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ぶどう膜炎という言葉に聞き覚えが無い方も多いでしょうから最初に説明しておきます。これは、「目の中に炎症を起こす病気」の総称で、皆様にはあまり馴染みがない名前でしょうが、実はその患者様の総数は膨大です。
そしてこのぶどう膜炎の診断と治療は良く「推理小説と同じ」と例えられます。なぜかというと、ひとくくりにぶどう膜炎といっても実はその中には、
200近い別の病気があり、その中でメジャーなものだけでも50くらいはあるからです。つまり、ぶどう膜炎の原因は多岐にわたり、当然治療法もそれぞれに異なるわけです。しかも、これだけ医学が進んだ現在でも確定診断に至るぶどう膜炎はせいぜい全体の50%に過ぎず、未だにこのぶどう膜炎は
眼科界の巨大なミステリー
であり続けているのです。
このように神秘的で深遠なぶどう膜炎の世界ですが、「良くあるぶどう膜炎」というのは決まってもいます。
そしてぶどう膜炎の診断には、
角膜後面沈着物(KP)というものの性状をじーっと良く見ることが役立ちます。
現在ぶどう膜炎の原因疾患1位のサルコイドーシスでは、
このように大きめで豚の脂のような、大小不同のKPが特徴ですし、
原因疾患5位のヘルペス性虹彩炎では、
同じ「豚脂様」でも、それが整然と配列しているのが特徴です。
講師の先生がこの2つの違いを、
ヘルペス性虹彩炎は少しスカスカしている。例えるならば「少ししょうゆの入った東京のとんこつラーメン」である。
一方のサルコイドーシスはギトギトに脂ぎっている。例えるならば「本場九州のとんこつラーメン」である。
と表現されていたのが、抜群に分かりやすく、かつ面白くて深く印象に残りました。
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