まるふくの登山記録

まるふくの登山記録

2005年12月29日
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カテゴリ: おすすめの山
 登山というとアルプスなどの高い山をイメージすることが多いかもしれません。けれど標高の低い山々にはアルプスとはまた違った魅力があり、無性に心が惹きつけられることがあります。厳しい山登りもいいけれども、特に今のように寒い時期にはのんびりした気楽な低山歩きはいいものです。
 ところで低山の定義はどうなるかというと、人によって違うと思うけれど、僕の場合は、標高が低いことの他に、特別危険な処がなく、比較的楽に歩けることが必要条件となります。 
 標高については1000メートル以下なら文句なく低山だけど、もう少し上の1500メートルあたりを上限としたいものです。あの日本百名山の選定では1500メートル以上の高さが選定基準だったようだし、感覚的に1500メートルあたりになってくると相当高いところに登ってきたなと感じます。だからそれ以下の標高だとそんなに身構えなくてもいい低山という感じがするのです。
 低山歩きだと何がいいかというと、標高差が少ないから体力的に楽だということ、行程が短いから時間に余裕があること、そのため気持ちにも余裕がでて、景色や道端の花々、神社やお寺なんかをじっくり見たりできて、楽しさの幅が広がることじゃないかと思います。今まで歩いた山の中からそんな経験ができる魅力的な低山を紹介します。

荒船山 (1356m、群馬県)
 西上州には地味な山々が多いのですが、その中にあって特異な山容で人目を惹くのが荒船山です。航空母艦を思わせる山容は圧倒的な存在感を誇っています。
 いくつかコースがありますがマイカーで内山峠まで行くと非常に楽に登れます。きれいな雑木林の中を進み、最後に岩場の急斜面を登ると艫岩の上に出て、ここからほどなく艫岩の端に着きます。ここは妙義山や浅間山などの展望が開けています。足元がすさまじく切れ落ちていて怖いくらいなので注意が必要です。すぐそばに避難小屋があり、トイレが利用できます。
 艫岩の上はアップダウンもあまりなく、きれいな林の中をのんびり歩いていくととても不思議な気持ちになります。私は3月始めに訪れたので一面白銀の世界で、静かで落ち着いた雰囲気ですばらしいところでした。
 艫岩自体が山頂の一角のようなものですが、最高点は経塚山となっています。避難小屋からのんびり歩いていって、静かな星尾峠の先で短い急斜面を登りきると木立に囲まれた静かな山頂に到着します。展望はほとんどなくひっそりとしたところです。



鳴神山 (980m、群馬県)
 花の百名山に選ばれている山ですが、地味でさほど目立つ山ではありません。その分静かでのんびりと低山歩きを楽しめるでしょう。ルートは東西にありますが、東側を登るのがポピュラーなようです。バスの場合は林道をかなり歩かないといけないのでマイカーが便利。
 樹徳高校山荘の横から登山口が始まり、杉林の中を登っていきます。所々に舗装されたところがありちょっと残念ですが、登るにつれて自然林が多くなってきます。稜線が近くなり傾斜が緩んだあたりではカタクリがたくさん咲いていました。最後に急坂を登り、希少種のカッコウソウ保護地を過ぎると吾妻山へと続く縦走路に合流します。ここが肩の広場で山頂へはあと一登りです。
 山頂は東と西に別れていて最高峰は桐生岳と呼ばれる東峰です。山頂は狭いが落ち着いた感じでくつろげ、ここまで展望がほとんどなかったこともあって、360度広がる展望に感激します。袈裟丸山や皇海山、日光方面が望めます。1時間くらいで登れる割には、結構山深い感じがします。西峰までは5分くらいだが樹林に囲まれて展望はありません。
 下山は元の道を戻ってもいいのですが、山頂から少し北へ下った座間峠からも元の登山口へ戻れます。植林の中の暗い急坂を下っていく道で、こちらにも稜線近くにカッコウソウ保護地があります。そのうち沢沿いの道になって、何度か沢を渡ると林道に出て、あとはそのまま下っていくとまもなく元の登山口です。

