まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2023.04.08
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さほど坂本龍一を熱心に聴いてきたわけでもないのに、

第2弾ですw



渋谷陽一は以前、坂本龍一の音楽について、
「音が立ってる」という表現をしてたんだけど、
それはやっぱり非常に正しくて、
それこそが彼の音楽の最大の特徴であり魅力だと、
いま振り返ってみて、あらためて思います。



要するに、
サウンドの輪郭が明瞭で、
きっぱりとした強烈な色彩がコントラストを際立たせて、
それが皮肉やユーモアにもなっていて、
絵画でいうならポップアートに近い感じだった。


結果的に、
このサウンドは"時代の音"になっていましたが、
それは坂本龍一の「時代感覚」から来ていたというより、
むしろ生来の「資質」から来ていた気がするし、
70年代末の坂本龍一こそが、
それをもっとも先鋭的な形で先取りしていたと思う。


大島渚の映画でデヴィッド・ボウイと共演しますが、
そういう特性は英国のニューウェイヴにも近くて、
また、80年代のサウンドを予告してもいたと思います。



坂本龍一は、

作品の多くはインストゥルメンタルだったのに、
何故あれほどポップでありえたかといえば、
メロディーの抒情性もさることながら、
やはりサウンドの「尖り方」に訴求力があったからよね。

そして、
これはポップスのサウンドだけじゃなく、
映画音楽のような管弦楽にも当てはまってて、
たとえば88年の『Playing The Orchestra』などを聴いても、
やっぱり音がキリリと立ちあがっている。


ただ、
後年のオーケストラサウンドなどを聴くと、
だいぶ音の立ち方は弱くなっていて、
演奏によっては寝てしまってる感じもありました。

それは時代のせいなのか、
本人の年齢のせいなのか、
あるいはニューヨークという都市の感覚だったのか分からないけど、

その結果、ポップスの市場から遠ざかった面も否めない。




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最終更新日  2023.04.08 09:59:20


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