法の施行に伴う商業登記事務の取扱いについて」(平成18年3月31日付け法務省民商第782号法務局長・地方法務局長あて法務省民事局長通達)( http://www.moj.go.jp/MINJI/minji108-1.pdf )、という文書の中に、次のような記載があります。
「次に掲げる場合のいずれかに該当するような外国会社は,日本のみならず,外国においても事業を行うことを目的としていると認められ,一般的には,もっぱら日本において事業を行うことを目的とするという要件を満たさない。
(ア) 日本における商品の販売又は役務の提供による売上げが当該外国会社の売上げの100パーセントを占めるが,その取引商品若しくは原材料の相当部分を日本国外の取引先(当該外国会社の日本国外の関連会社を含む。)から調達する場合又は役務の提供のために必要な行為の相当部分を日本国外において行う場合」
とあって、日本での売り上げが100%でも、外国で仕入れている限り、一から、日本の会社法で会社を設立する手間は、不要です、ということになります。
この問題は、疑似外国会社の規定を削除するような圧力もあったようで、国会でも問題になっているので、とても分かりやすい文章に仕上がっています。