趣味の漢詩と日本文学

趣味の漢詩と日本文学

March 23, 2008
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カテゴリ: 漢詩・漢文
弄白鴎歌 劉長卿
泛泛江上鴎、毛衣皓如雪。
朝飛瀟湘水、夜宿洞庭月(一本有洞庭二字)。
歸客正夷猶、愛此滄江閑白鴎。
【韻字】雪・月(入声、屑韻)。猶・鴎(平声、尤韻)。
【訓読文】
白鴎を弄ぶ歌。 劉長卿
泛泛たり江上の鴎、毛衣皓(しろ)きこと雪のごとし。
朝飛瀟湘の水、夜宿洞庭の月(一本に「洞庭」の二字有り)。

【注】
○弄 めでる。
○白鴎 鴎は水に浮かんでのんびり漂うので、悠々自適な隠者や、世俗を離れた生活の象徴。
○泛泛 浮かび漂うようす。
○皓 白い。
○瀟湘 湖南省の二つので、合流して洞庭湖に注ぐ。
○帰客 故郷にもどった旅人。
○夷猶 ぐずぐずする。
○滄江 深緑色の水をたたえた広い川。
【訳】
白鴎をめでる歌。

朝に瀟湘の上を飛び、夜は洞庭の月に寝る。
故郷に着いた我はただためらいがちにぐずぐずと、此の大川の鴎をばひたすらめづるばかりなり。





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Last updated  March 23, 2008 01:08:15 PM
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