投資逍遥

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2004/12/25
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カテゴリ: 読書
この本は、2003年9月から2004年6月にかけて「日本経済新聞」に連載したものを加筆・修正したものです。


通貨がどのように変動しようとも、企業は対応していかなければならない。
この本に書かれている日本の企業(主に製造業)は、生産拠点を移すなどで「元」リスクに備えているようです。
たとえば、ホンダは「自動車会社の生き残りの条件は為替との戦いを乗り切ること」と言い、「円高にも元高にも対応可能」とのことです。

以下は気になった箇所の引用と感想です。

【引用】
中国人誘客の足かせとなっているのが入国査証(ビザ)の発給問題。登別温泉旅館組合では数年前、地元選出の鳩山由紀夫代議士との懇談会で中国からの観光ビザの要件緩和を申し入れた。
【感想】

中国から日本への観光ビザの発給要件を緩めて、日本国内の観光地でお金を使ってもらおう、という考えです。
河口湖や登別の温泉旅館関係者からは、「観光と犯罪の問題は切り離して考えたほうがいい」とか、「ビザと国内交通費の高さで中国の富裕層は欧州旅行に流れている」との声があるようです。
いよいよ、日本も中国の経済力をあてにするというか、無視できなくなってきました。

【引用】
通貨を統合すれば、一国で通貨増発をできず軍事費のねん出も難しくなる。混乱に苦しんだヨーロッパは、夢想といわれた通貨統合への執念を燃やし実現にこぎ着けた。
【感想】
ユーロについて書かれた箇所ですが、1970年に通貨統合を提案したのは、ルクセンブルク首相のウェルナーです。
当時は冷笑されただけでしたが、30年後の1999年に、統一通貨「ユーロ」が誕生したとのこと。
そこには、「もう戦争はやめよう」、「そのために経済を、通貨を統合しよう」という意思とねばり強い実行力があったそうです。
ユーロは誕生したばかりで、果たしてこれからどのようになるのか、まだまだわかりませんが、大成功だったといえることを望んでいます。

ノーベル賞学者のロバート・マンデルが、「ユーロは独仏が両輪となって実現した。アジアでは円と元が独仏の役割を果たすべきだ」と指摘されています。

夢想といわれたユーロが実現したのですから、本当に将来のことはわからないです。





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Last updated  2004/12/25 02:42:14 PM
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mkd5569 @ Re:MXS全世界株式(2559)を新規買付(06/08) こんばんは なにかと話題のオルカンですね…
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