Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2011/07/30
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カテゴリ: 各地のBAR巡り
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 週末、仕事で出張があったのを機会に久しぶりに四国・松山でBAR巡りを楽しんでまいりました。以下、簡単にご報告です。

s-IMG_6314.jpg 【Cafe & Bar MARINECCO】 前回もそうだったが、松山のBAR巡りのスタートはここが多い(笑)。市の中心部にあって、ここは早い時間からやっていて、お酒が飲めるので重宝する店。オーナーのYさんとも久々の再会だ。

 お酒は一応、ビールとワインがメインだが、他にもいろいろある。何よりもフードが充実しているのが嬉しい。パスタやソーセージ、フィッシュ&チップスがとくにおすすめ。

 加えて、キャパが広いのでグループでの二次会にも丁度良い。松山城へのロープウェー駅にも道後温泉へも近いし、旅の途中の一休みにも最適な店だと思う。

s-IMG_0790.jpg 【Bar 露口】 松山に来てここに寄らないことはまずない。老舗の中の老舗。今年で53周年を迎える。こんなに居心地の良い店は、全国を探しても少ないと思うほど素敵な酒場である。

 50年以上営むBARは全国にいくつかある。しかし、ほとんどは2代目、3代目。創業者のご夫婦が店を切り盛りし、50年過ぎた現在今も続いているという店は他にはないだろう。

 露口の素晴らしさは、老舗であることをひけらかさない、謙虚で優しい接客姿勢、そしてご夫婦の絶妙な存在感とバランスだと僕は思う(静かで落ち着いた貴雄マスターと、明るく、トークが絶品の朝子奥様!)。s-IMG_9200.jpg

 この夜、僕はある目的を持って露口にお邪魔した。実は、先日家で福西英三さんの古いカクテルブックを見ていて、「サマー・クイーン(Summer Queen)」というカクテルに出会った。そして、その説明書きを見たら、なんと「1981年のサントリー・トロピカルカクテル・コンクールのグランプリ作。作者は松山の露口朝子さん」と書いてあるではないか! 

 僕は腰が抜けそうになった。これまで何度も露口に行っているのに、この「サマー・クイーン」を飲んだことどころか、その名前すら知らなかったのだ。あぁ、情けない。s-IMG_9198.jpg

 で、早速この日は、お願いすることに。「サマー・クイーン」= 写真左 =は、ジン・ベース(30ml)で、ホワイト・キュラソー(30ml)、グループフルーツ・ジュース(60ml)、レモン・ジュース(10ml)。シェイクしてクラッシュド・アイスを入れた大ぶりのグラスに注ぎ、生ミントを飾る。

 現在、露口ではお酒づくりは主としてマスターが担当し、もっぱらトークで客を魅了してる朝子さんだが、昔は結構シェーカーをがんがん振っていたらしい。その姿を想像するだけで楽しい(グランプリの表彰式は東京の帝国ホテルであったとか)。s-IMG_9202.jpg

 朝子さんは「そうそう、その時の写真があったかな」と言って見せてくれた一枚が、グランプリのご褒美(副賞)のニューカレドニア旅行の際のショット= 写真右 。「向こうのホテルのパーティーで、浴衣を着てカクテルつくったんですよ」と懐かしそうに話す。

 懐かしさついでに、マスターが見せてくれたモノクロ写真がまたとても貴重なショットだ= 写真左 。あの伝説のジャズ・ピアニスト、デューク・ジョーダンが、松山でのコンサートの帰りにメンバーらと露口に立ち寄った際の一枚。s-IMG_9195.jpg

 来店したのは1983年9月4日。露口の店内にあるJBLのスピーカーには、この時、彼が残したサインもある(他にも、僕も大好きなピアニスト、ケニー・ドリューのサインも)= 写真右下 。その時、もしたまたま店で一緒にいれたらどんなに幸せだったろう…。

 歴史と伝統を感じさせるBARは全国にたくさんあるが、経営者夫婦の人柄が素晴らしくて、なおかつ「上質の空間」も今に伝えている酒場を、僕は他には知らない。「あと5年はなんとか頑張るつもりです」というマスター。僕が「そんなこと言わずに、札幌のやまざきさんの記録を抜いてください」と返すと、苦笑いを浮かべた。s-IMG_0786.jpg

 全国の露口ファンの皆様、「Bar 露口」はまだまだ大丈夫です。今や松山だけでなく、「日本の宝」のような酒場です。一日も長く続くことを心から願うのは僕だけではないでしょう。マスター、朝子さん、またお邪魔しますのでよろしくお願いしまーす!

