さ・る・の・あ・な・た

さ・る・の・あ・な・た

2008.01.29
XML

検索してリクエストした雑誌『暮しの手帖』のバックナンバー。
1964年(東京オリンピック開催の年!)の初夏号ですから、
かるーく40年以上前、私はまだ生まれてもいません
(まるで自慢にならない(*_*;・・・)。

ちょっとした好奇心で、この号の商品テストが
『電気ミシンをテストする』 テーマだったので、興味をもちました。
当時は電動ミシンの黎明期だったのですね。

以下、抜粋になりますが

・とにかく満足に縫えるのはどれか


 糸玉のできやすいのは三菱です。
 こまかい仕事が、それほどよくできないのは、三菱とリッカーでした。

・縫い目のそろってきれいなのはどれか

 縫い目のきれいなことでは、シンガーとトヨタでした。
 縫い目であまり感心しないのは、蛇の目と日立です。
 ジューキの縫い目は、わるくはないのですが、
 針金かなにかで縫ったようで、味がありません。
 ブラザーと三菱はムラがあり、リッカーは、針がすこし
 外れて入る感じで、きれいとはいえません。

・使い勝手のわるさはお話にならない

電気ミシンの使い勝手のわるさは、どれもこれも、
 あきれるくらいひどいものです。ほかの電動器具にくらべても、
 何十年もおくれている感じです。


・そのなかでせめてマシなのはどれか

 使い勝手の点では、どのデザインも、お話にならぬくらいひどいもの
 ですが、そうはいっても、いくらかマシなのと、そうでないのと、
 わずかな差はあります。

 いくらかマシなほうは、蛇の目とブラザーとシンガーです。

・コントローラーをバカにしていないか

こんどテストしたミシンでは、よくできているコントローラーは、
 ひとつもありませんでした。これは、電動器具だという気持ちがうすく、
 なんとなく足ぶみミシンの気持ちからぬけきれないためでしょうか。
 一口にいうと、どれもまことにチャチでお粗末です。


・やかましいミシン、やけどするミシン

 音の点で、よかったミシンは、まずシンガーです。
 いちばんしずかで、わりに気持ちよくリズムをきざんでゆきます。
 それについでは、ブラザー、そしてジューキ、トヨタといったところです。

振動については、もちろんゆれないミシンは一つもありませんでし たが、
 とくにどれがマシ、どれがひどいとはいえないようです。


使っていて、電気がぴりっときたり、ヤケドしそうになったりする
 ミシンも困ります。

・どれもこれも重すぎるかさばりすぎる

 この電気ミシンは、足ぶみ式とちがって、脚がついていません。
 だから使わないときは、どこかへ片づけておけるわけですが、
 そのためには、手軽に持ち運べなければ困ります。

 どれもこれも、たいへん重いのです。
 「持ち運びに便利・・・どこでも手軽に」というのは、
 シンガーのチラシにかいてある言葉ですが、なんと、そのシンガーが
 いちばん重いのです。21キロもあります。

 ふつうの女のひとなら、とても重い、というのは、
 そのシンガーを筆頭に、日立、ブラザー、蛇の目、ジューキ、リッカーで、
 どれも19キロ前後です。

・50年前のミシンとくらべたら

 大正3年というから、50年前です。そのときに買ったという古いシンガーを
 ひっぱりだして、いろいろに縫ってみました。

 じつに気持ちよく縫えます。縫い目も上々です。

 こんどテストした新しいシンガーと二つならべて、 つくづくとながめてしまいました。
 この50年のあいだ、メーカーは、いったいなにをしていたのだろうと思いました。
 ほとんど、なにも変わっていないのです。
 糸をかける手間など、むしろ50年前のほうがらくなくらいです。
 この、すさまじい勢いでなんでも変わる世の中に、こんなに変わらないものも
 めずらしいでしょう。

しかし、この程度でも、電気ミシンのほうが、足ぶみ式より、
 いろんな点で使いやすいのです。

 縫い目、縫い調子は変わりませんが、使い勝手がちがいます。
 足ぶみ式は、あれを踏みこなすのに、ちょっとコツがいり、
 おぼえるのに時間がかかります。

 電動式のほうは、はじめてミシンにむかった人でも、
 その日から縫えます。逆転しないからです。

 電動式のほうが、ずっとつかれません。

 電動式のほうが力があるから、厚地のものでも、らくに縫えます。


・どのミシンを買ったらいいか

 電気ミシンは足ぶみミシンより、いろんな点で使いやすいのです。
 しかし、いま足ぶみ式で間に合っているのなら、もちろん、わざわざ
 買いかえるほどのものではありません。
 いま出ているのは、どれも電動器具としては、まだ未完成の商品です。

 こんどテストしたなかには、おすすめできるミシンは、一つもありません。
 しいていえば、性能の点でシンガーですが、ねだんが1万円ぐらいほかのより
 高いので、その点も考えあわせると、トヨタがお買いどく、それにつづいて
 ブラザー、すこしの差で、蛇の目、ということになります。

 万一使っていて、どうしてもうまく縫えないことがあったら、
 たいていの場合、それは使い方が悪いのではありません。
 そのキカイが悪いのです。


・・・どうも、消費者にとってうれしくない批判的なテスト結果でありながら、
それでも従来の足ぶみミシンにくらべて使いやすい、とおっしゃっている点が
気になります(^_^;)。
ポータブル(内容をみるかぎり、ちっともポータブルではないですが(*_*;)
電動ミシンの新発売当時のちゅうちょ、といったものがうかがえて興味深いですね。
まさに、昭和の生活史の貴重な資料です。

私、古いタイプの足ぶみミシンがほしいのですが、
いろいろと考えさせられました。
そういえば、戦前かそれに近い昔のオールドミシンを
いまも愛用しているかたは多いようですが、
昭和30~40年代の古い電動ミシンを今も愛用しています、というお話は


いみじくも、義母が言っていました。

「いまとくらべて、昔のモノのほうが良いなんてことはないよ!」

よかった、21世紀の現在に生きていることに感謝(^^;)。
(メーカーが、電気がなくても使えて操作も簡単な「新・足ぶみミシン」を
 開発してくれないかな、と夢想しないでもないですが(^^ゞ)





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2008.01.29 23:56:07
[ソーイング・リメイク] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: