健全な男女共同参画を考える!

健全な男女共同参画を考える!

フェミニズムの狙いは、家族の空洞化

林道義氏が、  「家族を蔑む人々」(フェミニズムへの理論的批判) を書いている。
非常にわかり易く、また的確に、フェミニズム、ジェンダー理論などを批判していて大変参考になる。
 ぜひ、男女共同参画行政を預かる官僚、役人の皆さんに読んでいただきたい本である。
 また、自民党の国会議員、地方議員の皆さんも、ぜひこの本をテキストにして勉強してほしい。いま、自治体で、男女共同参画条例が作られたり改定の動きがあったりしているが、保守派の理論武装が急務であるからである。
 以下は、この本の「はじめに―家族を壊すフェミニズム」からの抜粋である。(P1~P3)


後ろ盾と活動の場を失った冷戦後の左翼は、大挙してフェミニズムに活動の場を見出した。とくに共産党系とクリスチャン左派は癒着しつつフェミズム運動になだれ込んでいる。
 彼らの最大の狙いは家族を空洞化させ、破壊することである。家族の中で行う仕事を極小にし、いままで家族の中でなされていた仕事を社会的施設で行うように、つまりは外注するようにたくらんでいる。育児は保育所で、老人介護は介護施設で、食事は共同食堂で、風呂は公衆浴場で― 家には寝るために帰るだけ。これがフェミニストたちの理想である。
 これはまさしくエングルスや(マルクス主義の『婦人諭」を書いた)べーベルが理想とした社会である。女性を家事・育児から「解放」し、男も女も国民全員を労働者化し、家庭を分解して全国民を「社会化」する。フェミニストたちが目指しているのは、まさしく共産主義社会である。
 この状態が実現すると、家族は中身がなくなって空洞化し、存在意義がなくなってしまう、箱としての家だけはあるが抜け殼のようかもいて、家の中では何もなされない。家の中で一緒に、または協力したり分業したりして行うことが極端に少なくなる。となれば、家族の絆はますますなくなっていく。
 家族の絆や愛情は、何もないところに自然発生的に出てくるものでない。子供を苦労して自分の手で育てる、その中で辛いことも喜びも楽しみも知っていく、またはお父さんやお母さんや子供たち皆で協力しておじいちゃんやおばあちゃんの介護をすることを通じて愛情が育つのである。家族で一緒に何もやることがなければ家族という意識も育たないし、愛情も培われない。
 家事・育児の社会化は、女性が働くために必要だとされている。つまり家族の空洞化を推し進めている利害とは、「働く女性」の利害である。家事や育児が嫌いまたは不得意で、外に出て働いているほうが楽だとか向いていると感じている女性たちは、家事や育児を外注して「仕事」だけをしていればよい社会体制を実現しようとする。 要するに女性として、または母親として失格な女性たちが、家族の空洞化のために狂奔し、そのための理論を作り出しているのである。
 家族の空洞化を正当化しようとして考え出されたのがフェミズム理論である.男女の区別をなくそうとするジェンダー理論も、「男らしさ、女らしさ」に「こだわらない」で「目分らしく」生きようというスローガンも、性別役割分担否定も、いろいろな家族があってよいという家族の多様性論も、家族を空洞化する外注戦略も、すべては女性として(または母親として)失格だと誼われないための理論装置にすぎない。


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