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柿崎和泉守@ Re:『天と地と』 Heaven and Earth(04/25) 映画で残念に思ったのは、まず刀八毘沙門…
背番号のないエース0829 @ Re:『ベルリン 映画「風の電話」に、上記の内容について…
Sep 25, 2006
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カテゴリ: Movie

『ナバロンの要塞』 『カサンドラ・クロス』 のジョルジ・パン・コスマトスで、英米のオールスターが揃った。

1944年、ドイツ軍占領下のギリシャの小島。ここにはドイツ軍の親衛隊が駐屯している他、第7捕虜収容所があり連合軍の捕虜が収容されている。収容所長のヘヒト少佐(ロジャー・ムーア)は捕虜たちを使いエーゲ海の古美術品発掘を進める。ヒトラーの命令なのだが、徴兵前はインチキ美術商だったヘヒト少佐は、希少な美術品はベルリンへ送らずにごまかして、スイスにいる妹のところへ送っている。捕虜の中には考古学の教授だったブレイク(デイヴィッド・ニヴン)らがいて、表向き発掘には協力しているが、裏で地元のレジスタンス(テリー・サヴァラス)と連絡を取り合い、収容所の奪取を計画。連合軍の反攻が近づいており、それに呼応するためだ。その頃、アメリカ軍の慰問団の飛行機が墜落。救出された芸人チャーリー(エリオット・グールド)とショウガールのドティ(ステファニー・パワーズ)も収容所にやって来る。チャーリーはヘヒトに取り入り、収容所内での演芸イベント開催を提案。ドティに惚れ込んでしまったヘヒトは快諾した。そして演芸イベントの当日。ブレイクらの手引きでレジスタンスが潜入。一挙に収容所占拠を図る・・・。


ストーリーはなかなか面白い。ドイツ兵の食事に下剤を混ぜた上にドティのストリップショーで残りの兵を釘付け。潜入したレジスタンスと捕虜が収容所を制圧する(この時の浮かれたドイツ軍軍曹が傑作)。しかしこの島には親衛隊の本部もあるのだ。ちょうど街で島民の銃殺刑が行われることになっており、捕虜・レジスタンスそして捕虜側に寝返ったヘヒトたちの一行は、処刑場である街の広場に展開。親衛隊に襲い掛かる。でも島にいたのは親衛隊だけではなかったのだ・・・

とまあ、話がどんどん進んでいって、飽きることはない。映画では珍しいドイツ軍の潜水部隊(フロッグメン)も出てくる。そして島の奥、というか山の奥にあるドイツ軍基地はちょっとSF的であり、ユニークだ。


これだけを見るとおふざけ気味の戦争娯楽作品だと思われるかもしれないが、実はかなり暗い場面が多い。それは親衛隊による島民の殺害、銃殺のシーンで、この辺はギリシャ出身のコスマトス監督が譲らなかったのかもしれない。それらのシーンが作品に多少深みを持たせたのかもしれないが、却って全体としてはチグハグな印象になってしまったのも事実。そしてオチも今一つで、どうせなら 『戦略大作戦』 みたいにスッキリさせた方が良かっただろう。

島の狭い路地で繰り広げられるオートバイのチェイスはなかなかの迫力

出演者は他にリチャード・ラウンドツリー、ソニー・ボノそしてクラウディア・カルディナーレ。カルディナーレの加齢がちょっと悲しい。そしてクレジットに名前はなかったが、捕虜役でウィリアム・ホールデンがワンカット出演。当然『第17捕虜収容所』の引っかけで、グールドに「まだいたの?」と言われるのがおかしい。


あと、見所は撮影である。ロケ地はロードス島らしいが、ギリシア独特の山のてっぺんにある寺院が圧巻。オープニングとエンド・クレジットで次々と映し出されるが、本当に凄い。ギリシア本土の寺院群は確か世界遺産。一度見てみたいものだ。
『その男ゾルバ』 のように民俗楽器を多用した見事なもの。ラストの歌もなかなか良い。

面白い作品だと思うのだがDVDは出ていない(アメリカでも入手困難のようだ)。ついに 『ワイルドギース』 も国内初DVD化されたので、ぜひこの作品も発売してほしいものだ。


監督:ジョルジ・パン・コスマトス
製作:デヴィッド・ニーヴン・Jr/ジャック・ウィナー/ルー・グレイド
原作:ジョルジ・パン・コスマトス/リチャード・S・ロクト
脚本:リチャード・S・ロクト/エドワード・アンハルト
撮影:ギル・テイラー
音楽:ラロ・シフリン

1979年・イギリス / 119分 / 評価:4.0点 / 子供:○





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Last updated  Sep 25, 2006 10:15:10 PM
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