プレリュード

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2007年11月17日
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カテゴリ: クラシック音楽
今日のクラシック音楽

クラシック音楽の曲名に副題(俗称)がつくと何となく聴いてみようかな、どんな曲かなという期待が湧くものです。 例えば、ベートーベンの交響曲第3番「英雄」とか第6番「田園」、ドヴォルザークの第9番「新世界より」やチャイコフスキーの第6番「悲愴」などがその典型的な例でしょう。 

これらの曲は作曲家自ら楽譜に書いた副題ですが、作曲家本人が付けたわけでもないのに後世の人が面白おかしく付けているのもあります。 そのおかげで有名になっている曲もあります。

ベートーベンのピアノ・ソナタ第14番がその典型です。 今では第何番という正式な呼び方を知らなくても「月光ソナタ」と言えば、「あ~、あれね」となります。 この曲とてベートーベンが作曲時に付けた名前でもありません。 スイスの詩人がこの曲の第1楽章を表して「スイスのルツェルン湖の月光の波に揺らぐ小舟のようだ」と形容したのが始まりだそうです。ベートーベンはただ単なる「幻想風ソナタ」としただけの曲が、現在では「月光ソナタ」として世界中に広まっています。

副題(俗称)が多いのはハイドン。 この人の曲、特に交響曲に色々な副題がつけられています。 「朝」「昼」「晩」「火事」「校長先生」「めんどり」「熊」「哲学者」「ホルン信号」「王妃」「告別」「時計」「太鼓連打「驚愕」「軍隊」「ロンドン」「奇跡」など実に多数の副題が付けられており、聴く方にも食指が伸びそうなものばかりです。

これらにはエピソードがあるのですが、その挿話も真実なものもあれば、後世の人たちが勝手にでっち上げた物がほとんどです。

例えば第45番「告別」は事実に基づいているそうです。 ハンガリーの貴族の宮廷音楽長として仕えていたハイドンは、主が夏の間避暑に出かけるのに楽団員全員とその家族も連れて行くのが習慣でした。 ところがその年は宮殿を改修中で楽団員の家族まで収容できないので、単身赴任となり、楽団員とその家族は嘆きました。 そこでハイドンが書いたのが第45番「告別」でした。

第1楽章では楽団員全員がそろっていますが、終楽章では演奏が終わった楽員がローソクを消して一人、一人退場していき、最後はヴァイオリン二人だけが残るという曲です。 これを貴族の前で演奏しますと、彼はハイドンや楽団員の気持ち理解して従来通り家族同伴で避暑地に向かったそうです。 これが「告別」の由来だそうです。



私が若いころ大阪フェスティバル・ホールでこの「奇跡」の演奏を聴いたことがありますが、演奏が始まると思わず天井を眺めていました。






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最終更新日  2007年11月17日 05時19分43秒 コメント(8) | コメントを書く
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