PR
Free Space
Calendar
Keyword Search
このカンダHDの事例でも、100株優待新設後の株価の値動きに対して株主優待制度に批判的な古参のバリュー株投資家の方々から「たった500円のクオカード優待の新設で株価が40円も上がるなんて全く馬鹿げている。市場を歪める物でクレイジーそのものだしナンセンス極まりない。」というような批判がありました。
これらの批判には確かに非常に納得できる部分もあるのですが、根本的で大切な視点が抜け落ちています。それは本当に優待新設による株価上昇がナンセンスだとすると、それが実際に現実に起こり、その後もその位置で株価が保たれていることの説明が全くなされていないということです。実際カンダHDのその後を見ても見事に優待新設パワーで吹き上がった株価水準を維持し続けています。
実は優待新設前のバリュー株というのは、余程突出した成長力を持っていない限りは、「ノーメイクで頬っぺたが真っ赤な田舎娘」と同じなのです。そんな娘さんはどこにでもいます。なので投資家から「あえて選ばれる」可能性はほとんどありません。ところが魅力的な優待新設があれば突如として状況は激変します。「美しくメークをし、煌びやかに装い、足元にはガラスの靴を履いたシンデレラ」に一夜にして生まれ変わるのです。
優待新設でその総合利回りが瞬時に跳ね上がるので、株価はそれを織り込むところまで迅速に上昇します。納得できない方がたくさんいるでしょうが、この「優待」を「配当」に置き換えたら大多数の方は諸手を挙げて賛成されるでしょう。本質的には同じことなのです。そして、全国から呼ばれてもいないのに我々優待族が息弾ませて全力で馳せ参じ、その銘柄に「永遠の忠誠」を誓います。
また業績が不振でどうしようも無い時でも、優待新設のその日からは「優待エアバッグ」がポムポムプリンで作動することになるので、株価推移はいかなる時も「下方硬直性」を帯びたものになります。オエオエチキンナゲット問題で致命的な企業イメージのダウンと、実際の月次の地獄悪化に苦しむ2702日本マクドナルドHDの驚異的な株価の保たれ方を見ればそれは一目瞭然でしょう。
ガラスの靴を履いたら、その日からシンデレラ。
優待株投資は、優待エアバッグの法則を筆頭として、総合利回りの法則、優待取らないの法則、優待年2回銘柄は鉄板の法則、などの「数々の魔法」に守られた、安全なシンデレラの世界なのです。ガラスの靴が脱げない限り、その世界で踊り続ける限り、優待バリュー株投資は貴方をいつまでも優しく暖かく守り続けてくれます。大切なことは、「靴が脱げたらすぐに履き直すこと。」です。
夜の12時を過ぎカボチャの馬車が迎えに来てしまったら、優待株が光を失い非優待株になってしまったら、私たち優待族はもう市場で決して長生きは出来ません。
それを肝に銘じることが大切ですね。
2021~24PF概況495位、ノジマ。 Nov 26, 2024
2021~24PF概況494位、平和堂。 Nov 25, 2024
2021~24PF概況493位、白洋舎。 Nov 23, 2024