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ルーヴル美術館 3 ( ミケランジェロの奴隷像)
フランス(France)パリ(paris)
セーヌ川右岸1区ルーヴル美術館(Musée du Louvre) Part 3
古典主義、リアリズム、マニエリズム、バロックの彫刻群
イタリア、ルネッサンス期の彫刻の中でも目玉がミケランジェロ作の2体の奴隷像です。
ミケランジェロ作の2体の奴隷像
ローマ教皇ユリウス2世(在位1503年~1513年)の墓廟の為に15年かけて1つの石の固まりから掘り出された作品
なのだそうです。
墓廟の依頼は1505年。忙しかったミケランジェロはユリウス2世の在位中に完成できず依頼から42年かかって完成。
1547年にサンピエトロの中に完成した墓廟は縮小変更され40体の像を置く予定が結局本人が造ったのは3体のみ。
サン・ビエトロ・イン・ヴィンコリ聖堂の壁面墓碑
がそれです。
昨年7月に「ミケランジェロ(Michelangelo) 3 (最後の審判) 」のモーセ像の所で紹介しています。(モーセ像も実は他の為の像だったようです。)
因みに、ミケランジェロにシスティナ礼拝堂の天井画を描くよう指示したのもユリウス2世です。
この2体の奴隷像は最終的には墓廟から外され
、ミケランジェロはそれを友人である銀行家のストロッジに贈るのですが、ミケランジェロの傑作故にこの彫刻は 転々と居所を変えています。
ストロッジは、フランス王アンリ2世にこの像を贈呈し、王はモンランシーの司令官にこれを与え、その後1632年にリシュリュー枢機卿の所有物となり、ポワトーの城に飾られ、
1749年にリシュリュー家のパリの邸宅に移され、1792年にパリ国立美術館に収められ、 1794年にルーヴルに収まりました
。
ミケランジェロ作 瀕死の奴隷
ミケランジェロ作 反抗する奴隷
アントニオ・カノーヴァ作 アモール(クピド)とプシケー
1789年制作。新古典様式のこの像のテーマは絵画でもこの頃頻繁に使われています。
そのシルエットからも解るフォルムの美しさは、どの角度から撮影しても素敵ですが、カノーヴァのライバルは「ロココの風車」と酷評したと言います。
古代彫刻の伝統を持ちつつ、ロココ時代の甘美な表現に官能性を魅せながらもそのフォルムに近代の新しい美意識? を感じさせる作品です。
女性好みなのは言うまでもありません。
誰の作品か解りませんが、ルーベンスの絵画を彫刻にしたようなテーマです。ゼウスが女性をさらう所でしょうか・・・。
作品展示にあたっては、教会、庭園、収集家の書斎や宮殿の内部など、敢えて空間の演出もしているようです。
ピエール・ビュジェの中庭
18C~19Cのフランス彫刻を展示
ルーブル美術館つづく
リンク ルーヴル美術館 4 ( オリエント美術)
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