 ちなみに2軒目に行こうと思っていた 「Bar 独奏」 はこの日は臨時休業。Hマスターの携帯に電話をすると、間もなく露口に駆けつけてくれた。再会を喜び、しばし一献をかたむける。「独奏」にもお邪魔したかったが、次回への楽しみに置いておこう。

s-IMG_9207.jpg 【Bar Y2】 3軒目にお邪魔したのは、初めての店。岡山で僕が馴染みにしている「Utena Bar」のFマスターから教えてもらった。

 Fマスターはとくに店長のSさんについて僕に話していた。「日本全国のBARを巡ったという凄くマニアックで、面白い人」という評判だった。僕は早速、自己紹介してSさんのBAR巡りの旅のことをあれこれ尋ねる。

 すると、なにやらアルバムらしきものを出してきた。それは旅日記。しかもヨーロッパやアメリカのBARやPUBを巡った詳細な記録。細かい字でびっしり書かれていて、自筆のイラストも。凄くマメな性格の方なんだなぁと思う(そういううらんかんろも似たような性格かな)。

 Sさんからは、オリジナルのカクテル「ビエント(Viento)」をつくってもらった。シェリーとカルバドス、グレープフルーツ・ジュース、トニック・ウォーターを使った爽やかな味わい。スペインでの旅でヒントを得たという。最近、シェリーを使ったカクテルが気に入っている僕だから、なおさら嬉しかった。次回はもう少しゆっくりお邪魔してみたい。

s-IMG_6329.jpg 【Bar JuJu】 最近、松山でのBAR巡りでは、ここが締めの店になることが多い。まぁ、それだけ居心地が良いという証だが…。店はビルの2・3Fにあり、3Fにはテーブル席もあるが、僕は2Fのカウンター席で飲むのが好きだ。

 ビールでもワインでもカクテルでもウイスキーでもなんでも来いというお酒の品揃えに加えて、フードもめちゃ充実している。僕はJuJuにたどり着く時間帯になると、小腹がすいてくるのでとても有難い店だ。

 Fマスターにご挨拶して再会を喜ぶ。マスターはそう口数の多い方ではないが、接客はいつも実に親切でスマートだ。木曜の夜なので、店内は結構賑やか。地元の人にいつも愛されているなぁと実感できる店だ。

 松山のマスターの皆様、そして朝子様、素晴らしい夜を有難うございました! いつ来ても懐かしくて、心地よい時間を提供してくれて感謝しています。近いうちの再会を楽しみにしていまーす。


s-IMG_9193.jpg 【番外編:鶏舎】 BAR巡りの前に腹ごしらえをしたのは、今回は、一緒に同行した友人が「おすすめ」という、おしゃれな鶏がメインの串焼き屋さん。その名は「鶏舎(こっこや)」というが、いいネタ、いい仕事、まさにお手本のような店。鶏肉は歯ごたえがあって旨いし、ニラを薄い豚肉で巻いた串も絶品だ。

 ご夫婦で営んでいるが、地元でのあまりの人気で忙しいため、電話に出るヒマもない。「だから、申し訳ないけど電話を外してしまったんですよー」とご主人。お値段もめちゃリーズナブルで、僕も自信を持っておすすめできる店です。電話がないので早めに行ってくださーい(松山市二番町2-7-15 YOSHIDAビル1F 午後6時開店)。


【Cafe & Bar MARINECCO】 松山市大街道3-1-3 089-935-5896 午後5時~午前0時 日休  【Bar 露口】 松山市二番町2-1-4 921-5364 7時~0時 日祝休  【Bar Y2】 松山市一番町1-2-7 大森ビル1F 945-9818 7時~4時 日休  【Bar JuJu】 松山市一番町2-4-2 モナーク2F 932-4536 6時~2時 日休 ※ 【Bar 独奏】 松山市二番町2-2-3 まるはビル2F 935-6800 6時~深夜 不定休



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うらんかんろ

うらんかんろ

Comments

汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

Free Space

▼Bar UKでも愛用のBIRDYのグラスタオル。二度拭き不要でピカピカになる優れものです。値段は少々高めですが、値段に見合う価値有りです(Lサイズもありますが、ご家庭ではこのMサイズが使いやすいでしょう)。 ▼切り絵作家・成田一徹氏にとって「バー空間」と並び終生のテーマだったのは「故郷・神戸」。これはその集大成と言える本です(続編「新・神戸の残り香」もぜひ!)。
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▼コロナ禍の家飲みには、Bar UKのハウス・ウイスキーでもあるDewar's White Labelはいかが?ハイボールに最も相性が良いウイスキーですよ。 ▼ワンランク上の家飲みはいかが? Bar UKのおすすめは、”アイラの女王”ボウモア(Bowmore)です。バランスの良さに定評がある、スモーキーなモルト。ぜひストレートかロックでゆっくりと味わってみてください。クールダウンのチェイサー(水)もお忘れなく…。

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