メートル・ド・テル徒然草

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エルネスト1969

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Sep 20, 2005
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 新約聖書の中に「クロノス」と「カイロス」という言葉が出てきます。

 解釈に多少の意訳はあるかも知れませんが、時計で測れる物理的な時間を「クロノス」、一瞬の出来事が非常に長く感じられたり、楽しい時があっという間に過ぎてしまったりといった、心理的時間を「カイロス」と呼びます。

 レストランを考える時、事業計画や店鋪の回転率を考える場合は、この「クロノス」で考えますが、実際に現場のレストランでは「カイロス」の方が重要になってきます。

 フランス料理などはもともと時間のかかるものかも知れませんが、1時間で食事を終えても
「ずいぶん、長いこと時間が掛かったなぁ」
と、不快な感覚を受けることもあるでしょう。しかし、4時間、5時間をレストランで過ごしても、
「あら、もうこんな時間!すっかり時間を忘れちゃってた。」
というような経験を得ることもあります。

 多くのレストランで、特に関西人はせっかちな傾向が強いですから、料理と料理の提供する間隔が開くのを不快に感じるお客様もいらっしゃいます。


「少々お待ち下さい。」の「少々」あるいは、「しばらく…」などは個々の人のとらえかたによって異なってきます。そのため、ファストフードなどは、提供に時間がかかるような場合、「~分程かかりますが、宜しいでしょうか?」とお客様に具体的な時間を示して判断をゆだねます。また、私達が料理を提供する時に、「お待たせしました」と判で押したように言いがちですが、お客様は本当に待っていたのでしょうか?

 時間とは時計で測れるものばかりでは無いといえます。そのため、様々に存在する時間の感覚に対処できるようにサーヴィスマンはたくさんの引き出しを持つ必要があります。





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Last updated  Sep 22, 2005 02:44:12 AM
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背番号のないエースG @ チョコレート 「風の子サッちゃん」 ~ Tiny Poem ~…
坂東太郎G @ 「辛味調味料」そして考察(01/16) 「石垣の塩」に、上記の内容について記載…
エルネスト1969@ Re[1]:ホスピタリティは「人」ありき(10/04) はな。さんへ コメントありがとうございま…

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