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ブラジル音楽界の至宝で長年音楽界に君臨したセルジオ・メンデスさんが、2024年9月5日にロサンゼルスで83歳で亡くなられました。
私は リンディ効果
世界的なボサノヴァブームに乗じてワールドクラスのヒットを連発し一気にスターダムにのし上がった1960年代。
セールス的にはやや恵まれなかったものの天才スティーヴィー・ワンダーの背中を追い掛けながらメロウ・グルーヴ路線を邁進し、ブラジリアンAORの極致とも言える傑作を連発した1970年代。
ちなみに私はこの時代のセルメンが大好きで一番良く聞きます。特に下記の作品群は本当に最高で、投資の勉強をするときの快適なバックミュージックとして愛聴しています。多分4枚合計で300回とかは聞いていると思います。↓
ブラジルのクインシー・ジョーンズを狙いプロデューサー業に徹して極上のコンテンポラリーサウンドを作り続け、久々の世界的ヒットを飛ばしてシーンの最前線に返り咲いた1980年代。
本来のブラジルサウンドに回帰しブラジレイロ(1992年)でグラミー賞(ワールド・ミュージック部門)を獲得した1990年代。
若手とのコラボレーションを積極的に進め、タイムレス(2006年)、モーニング・イン・リオ(2008年)などの大ヒットで新しい若いファンを獲得した2000年代。
よりポップで極彩色のアルバムを発表し全くクオリティの落ちなかった2010年代。
本当に素晴らしいアーティストでした。
さて私はだいぶ前にブルーノートにセルメンのライブに行ったことがあるのですが、その時に強いインパクトを受けました。それが何かと言うと、セルメンって「何もしない」のです。
親しみのあるビッグスマイルのニコニコ顔でステージに登場しちょこんと座っているのですが、たまにピアノの鍵盤を気が向いたようにちょんちょん叩いてみるくらいで実質なにもしていなかったのです。
彼の仕事の本質はプロデューサー業&裏方であり、だからこそ長年に渡って大量のアルバムを発表出来たんだな、クオリティを維持し息の長い活動をするうえでこういうやり方もあるんだな、と思ったのです。
そして、「このセルメンのやり方は学ぶところがめちゃある。毎日努力をするのは当然として、そのやり方のベクトルを工夫することによって、より効率的に高いパフォーマンスを持続して長い期間享受する方法が世の中にはあるということだな。」と感じたのです。
なのでセルメンのライブ中には彼の動きをじーっと凝視しながら、「この男マジでスゲーな。最小限の肉体的仕事で最大限の果実を得ている。ステージ上で凄くリラックスしていてニコニコと楽しそうだけど、でもそこに居るだけで特に何をしているわけでもない。まるで音楽界の投資家みたいだ。」と思って、その凄みに圧倒され続けていました。
セルジオ・メンデスさん、長い間有難う御座いました。私はこれからもあなたの音楽を聴きながら命尽きるまで投資家稼業を戦っていこうと思います。
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