のぽねこミステリ館

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2015.08.15
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~文藝春秋、2003年~


『軽井沢マジック』 『軽井沢マジック』 に続く、水乃サトルシリーズ(社会人編)の長編第三弾です。
 それでは、簡単に内容紹介と感想を。

―――
 1984年。福島県で、汚職にまみれた県議会議員があいついで惨殺されるという事件が起こった。犯人は、現場に、自らを<処刑魔>と名乗る犯行声明を残し、その中で被害者が生前に行っていた悪事を暴露していた…。犯人は、捕まり、裁判にかけられる。
 そして10年後―。サトルと部下の由加里は、仕事で猪苗代を訪れる。そこでは、再び、スキーリゾート開発関係で利益を貪る者たちが殺されるという事件が起こっていた。しかも一人は、完全といえるような密室状況の中で……。
 事件のことを知ったサトルは、あらゆる人脈を駆使しながら事件に首をつっこみ、解決に導いていく…。
―――


 ウルトラQのペギラのネタがあったり、このシリーズはユーモアもたっぷりですね(たまたま私のツボにはまっただけかもしれませんが、サトルさんの軽妙なトークは楽しいです)。
 しかしあまり言ってはいけないかもしれませんが、被害者たちに全く同情できないのがすごいですね。どんなにあくどいことをして、その背景でもしかしたら人を間接的に殺しているような人でも、その人を殺してしまったら殺人犯が刑罰を受ける。その人は生きていたら、法の目をかいくぐりながら、悪事を繰り返していくかもしれない。……考えていくと、なかなか深いですね。
 そんなことは考えなくても、本書は完全にエンターテイメントとして楽しめます。謎解きの妙も良かったです。
サトルシリーズも蘭子シリーズも、未購入の作品がいくつかあるので、買いたくなりました。しばらくは、手元にあってまだ感想を書いていない作品も、再読したり挑戦したりしていこうと思います。





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Last updated  2015.08.15 13:08:13
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のぽねこ @ シモンさんへ コメントありがとうございます。 久々の再…
シモン@ Re:石田かおり『化粧せずには生きられない人間の歴史』(12/23) 年の瀬に、興味深い新書のご紹介有難うご…
のぽねこ @ corpusさんへ ご丁寧にコメントありがとうございました…

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