投資逍遥

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2004/12/12
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カテゴリ: 読書
著者の鄭大均氏は1948年生まれで、現在は東京都立大学教授をされています。

この本の発行日は2004年6月20日です。
概要は、在日コリアンのほとんどは戦前日本が行なった強制連行の被害者及びその末裔だ、という「神話」を疑問視し、その実像に迫ろうとしています。
多くの在日1世の証言を読むと、大多数は金もうけにあるいは教育を受けに、自らの意志で海峡を越えた様子がみてとれるとのことです。
実際にはどうなのか、正直なところ私にはわかりかねますし、あまりにも重い問題なので、軽々しいコメントは控えます。

ここで、最近の強制連行に関するニュースを2件書いておきます。
去る11月に九州に住んでおられた在日1世の「強制連行の語り部」といわれる方が亡くなりました。享年93歳でした。350回にわたり日本の学校で、強制連行のことを語ったそうです。
それから朝鮮中央通信によるニュースです。北朝鮮の「朝鮮人強制連行被害者・遺家族協会」は「わが人民の間では、なぜ日本人拉致被害者問題に(北朝鮮政府が)誠意を示すのか、(一握りの)日本人拉致被害者とわが民族が被った(強制連行の)被害を比較できるのか、との抗議と激憤が満ちている」と非難したとのことです。

以下は気になった箇所の引用と感想です。


80年代に入り、日本のマス・メディアが第2次世界大戦中の日本の国家犯罪を語り、在日コリアンに対する差別の問題を語るようになると、「強制連行」という言葉はにわかに大衆化する。
【感想】
「強制連行」という言葉を最初に使ったのは誰か、著者の調査によると、それは藤島宇内が『世界』(1960年9月号)に寄せた論文のようです。
ただし、この当時「強制連行」という言葉は、大衆化していませんでした。
それが、1980年代の日本の左派系の人々が、この言葉を広めたということです。
確かに、言われてみると、そのような気がします。

【引用】
かつての日本には、不利な立場で生まれてきたがゆえに、他人よりも努力して自分を鍛えるとか、理不尽さに向き合う過程で、ある種の奥行きを備えた人間が生まれるという「逆境の効用」とでもいうべき状況もあった。
【感想】
これは、厳しい指摘です。
さらに、「被害者アイデンティティーに身を任せた人間は、前向きの選択をしない」と書かれています。

そういうふうに解釈しました。
確かに、私自身の問題としても、うまくいかないのは社会が悪い、運が悪いと責任転嫁しがちです。(笑)
これは、もっと素直に努力が足りないと認識するべきかもしれません。






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Last updated  2005/05/08 07:37:35 PM
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