尼僧の窓辺から

尼僧の窓辺から

PR

Calendar

Profile

jiko1232

jiko1232

Archives

2024.12
2024.11
2024.10
2024.09
2024.08

Comments

ほんま@ Re:雪(02/14) 坐禅。二日。すごいです。 小原さんのFB…
honma@ Re元気だよ。 みくさん最高ですね、いい写真です。 新年…
やまがらさん @ そくきまりました 縁があったんですね即面接 即採用仕事は…
E.Honma@ Re:初冬に(11/24) 自分の頭では想像できない、聞かないと知…
まゆみ@ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
2013.11.24
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類

  11月に入って暦の通り、小雪。雪の降る青森県へ托鉢に行ってまいりました。

    風もあって真横に雪が飛ばされていきます。寒さに震えじっとしていると手足が痛くなってくるので、ひたすら歩き続けます。

   そんな時に思い出すのが、昔見た731部隊の映像でした。詳しくは覚えていないのですが、収容されている捕虜の手を伸ばしているところに水をかけ、どこまで寒さに耐えられるのか、凍傷となって腐るまで研究に使われたものです。あの冷たさは…意識のある人間にそれが行われていたという、それを思い出すと自由な身の自分は言葉を失うのです。

  やっぱり歩き続けなくては…と。

     峠を過ぎ、お天気も回復しましたが、今度は歩道が溶けた雪と水でぐちゃぐちゃ。草鞋にしみて車道に出たい思いでいっぱい。お腹も空かずに歩きます。そんな時に公衆トイレに入るとほんのり暖かく、気持ちが和みました。

    と、小さな田舎道の駅の近くで托鉢していた時のこと。学校帰りの詰襟をきた男の子が側に寄ってきました。

「何しているんですか?」

「托鉢って聞いたことあるかな?」

子供なほど自然体で寄って来ますが、彼もそんな風でひやかしは感じませんでした。すぐに別れたのですが、しばらくしてもう一度くるなり

「やっぱり、街でこんな人と会うのは珍しいから話を聞かせてください。」と言って、しばらく付いて歩いたのです。そうして僕も入れていいですかと、半開きのリュックから小銭入れを取り出して入れてくれました。

   そのやり取りは、とても私に勇気をくれました。こんな若い子でも、直感的に感じる力を持っているんだなあ、と。

    街は閑散として、自分のこと、人生や経済、家族のこと、そんなもので忙しく、大いなるものやこんな異質なものには目がいかない世相です。そんな中でも立ち止まって、何だろうなあと話しかける男の子の存在はかえって稀有に思えました。

    どんな大人になるのでしょう。それはまだ未来に希望を感じさせる出会いでした。そして、素直に育てる環境を残して行きたいとも思われるのです。

   寒かったけれど、やっぱり良かったと無事に帰路についた私でした。 






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2013.11.24 15:16:25
コメント(1) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


Re:初冬に(11/24)  
E.Honma さん


パパラギに出会えて感謝してます。 (2013.12.01 20:02:22)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: