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2016.12.31
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日本に留学中の孫(高一)が冬休みを利用して韓国へ一時帰国することになり、同行しました。滞在二日目、孫が馴染(なじ)みの店へ髪を切りに行ったときのことです。
 店の近くで孫の父親の運転する車から降りると、ショートカットで茶髪の男性らしき若者が、電柱のそばで少し身をかがめて立っていました。てっきりタバコの火を消しているか、ゴミを捨てているかぐらいのことと思っていましたが、電柱に据(す)え付けのビニール袋から配布用のフリーペーパーを取り出しているところ、とすぐに気付きました。
 フリーペーパーを小脇に抱え、若者は電柱の前の店に姿を消します。ハングルを読めないので、わたしには何の店か判(わか)りません。だけど、孫親子も、その店へ入っていきます。後に続くと、そこは理髪店でした。若者も客でフリーペーパーを店で読もうとしていた、と独り合点していると、なんと孫が「おじいちゃんです」と若者に紹介するではありませんか。しかも若者を正面から見ると、うら若き女性です。お話上手なオーナーと知りました。驚きです。
 髪を刈る準備に掛かって、オーナーが孫を椅子に招きました。そこで、再びビックリします。あのフリーペーパーの起用です。
 見開き(左右二ページ)一枚をオーナーがクシャクシャと丸めて水を含ませ、客を映す大鏡の表面を拭(ふ)き始めます。えぇっ? 新聞紙は、いろいろと有益に使用されますが、他人や客のいる前で、このような使われ方をするのを見るのは初めてです。喚声を上げそうになりました。けれども、鏡面は汚れが落ちてピカピカのツルツル、孫の顔がスッキリと映し出されました。
 その二日後、洋服の寸法直しの店へ孫親子と、再び出掛けました。依頼するのは、孫が日本の学校で着用している制服のズボン(冬用と夏用の二着)。日本より格安の、二着で一五〇〇円ぐらいという工賃に目を付け、わざわざ故郷まで運んできた「貴重品」です。ウエストと裾幅(すそはば)が広いことが気に入らないというのです。
 採寸するために店主が孫にズボンを履(は)き替えるよう、促(うなが)します。孫はクツを脱ぎ、店主が床に敷いた紙の上でズボンのベルトを緩め始めました。ところが、店主が用意した敷物を見て一瞬、わたしは目を見張りました。ここでも、フリーペーパーが「有用」されていたのです。でも、わたしは、もう目を細めていました。生活に役立ち、環境に良い活用が他にもありそうで、もっと探(さぐ)ってみたいと思ったからです。





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最終更新日  2016.12.31 18:41:04
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