青春のギターリペア  K2ギターファクトリー

青春のギターリペア  K2ギターファクトリー

2018年11月21日
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カテゴリ: ギターリぺアー
◆Kawai F-55 のセッティングのご依頼です

◆51年前に購入されたギターです、ギターオーナー様は【HN/永遠のカントリーボーイ】様です
 社会人になって18000円の給料から、6000円で購入されたと伺っております。

●ファーストギターが残っているのは羨ましい限りです、しかも実家の函館で弦を緩めてケースに
 収められていたので驚く程良好なコンディションを保ってます。
  個人的な経験と主観ですけども、Kawai製のギターはビンテージ物の殆どが、ネックの元起きの
 修復が厳しいほど進行して、ネックリセット以外の選択肢が無く、リペア断念したケースが多かった
 です。音質が良いだけに残念で有ります

◆ニューヨーカースタイルでキュートなギターです






●昭和42年6月26日生まれですから・・・51歳と言う事です



◆各ポジションを確認して行きます

●ロングサドルのはずか、普通のサドルが乗ってます、この時期の特徴であるボルト補強ブリッジの
 化粧カバーが抜け落ちてます


●フレットボードは乾き切てますし、フレットも輝きが有りません


●バックには殆どキズが有りません


●ネック裏も綺麗です


●ペグもOkです、サビが全く有りません、函館はギターにとって最高の環境と思います



●調整前のレギュラーチューニングでの、6E/12Fは4.5mm有ります。


●同じく1E/12Fは、4mm有ります。弾き易くセッティングする事は簡単で有ります
 最近はK2マジックと呼ばれてます





●最終フレットから3フレット分のポジションは弾く事が有りませんので、この部分は無視してセット
 して行きます


●ローポジションは問題有りません


●ニカワが使われている事は、リペアーマンにとって大変好ましいとって限りです

◆リペアーを開始して行きます


  モグラたたきゲーム状態です

●ブリッジピン専用のリーマーで整えておきます


●フレットボードはR350です


●サドルの余裕を測っている訳では有りません、新たに製作するサドルの高さを割り出す為に
 測っております


●経験上、Kawaiギターは黒檀との相性が良いので迷わず黒檀でサドルを製作します


●予定の弦高になる様にR350で削り出します


●1E側の出っ張りは、サドルを外す時に便利な様に引っ掛けしろを出しておきます


●ブリッジを軽くサンディングして㊙オイルで仕上げました、見違えたと思いますが如何ですか?


●乾ききったフレットボードに移ります


●オイルで拭き上げましたがこれは第一段階です。黒檀と見分けが付かない様に仕上げて行きます
 フレットは磨き上げてピカピカですけど、画像にすると?ですが実際は綺麗です


●不思議なエンドピンです?扉の取っ手ではないでしょうか?エレキギター用のエンドピンと差し換え
 ます。理由は簡単です、オリジナルでは無い事は確実で有り、ストラップを掛ける事は不可能だから
 です





●1E側のシミは取れませんでした。プラスチックですからボーンに交換する予定です


●ヘッド裏の欠損箇所は、バイオリン用のレッドブラウンのステインを塗り重ねて同色に仕上げます

◆まだまだ細部に渡って再生する箇所が有りますが、ブログタイトル【青春のギターリペア】に
 恥じない様に、完全修復して行きます。
  Kawai製のビンテージギターの音質は大好きで、購入された当時の状態以上に仕上げてお届け
 致しますので、お楽しみにしていて下さい。

◆仮セッティングしたところ。予定の弦高まで下げる事が出来ない事が確定しましたので、優先事項の
 弾き易くする!ですから、ブリッジを削って弦高を下げる選択をしました。
 ロングサドルのサドル食い込みしろが5mm有りますので、1.5mm削って予定の弦高まで下げて
 行きます。

●ブリッジは【ブラジリアンローズウッド】が使われてます。今考えますと贅沢な作りです
 ローズウッドの名前の意味が判る様に仕上げておきます


●調整後の予定弦高は2.5mmです

●工房で考案した治具で測定します。ブラジリアンローズウッドの香を感じる様なフュニッシュを
 して有ります。

◆試奏して見ましたが、もう少し良く鳴るはずと感じました

●ナット材がプラスチックですから、工房純正採用の水牛ボーンのオイル漬けと交換します
 綺麗な澄んだ歌声を奏でてくれます。この頃のKawaiの音質です

◆ブリッジ固定ボルトの化粧ドットが7mm径で、現在では6mmがMAXなので7mmのドットマーク 
 の在庫が有りませんので、下記の方法で6mmで代用します

●ブリッジと同じ素材のブラジリアンローズウッドの粉末をタイトボンドに練り込んでパテを作ります

●パテを盛ってからドットマークを入れます。パテが硬化したらブリッジの曲面に合わせて
 サンディングすればOKです。
 黒アワビを使ってますので渋い仕上がりになります
 この方法はフレットボードのドットマークと同じ方法ですが、k2ギターファクトリーでは
 バリの出ないドリル刃を使ってますのでこの方法は過去の物になりました


●仕上がりです

◆弦高の確認です

●当初の4.5mmから2.1mmと格段に弾き易いセッティングになりました

◆バフで磨きを掛けてリペアが完了しました

●51年前のギターとは思えないコンディションです、音質も繊細で可愛いです


●乾き切っていたフレットボードもしっとりしました

●消耗パーツを除きフルオリジナルで復活する事が出来ました

🌸たいへんよくできまた





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最終更新日  2018年12月08日 10時03分07秒
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