イナエ羊のブログ

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2007.08.13
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カテゴリ: 羊の映画


これはずっと気になってたんですが近所で上映しなかったのでようやくレンタルで観る事が出来ました。
原作が夏目漱石になってますが寧ろ原案な感じに近いノリです。
【第一夜】
原作ではかなり好きな話です。ロマンチックで最後が美しい所が好きです。
映像では瓜実顔の女性をキョンキョンが演じてます。映像にするという事はこういう事なのだなぁ~と思いました。脚本も映像も大御所で何かすごいな。というのが素直な感想です。
【第二夜】
原作の追い詰められた侍の必死な姿と朱い短刀を鞘から抜いた時の描写が好きです。
侍をうじきさんが演じています。かなり原作寄りな作りになっています。
原作を知っていると最後のシーンがやや冗長に感じると思います。
【第三夜】
原作ではかなり不気味な話です。印象に残りますね。
そして映像では更に怖い感じに仕上がってました。
実際に漱石の幼くして亡くなった七番目の子のエピソードが使われててその扱い方が不快でした。
【第四夜】
原作ではあまり好きな話じゃないです。一番不条理で苦手です。
これは映像の方が好きです。山本さんが男前な漱石を演じてます。
【第五夜】
原作では第一夜の次くらいに好きなエピソードです。馬に乗って走る女の姿の描写が好きです。オチも結構好きです。
映像では馬に乗る女のイメージは近かったのですがラストがちょっといただけません。ややホラーよりでおそらく天邪鬼であろうキャラがちょっと怖い。
【第六夜】
原作では自分も運慶の真似をするところがお茶目で好きです。
映像ではこの話が一番面白かったです。台詞がみんな2ちゃんねる調という(笑)
自分の役を阿部サダヲさんが演じてるんですが身体能力の高さに驚きました。
一番原作の雰囲気からは、かけ離れてるのに言いたい事は一番近いと思います。
【第七夜】
原作ではラストがすごく重いです。
映像ではラストのシーンからのポーンと明るい所へ落とす感じが違和感はあるけど娯楽としては良かったと思います。これだけアニメ作品ですがすごくキレイでした。
【第八夜】
・・・原作で一番良く覚えてません。確か床屋で散髪をしてる感じだったかな?鏡に良く映らないところで何か起こってるっぽいエピソードだったような。
映像の中では一番受け付けないタイプでした。
【第九夜】
原作ではお百度を踏む妻が悲しかった覚えがあります。
映像ではすごくこの妻が色っぽいです。妙に女の情念が描かれてるな~と思ったら監督が西川さんでした。それがちょっと意外な気がして面白かったです。
【第十夜】
原作ではこの庄太郎が自慢のステッキでブタの鼻をたたき続ける描写が夢っぽくってそこはかとなく可笑しいですね。
映像では庄太郎を松山ケンイチ君が演じています。なるほど気のいい男でパナマ帽かぶって自慢のステッキに両手を置いて通りを見ているばかりですね。
けどいい男だから商売は儲かっている。(原作じゃ暇人でぶらぶらしてます)
そこへ美しい女があらわれて大量に買い込みその荷物を庄太郎は持ってやる。
その後は原作より庄太郎は大変な目に遭ってました。面白いんだけどちょっとマンガっぽいですね。板尾さんが庄太郎のパナマ帽をあからさまに狙っていて面白かったです。

一夜毎に監督が違う所が面白かったしこんなに解釈や話の飛び方が変わるのかと感慨深かったです。
結構愛着がある話なので映像作品になったのが純粋に嬉しくもあります。
夢十夜/夏目漱石著





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最終更新日  2007.08.14 00:56:22
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