ケルトの夢

ケルトの夢

アバウト・ア・ボーイ



●便利なコンビニ後払いが可能!アバウト・ア・ボーイ
この映画、個人的にはものすご~くお勧めです。
監督はUSAだけど、資本は英・米・仏・独(…イギリス映画って言っていいのかなあ?)
原作と役者のほとんどはUK。ロケ地はロンドン。

タイトルがそのまま内容を表してる。「ボーイ」は、ヒューが演じる遊び人ウィルと、同世代の子たちに違和感持ってる12歳の多感な少年マーカスの二人。

ウィルは、38歳、一発屋の父のヒット曲の遺産で暮らす遊び人。手軽な恋人は欲しいけど、人生に責任は負いたくない。

マーカスは、ベジタリアンでボヘミアンな母に育てられて、服装や髪型も学校で浮いてる。しかも母はいつ自殺未遂するかわからない…。1人で抱えきれなくなった彼は、ウィルと母をくっつけようと画策するが…。

マイペースを守り、人に立ち入らせないでずっと生きてきたウィルが、マーカスに出会って人生をかき乱されるわけだけど、そこに奇妙な新しい人間関係が生まれてくる。

とっても軽妙な硬派のコメディです。
「やっと実像に近い役を演じるようになった」と言われたヒューがいいですv
(もう、いやというほど好青年を演じてきたよね、すごくよかったけど→『ウェールズの山』『いつか晴れた日に』)

考え深い瞳の、マーカス役のニコラス・ホルト君も抜群にいい。
彼は、それほどキャリアはなかったものの、撮影中楽しくて、おもしろくて、ものすごい集中力で、撮影終了の日に悲しくて泣いてしまったほどの根っからの役者らしい。

ウィルが恋するシングルマザーにレイチェル・ワイズ。

私がこの映画に深く感動するのは、血縁を超えた新しい人間の繋がりを見せてくれるところなんだよね。

そして、原作がまたまたいいです!!(新潮文庫から出ています)

深い人間関係から逃げていたウィルや、同年代の子とうまく関係を結べないマーカスが、何を思いどう変化していくかが丹念に描かれています。
お互いの作用で、本当にそれぞれが成長していくんだよね。


この作者、ものすごい人気のベストセラー作家だけど、「ありのまま」「ホンネ」を描く作家としてイギリス人に好まれているんだって。
『ぼくのプレミアライフ』の作者と聞いて、納得!でした。

映画のテンポは軽妙・洒脱。悪ふざけな映画かと、喰わず嫌いの方もいるかも知れませんね。


<オマケ>

○ウィルは手軽な恋人として「シングルマザーの方が、すぐ結婚したがらなくていいかも?」と閃くのですが、確かにイギリスではシングルマザーが生きやすいらしく、子どもがいるのにあえて再婚のリスクは、あまり負おうとしないらしいです。

○オーディオ機器の充実した、ウィルの部屋のインテリアがすてき。

○観光名所とはちょっと違う、ロンドンライフも見どころです。

○ヒュー自身、自分で映画化しようと思ったほど、原作をお気に入りで、ものすごくアイデアを出しながら、楽しんで撮影したみたいです。


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