☆心の中には宝物がいっぱい☆
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父が退院することになったんです。だけど・・・良くなっての退院ではなくて・・・もう余命3ヶ月くらいの状態だからせめてまだ余力のあるうちに家で好きなことをさせてあげられる期間をってことでの退院。セザリー症候群なんて聞いたこともない名前の病気だってわかってからまだ3ヶ月くらいしか経ってないのにね。あっという間にがん細胞に体を乗っ取られてしまった父は徐々に覚悟を決めつつ残された時間を一生懸命充実させていて。入院中も熱や吐き気と戦いながらも、売店で新聞を買ってもらっては気になる記事を切り抜きノートに貼り付けて何度も読み返したり窓から見える景色や幼いころに育った村の景色を思い出してスケッチしたり小さな文字で写経したり思いついたこと文章に残してみたり。私の知らなかった父の面がたくさん見えました。入院当初は全身うろこ状になって傷口だらけだった皮膚はもう足の裏に少しうろこ状の部分が残るだけ。背中は一面水ぶくれが出たり引いたりしながらだったんだけど今はでこぼこはなくなり全体的に赤い皮膚になりました。病気が治っているわけではなく抗がん剤で症状が変わっただけ。血液検査の数値で見ると何十倍もがん細胞が増えていて結局抗がん剤でつらい思いしても効き目がなかったようで。まだ69歳だからもっともっと長生きしてほしいんだけどねぇ・・・退院したら父の田舎のお墓参りに連れていってあげるつもりだった。でもね・・・母に断られちゃって。父が自分で運転して母と二人で行ってくるからって。運転させるのが心配だから私と彼で連れていってあげたかったのに・・・結局ね、田舎の親戚たちに対してうちの両親にとって私は「体裁の悪い娘」で。何しろバツが二つも付いてるからね。田舎には近寄られたくないみたいで。今までも散々そういう厭味を言われてきたけど・・・そんなねぇ・・・私の人生なんだから田舎の親戚に養ってもらうわけじゃなし自分自身が幸せでいるためにした決断の結果バツが二つになったんだし。最初は夫の暴力から子供たちを守ることが優先だったし2度目は義父の介護を終えて看取ったあと居場所が感じられなかったからそんな生活では自分は幸せではいられなかったし。実際にいま私は結構充実してるし貧乏ではあっても不幸ではないよ。毎日笑顔でいられる生活を精一杯送ってるつもり。それなのに・・・・そんな恥に思われるほど親不孝なことだったのかな・・・年賀状で私の苗字が嫁ぎ先のままってことに気づいた親戚からなんか言われたとか母にはなぜ苗字を戻さなかったのかと前にも責められた。子供たちに学校で嫌な想いさせたくなかったし保険だ何だと手続きも大変だし。今の世の中、母子家庭になることも嫁ぎ先の苗字のままってことも珍しくはない。そんな責められるようなことなのかな・・・別に苗字を戻さなくても親と子のつながりを切るつもりはないし迷惑かけることでもないと思ってたんだけどな。いつまでもそういう見方をされていることがストレスの素なんだよねぇ・・・。母には先日も子供に対する叱り方がきついとか言われてね。「もっと優しく諭すように言えないのかと思ってた」って。それも彼にわざわざ言いつけるみたいに言うから腹が立っちゃって。確かに言うこときかないとめちゃくちゃ怒ることもあったよ。それでも義父の介護しながらだったり義姉たちや姑に気を遣いながら何も手伝わず見方にすらなってくれない夫とも闘いながら子どもたちを必死で育ててきたんだもん。関わらないことを選択し寄り付いてもくれなかった母にいまさらそんな子育てのことまで文句言われるなんてさ。いろいろあっても何とか長男は独立し、次男は高校で娘はもうすぐ中学でそれぞれ友達にも恵まれてちゃんと育ってるよ。28歳にもなってニートしてる弟を生み育てていまだ甘いこという母に言われても・・・叱らなきゃいけないときにちゃんと叱れなかったから、父が病気で働けなくなってもまだニートしてるんじゃないの?って思うもん。私が弟に何を言おうと結局は弟を庇ってしまうんだから・・・。このまま父が亡くなって母ひとり息子ひとりの生活になったらいったいどうなってしまうんだろう。いろいろ嫌なこと言われても母のことはずっと大事に思うけど母を引き取っていっしょに暮らしていきたいと思ってもそこに弟が居たら・・・それは許せない自分がいて。働けるのに働かない、本人からこれといった理由はきけてない。が、一度母が職探しをすすめたら「わかってるけど面倒くさい」と言ったとか。誰だって仕事するのは大変なんだよ。体がしんどい日もある、面倒くさい時だってあるさ。それでも生きていくためには働いてお金を稼いでこなきゃいけないんだよ。うちの長男だって生活するために必死で働いてるやん。面倒くさいってなんだよ!!ってめちゃくちゃ腹が立ってさ。そんな弟が許せないし、そんな弟をいつまでも庇う両親に対しても気持ちはすごく複雑でね・・・・。父の病気を通してほんとにいろいろ考えるきっかけにはなったけどまだまだこれからいっぱい悩むんだと思う。おかげで今年に入ってからずーっと胃が痛くって。職場で胃薬もらってはお粥をすすって、それでも私はがむしゃらに働くぞ!!父との思い出つくりにどこかに旅行だけでも行けたらいいんだけどなぁ・・・。
2012年01月22日
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