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シャワーを浴びていたら湯が急に水に変わった。驚いてリモコンパネルを見ると、ガスが消えて何やら数字が点滅している。一旦電源を切り、再び入れると燃焼が始まった。が、3秒程すると消えて、例の数字が点滅した。何度かやり直してみたが結果は同じ。
私は種火が消えるのではないかと思った。ためしにキッチンの湯栓をひねってみると、やはり同じように数秒で燃焼が消えた。我家の給湯器本体は浴室とキッチン用で、リモコンで操作する。したがって浴室の給湯が不可能になるとキッチンの給湯も同時に不可能になる。
ガス会社に連絡した。すると調べにやって来て、ガス機器に問題はないので、たぶん給湯器本体の故障だと思うと言う。種火式の給湯器ではなく、水圧によってコンピューターが作動して燃焼する仕組なのだそうだ。そして給湯器メーカーに電話してくれ、メーカーからサーヴィスマンが来た。
ICチップが取り付けられた20×40cmほどの基盤が誤作動し、その基盤を新しく取り替えなければならないという。給湯器の内部を初めて見せてもらったが、なかなか複雑で、しかし良くできているので感心した。風呂に入れない、キッチンのお湯が出ないでは困るので、すぐに新品に交換してもらうことにした。燃焼がストップして後に点滅した数字は、故障箇所を知らせているそうで、サーヴィスマンは新しい基盤を持参していた。費用は出張作業費を含めて29,000円。
あとはサーヴィスマンに託して私は家の中に引っ込んだ。そのサーヴィスマン、おもしろい人で、作業の手順などをひとりごとを言いながら仕事していた。その声が家の中にいても良く聞えるのだ。
「おや、カチカチ音がするぞ。そうか、わかった、これを交換だ。おっと、手袋を忘れた。取って来よう。よし、これでいい。ほらお湯が出ている。デフォルトに設定し直して、と----」等々。
私はひとり笑いながら聞いていた。
それからサーヴィスマンは浴室に入り、湯量や温度などの初期化をコンピューターが覚え込むまで、試験的に浴槽に湯を溜めつづけ見守っていた。私も並んで見守りながら、昨今の給湯器事情について話を聞いた。
修理が終わったサーヴィスマンの帰り際に、「早い対応、ありがとうございました」と言うと、「お湯がないとお困りでしょうから」と彼は言った。
私は、試験的に湯を溜めた風呂に入った。
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