山田維史の遊卵画廊

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Tadami Yamada's monochrome cuts -#1


Tadami Yamada's monochrome cuts -#2


■Yamada's Article(1)卵形の象徴と図像


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■Yamada's Article(3)画家ムンクの去勢不安


■Yamada's Article(4)夢幻能と白山信仰


■Yamada's Article (5) 城と牢獄の論理構造


■Yamada's Article(6)ムンク『叫び』の設計と無意識


■Yamada's Article (7) 病める貝の真珠


■Yamada's English Article (8) 能の時空間の現代性


■Yamada's Article (9)『さゝめごと』に現われた十識について


■Yamada's Article(10)狐信仰とそのイコノグラフィー


■Yamada's Article (11) 江戸の「松風」私論


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Jan 21, 2009
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 新聞はオバマ新大統領就任式のニュースでもちきりだ。アメリカのみならず世界がオバマ氏に期待しているようだ。苦境に立っての船出だけに、行く末はかならずしも楽観はできないだろうが。
 それでも日本人の私でさえ、真に新しい未来がひらけるかもしれないと思うのは、何と言ってもオバマ氏の知性に磨かれた言葉の力だ。残念ながら、わが日本の閣僚諸氏はじめ政治家諸氏には望んでも具わないものだ。いったい、何故なのだろう? ここには表面的な問題ではない、非常に深い何事かがありそうだ。政治学も社会学も教育学も、かつてまったくこのような問題を研究してこなかったけれども・・・。おそらく、個人の資質に帰されてきたのであろう。だが、私は、個人を超越した、社会の有り様の問題のような気がする。閣僚がつぎつぎの舌禍事件をおこしているのをみても、この浅はかな、ほとんど恥知らずな無教養な言葉を吐き散らす者たちが、一国の指導者の地位にのぼってくるということは、如何に万人に開かれた道とはいえ、私には異常社会としか思えないのである。
 アメリカ大統領の選出は、ほぼ3年の長きにわたる演説また演説の結果である。アメリカ社会がいかに言葉を重視しているかがわかる。これほど長きにわたれば、付け焼き刃ははがれてしまうだろうし、思想やヴィジョンが練りに練られていなければ、言葉はひろがってゆかない。言葉はその推進力を失ってしまうだろう。3年間の演説は、みずからの分厚い著書を語るにひとしいからだ。その場かぎりの大衆受けのパフォーマンスは通用しないはずだ。
 そしてアメリカ国民の真の力は、それらの演説を大変熱心に聞き、言葉の意味を良く理解することだ。それは、自分自身の言葉と照らし合わせ咀嚼する力があるということであろう。
 この世界は言葉によってできあがっているのだ。
 日本の教育は、そのことをなおざりにしてきた。大学教育を受けた者が、満足な語彙をもたず、論理的な話ができない。石をなげれば大学生に当る日本だが、内実は、カラッケツ。大学生と話していると、まるで幼稚園児と話しているような気になることがある。・・・これがほんの一握りの連中の例ではなく、日本全土にわたっているのだとしたら、これはやはり異常でしょう? 
 オバマ氏はどんなに世界が期待しようと、やはりアメリカの大統領。私は日本のことを考えたいのですよ。





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Last updated  Jan 21, 2009 06:24:27 PM
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Re:世界は言葉によってできあがっている(01/21)  
tokiwa37735  さん
朝起きて、オバマ氏の就任パレードを見ていました。
いるいるな試練を経ながらも、ひとつの国がひとつになって、新しい大統領を迎え入れる有様は、本当に感動的で、日本の首相とは書くも違うものか・・・・
唖然としてしまいました。

そして、若い人たちのこと。
いつも時間に追われ、自分で考えることも出来ず、マニュアルどおりに働かされて、どんどん論理的な思考をすりへらされてしまっているのだと思います。
この不況で少し、色々なスピードが落ちて、本当に何が大事かを考えることが出来ればいいなあと思います。

(Jan 21, 2009 09:26:30 PM)

Re:世界は言葉によってできあがっている(01/21)  
ちゃれ3  さん
ほんとにそうです!
こんなに真直ぐに言っていただいて
すーっとしました。
(Jan 22, 2009 12:21:28 AM)

Re[1]:tokiwa37735さんへ(01/21)  
AZURE702  さん
tokiwa37735さん

>新しい大統領を迎え入れる有様は、本当に感動的で、日本の首相とは斯くも違うものか・・・・唖然としてしまいました。

まったくです。日本では、国民ひとりひとりが自分で選んだ首相という認識をもてないからですね。政権を担う党の内部でまるで持ち回りのように出て来る。民主主義の根幹をゆるがす由々しき仕組みなのですが、そこに手をつけて改革しようという考えはない。政治家が、あわよくばという腹に一物があるから、日本の政治は理想理念に添うことはないのではないかと私は思います。

>そして、若い人たちのこと。

これは、若者の責任ではなく、我等大人の責任です。彼等を導く理念に欠ける我等大人たちという図が見えているのですが、それを言い出すと、やれ徴兵制度を導入して根性を叩き込めとか、あるいは文部科学省のように小手先で表面的な制度をいじくりまわすことに終始するわけです。
 身も蓋もないと言われるかもしれませんが、人間社会にはそれぞれの民俗文化や宗教を超越している人間の根本理念のようなものがあって、社会制度はその理念にそれぞれの文化の正(正負の正です)なるところを寄り合わせて築きあげてゆくことをイメージすることが大事なのではないか、と私は考えるのです。教育とはその理念をたたきこむことが最も肝心で、それは家庭教育に始るわけです。現在の日本は、知識はあっても、それが理念に添って系統づけられていないのではないでしょうか。知識は、社会や人間の存在の未来に結びつけられなければ、ほとんど意味がありません。
 とにかく、日本は根本的にいちど洗いなおしてみる必要があるのではないでしょうか。 (Jan 22, 2009 09:38:50 AM)

Re[1]:ちゃれさんへ(01/21)  
AZURE702  さん
ちゃれ3さん
>こんなに真直ぐに言っていただいて
>すーっとしました。

なぜ、すーっとされたか。それは我々がホンネとタテマエという二重構造の社会に住んでいるからです。それを「日本文化」などとホザイテいる社会だからです。
考えてもごらんください、そのような二重性社会では、真実は見失われてしまいます。そうではありませんか? いったいに発言された言葉のどこでホンネとタテマエを明確に区別できますか。できませんでしょう。
このような二重性が横行する社会は、陰謀がうまれたり、人間の性(タチ)がイヤシクなるのです。宮廷社会がその格好の例です。じつに人間のタチが悪い。真実がないからです。いつもストレスをかかえているからです。すーっとすることがないからです。あるとしたら、人の失敗を見たときぐらい。
 いかがでしょう、日本社会の姿が少々見えてはきませんでしょうか。
-----
(Jan 22, 2009 09:51:53 AM)

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