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2007/12/08
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カテゴリ: 小説の本棚

万両駕籠/騙り御前/いわし祝言/吹かずとも

時は、 『あかね空』 『銀しゃり』 と同じく
寛政の改革・ 棄捐令 (1789年)の頃。

米売買に絡む不始末を引責して同心を辞めた大畑喜八郎は、
損料屋 (今で言うレンタル店)に身を変え、

札差 の悪巧みを未然に防ぎ、秘密裏に処理していく ...


 ● ● ● ●


札差 は、旗本・御家人衆に支給される俸禄米の仲買業者。
やがて、給米を担保に武家相手に高利貸しを始め、
莫大な利益を得て、江戸の経済を活性化させていた。
その矢先の借金棒引き令が 棄捐令 である。
江戸の町は一気にデフレに陥る ...

『あかね空』 『銀しゃり』 は、
どちらかと言うと江戸の市井ものだったが、

ヒューマンサスペンスのようなストーリー仕立てである。

中間管理職の哀しさ故、
部下の喜八郎に責任を負わせた秋山だったが、
棄捐令という時代の矛盾を自問しながら、


 嶺の桜は散るものを
 こころ短き春の山風


という歌を例に出して、自ら職を辞そうとするあたりは爽快


棄捐令を必ずしも是としない秋山の姿など、
単純な善悪の対立という構図を作らず、
時代を生き抜く人々の姿を描いているのにも好感が持てた。

続編 『赤絵の桜』 も読んでみたい、
満足度 ★★★ (星3つ) の作品。





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Last updated  2007/12/09 12:28:51 AM
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