みきまるの優待バリュー株日誌

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Jan 30, 2017
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カテゴリ: 株式投資全般
さて今日はリバイバル執筆中で、「永遠の名著」である株式投資本オールタイムベスト2位、マネーの公理 の第3弾です。













 この本の冒頭で2人の若い女性が登場します。2人は親友同士で共に成功を求めてウォール街に行き、大手の証券会社E・F・サットンの従業員となります。そして2人はそこで1930年代から40年以上を生き抜いて莫大な富を築き上げ、底辺の株式ブローカーからサットンの取締役副会長にまで上り詰めた伝説の大投資家





ジェラルド・M・ローブ







 に出会います。

















 若い2人は少し恥ずかしそうに、そして別々に彼に投資助言を求めて近づいてきました。ローブはいたずらっぽく、1人を「慎重なシルヴィア」、もう1人を「大胆なメアリー」と名付けました。シルヴィアがお金について望んだのは、完全に安全な避難場所を見つけること、メアリーが望んだのは僅かばかりの資本がまとまった金額に育つように、多少のリスクを取ることでした。















 1年後、シルヴィアの資本は損なわれることなく、利息分が増加しており、彼女は安全の心地よさを堪能していました。一方、メアリーは痛手をこうむっていました。彼女は嵐のような相場で勝負に負け、資産は25%のダメージを受けていました。








 若い2人とローブは時々3人で昼食を取りました。あるとき、ローブはメアリーを観察していました。彼は、メアリーの早い段階での損失が、多くの新参者の投機家がそうであるように、彼女のやる気をそぎ、彼女がゲームを降りてしまうのではないかと心配して、残念そうな表情でこう言いました。「新参者の多くは一瞬のうちに大きな勝者になることを期待する。最初の年に資金を3倍にできないと、甘やかされた子供の様に拗ねて立ち去ってしまう。」と。








 しかし、メアリーは資質を持っていました。彼女は微笑み、落ち着いていました。「ええ、損を出したのは事実だわ。でも私が得たものも見て欲しわ。」彼女は、テーブルの向こう側にいる友人のほうに身を乗り出して言いました。「シルヴィア、私は冒険しているのよ。」











 ギュンターは、







人生はただ座していてはいけない、冒険すべきだ。冒険は、人生を生きる価値のあるものにする。







と述べます。それでは若い2人の運命はその後どうなったのでしょう。










 、、、最後に彼女たちについて聞いたとき、彼女たちは50代半ばでした。2人とも結婚して離婚を経験していました。そして、2人とも、最初にスタートしたときにローブに話したのと同じ方法で、資産を運用し続けていました。








 シルヴィアはすべての余裕資金を預金や地方自治体の債券に入れていました。債券は約束されたほど安全ではなく、1970年代に金利が大幅に上昇した時に資産価値がかなり損なわれてしまいました。結局シルヴィアは金持ちでもなければ、金持ちに近くもありませんでした。。。








 ギュンターは言います。「彼女は、給与を軸に人生を設計していた。おそらく飢えることはないだろうが、新しい靴を買うたびに、よく考えなければならないだろう。彼女とペットの猫は、冬に十分に暖かくなることがなく、寝室が1つしかないアパートで人生を過ごすことになるだろう。」










 それではメアリーはどうだったのでしょうか? 彼女は金持ちになりました。金(きん)の投機で大きな成功を収めたのです。彼女は、自宅と別荘、そしてカリブ海に小さな島を持っています。ほとんどの時間を旅行に費やし、もちろん移動はファーストクラスです。彼女はずっと昔に仕事を辞めました。もはや給与は、彼女の収入のうちの小さな部分を占めるに過ぎず、年間の株式配当だけでも給与を上回っていました。そのため、給与を稼ぐために週の内5日も使うのは適当ではないように思えたのです。








 でもメアリーは、財産を築きつつある間は、何年にもわたり、自分の将来について大まかな予測を立てる以上のことは出来ませんでした。眠りが浅かったり、まったく眠れない夜がありました。怯えていた日も何度もありました。。。











 ギュンターは言います。「それと引き換えに彼女が得たものを見るがいい。ウォール街の著名な投機家の多くが、 







常に何かを心配している状態は自らの人生の一部



だと明言している。不平として言った者はほとんどいない。彼らはいつも朗らかだった。そういうことが好きなのだ。」。。。















 私は10年以上前に初めてこのマネーの公理を読んだ時に、心震えながら、「絶対に自分はメアリーになろう。」と決意しました。努力を怠らず、全ての取引のリスク・リワード比を考えながら、常に勇気を持って意味のある戦いを続け、時が流れたら必ずメアリーのような大きな存在になろうと固く心に思い定めてきました。








 今、振り返ってみると、私は未だにメアリーにはなれていませんが、それでも10年前と較べたら当時では全く想像も出来なかったほどの地平には既に達しましたし、同時に投資家としてはメアリーよりも若く、更に燃えるような情熱に溢れてもいます。







 「マネーの公理」と共に歩んだこれまでの10年間に心から感謝し、そして次の10年では、必ず自分がメアリーのような存在になることを改めて決意しています。






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Last updated  Jan 30, 2017 07:43:59 AM
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