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午前中、近くの児童館の年中行事である「もちつき」の手伝い。今年は8臼。子ども達も搗きたくて行列。3臼目から仕上げの前に一人3搗きずつ。小学3,4年の子は「一人でやります」と言う子もいるが、幼児はもちろん私らの介添えで。
蒸しあがった餅米を臼に入れる前に、御飯を二しゃもじ皿に取るので、私は何か祈りをこめた風習かしらと土地のベテランに訊けば、どうやら子どもの教育的な配慮とのこと。つまり、炊きあがった御飯を並んだ子ども達に一口ずつ食べさせて、その味や食感と搗き上がった餅のそれとを比較して感じ取らせているのだ、と。なるほど、なるほど。その配慮はすばらしい。
いつごろからかは知らないが、いまでは東京の子どもたちの家庭で餅搗きをしはしないだろう。スーパーマーケットなどでパックになった固餅を買っているにちがいない。搗きたての柔らかくて温かい餅は、まず、食べたことがないだろう。毎年、この行事に100人前後の子どもたちが餅搗きを体験したくて行列する。「来年はもっと上手になっているかもしれない」と、父親に言っている男の子もいた。----そうかそうか、そうなのか、児童館のこの年中行事は、そういうことか。私は今年で3回目になる手伝いをしながら、私自身の遙か昔の我家の餅搗きを思い出していた。そして8臼目の最後の仕上げの杵を取らしてもらった。「今生の最後の餅搗きになるかもしれませんから」と。相取(あいどり:この辺りでは「返し」と言っている)のベテランF夫人が、「そうですよー」と言った。
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