フランスで飼育されている一般的な品種はバルバリー種(Canard de barbarie)とナント種(Canard de nantais)があり、この2種で市場の大半を占めます。またミュラール(Canard de mulard)と呼ばれる種類は先述のバルバリー種と家鴨(中国産白色ペキン種)をかけ合わせたものです。この鴨の品種は主にフォア・グラを採るために飼育され、その胸肉のフィレがマグレ・ド・カナール(Magret de Canard)の名で流通されています。 レストランのメニューに「マグレ鴨のロースト」などの名称があったら、それはフォア・グラを採るために太らせて脂の乗った胸肉の部分のローストという意味です。たまたま上手く焼き上がったので「まぐれ」の意味ではありません。