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2004年07月07日

では、何の契約関係が無いのに相手に損害を与えてしまった場合はどうなるのでしょうか。
例えば、清水貴君が何の契約関係の無い駿河靖さんの車を壊してしまった場合はどんな法律が適用されるのでしょうか。
今までと違い、清水君と駿河さんには何の契約もありませんから、
今まで申し上げてきた法律は適用されません。

そこで、別の法律が適用されます。それが「不法行為」なのです。
では、条文を見てみましょう。

第七百九条　
故意又ハ過失ニ因リテ他人ノ権利ヲ侵害シタル者ハ之ニ因リテ生シタル損害ヲ賠償スル責ニ任ス

耳慣れない言葉が多すぎてよくわかりませんが、「権利を侵害すれば損害賠償」ということです。
つまり、清水君が駿河さんの車を壊したことは、清水君が駿河さんの権利を侵害したことになりますので、駿河さんに損害賠償しなくてはなりません。

もう少し具体的に言うと以下の通りです。

１、故意または過失ある行為によって
２、他人の権利を
３、正当な理由無く侵害して損害を発生させたこと
４、行為者が自分の行為正当な理由が無いことを認識していること
５、行為と損害に関係があること
です。

明日からこの要件を詳しく見ていきましょう。

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