伊予が岳(337m、千葉県)
 高い山がなく、海のイメージが強い千葉県にあって、伊予が岳は標高こそ低いのですが、険しい山容で房総のマッターホルンと呼ばれる山です。
 登山口は天神郷バス停そばの平群天神社で、マイカーならここに駐車できます。小さな神社だが由緒ある神社だということです。小学校脇を抜けると山頂付近の岩峰が姿を現します。春先には見事な梅林を過ぎると山道となって、次第に傾斜を増すと展望台に着きます。
 ここから岩場の急傾斜の道となりますが、鎖もあるし、手掛かり、足掛かりも多いので特に難しくありません。わずかな時間で登り着くと南峰山頂で、富山が大きく、また東京湾やその向こうに三浦半島が見えます。
 ここで休んでもいいのですが、稜線を5分ちょっと歩くと着く北峰の方がのんびりできます。山頂直下の斜面には水仙もあり、南峰のするどい山頂部がすごい迫力。のんびり休んだら帰路を戻りますが、往復1時間半くらいの行程なので富山と組み合わせるのもいいでしょう。またここから近い道の駅とみやまでは、海産物やびわなどのおみやげを買ったり、漁協直営の海鮮レストランで食事もできるのでぜひ立ち寄りたいものです。

扇山 (1138m、山梨県)

 鳥沢駅から実質的な登山口である梨の木平はゴルフ場を大きく迂回して登っていきます。マイカーやタクシーだと楽ですが、きついところも特にないのでのんびり登っていきましょう。ここからは本格的な登山道となり、展望はしばらくありませんが、春先なら結構花も見られます。
 植林の急な登りを過ぎるとようやく後方に展望が開け、倉岳山や高畑山方面が見えてきます。稜線に辿り着き右手へ少し登ると、まもなく広々とした山頂に到着します。木々に覆われたところもありますが、大きく開いた隙間から富士山が見事な姿を見せています。それ以外にも大菩薩や奥多摩方面の展望も広がり、とてものんびりくつろげる山頂です。

官の倉山(344m、埼玉県)
 駅から駅へと歩けるのと、行程が非常に楽なので家族連れや初心者向けとして人気が高い山です。山道の部分は少なくて、山頂への登りもあっけないので、山慣れした人には物足りないでしょうが、たまにはこういうのもいいものだと思います。
 山道に入る所に静かな天王沼があり、ここから官の倉山と石尊山がかわいらしい姿を見せています。山頂は低い山とは思えない程展望がいいです。日光連山や赤城山がきれいに見え、近くの笠山が大きく秀麗な山容を見せていた。下山後は小川町の古い町並みを散策しながら小川町駅へ向かうといいです。


 沼津というと海とか港のイメージが強いですが、その市街地に近い所に標高こそ低いものの、アップダウンが多く、変化に富んだ登山道が続く山々の連なりがあり地元では沼津アルプスと呼ばれています。新日本百名山に選ばれて注目度もアップしている山々です。
 ルートは色々と採れるのですが、一般的なのは香貫台から稜線に登り、南へと縦走するルートのようです。住宅地から登山道に入り、急坂を10分ちょっと登ると縦走路へ出ます。左手に少し行くと、非常に急な岩場があり、登りきると徳倉山です。少し開けたところから駿河湾が見えます。
 ここから南へと縦走していきます。市街地のすぐそばなのに以外に山深い気がするのがいいです。下りになって急に視界が開けると、目の前に大きく海が広がり、また行く手に鷲頭山が見えてきます。ここから海を見ながらの気持ちいい道が続きます。
 小鷲頭山への登りは植林の中でかなりの急坂ですが、登り切るとまた海が見えます。ここからは一登りで最高峰の鷲頭山に到着。ベンチがありのんびりできる山頂です。
 山頂から急坂を下り、多比口峠までは岩がちなやせ尾根を通っていきます。このあたりも市街地に近い低山とは思えない雰囲気です。峠から少し下ると舗装路に出て、さらに下っていくとバス停のある多比に着きます。帰りにはぜひ沼津港まで行って海の幸を味わってから帰りましょう。

大小山(314m、栃木県)
 両毛線富田駅から歩き出せますが、車なら登山口の阿夫利神社まで行けます。ここから周回コースが取れるのもいいですが、1周1時間程度の道のりなので、物足りなければ大坊山へ縦走するとか、NHKの電波塔を越えて駅の方へ戻る道もあります。 
 この山は小さい山でありながら、岩場が多くて歩きがいがあり、また山頂からの展望が素晴らしいです。山頂直下に大小の文字が取り付けられていて、遠くからでもあれが大小山だとすぐ分かるのですが、その文字のすぐ下に行くこともできます。
 車なら佐野藤岡ICに近いので、帰りには佐野プレミアムアウトレットに立ち寄るとか、佐野ラーメンを食べて帰ることもできます。






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最終更新日  2006年08月20日 00時49分27秒
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