引き寄せの法則 【成功のシークレット】

引き寄せの法則 【成功のシークレット】

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

シンブ

シンブ

Favorite Blog

オグ・マンディーノ… オグ・マンディーノ研究会@億万吉さん
ジャンヌダルク田中… ジャンヌダルク田中さん
ありがとうございま… うふうふさん
伝説のアラキ:)気… 気合・気愛:)さん

Comments

インド@ インドへの情熱 以前神戸の神戸青年仏教徒会(神戸JB)の主…
関口@ ナグプールの佐々井秀嶺長老に就いて 昨年6月下旬から7月上旬に掛けてナグプ…
関口道潤@ Re:ナグプールの仏教を視察したい。(05/30) 関口道潤さん >謹啓、佐々井秀嶺師につ…
mai@ Re:アフリカレポート 1 《 アフリカの生活水 》(03/03) 私は今中学校の宿題でここにきました。 …
河辺節子@ Re:ナグプールの仏教を視察したい。(05/30) 関口道潤さん もう出発されましたか?…
2006.01.22
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類


のってました。 それを 紹介した ブログから
引用させて 頂きます。


人と人の出会いや 巡り合わせは 常に 一期一会。
特に 近くて 大事な人との縁は 後回しにしがちですが
これを 読んだら 少し 考えないといけないと思いました。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

《 発想源より 》








 時は移って、2015年の1月1日。

 祐子は、
 昨年建設されたばかりの羽田第3旅客ターミナルに到着した。


 旅客業務が3つのターミナルに分散されたせいか、
 ターミナル内はまだ空いているスペースがたくさんあり、
 様々な企業がブースを出して、
 空港内で退屈する帰省客を相手にイベントを行なっていた。

 あるパソコン会社のブースの前で、祐子は立ち止まった。

 「今年の新作PCです~。触ってみませんか~。
  今、タイムメールサービスが無料で体験できまーす」



 「タイムメールサービスって何ですか?」

 「はい、今ここで書いたメールが、10年前のPCへ送られる、
  というサービスなんですよ」

 「え、10年後じゃなくて?」
 「そうです。10年前ですね。昨年、アメリカで時空をゆがめる技術が

  もしよかったら、触っていきませんか」

 すごい時代になったな…と、祐子は感心した。
 未来に掘り出すタイムカプセルは聞いたことがあるが、
 まさか過去にメールが送れるサービスが登場するなんて。

 飛行機の離陸時間には十分に余裕があるので、
 半信半疑で触ってみることにした。

 「10年前のメールアドレスってご存知ですか?」
 「あ、昨年まで使っていたので覚えています。
  これって、そのメールアドレスに届くのはいつですか?」
 「10年前ですから、2005年の1月1日の午前10時頃ですね!
  その時のお客様自身を思い出しながら、書いてみて下さい」 
 「2005年の1月1日かぁ…」

 祐子は目を閉じて、ちょうど10年前の自分を思い浮かべてみた。
 しばらくして、小さくうなずいてメールを書き始めた。







 件名:2005年の祐ちゃんへ 

 本文:
  高原祐子さん、こんにちは。
  私は2015年、10年後のあなたです。
  何か信じられないかもしれないけど、
  そういうサービスが10年後にはできてるんだって。すごいネ!

  今、大学の冬休みですよね。
  あなたがこれを読んでいるのが、
  ちょうど2005年の1月1日の朝だといいな。


  今日の午後3時ごろ、あなたに一本の電話がかかります。
  故郷のお母さんからです。
  「あけましておめでとう」って。

  あなたは、その時には同じ大学の彼氏と一緒に家にいて、
  お母さんもウルサイぐらい元気な声で話してくるから、
  「もう、いちいち鬱陶しい電話かけてこないで!」
  って、彼氏との時間を大切に思うかもしれないね。

  でも、きちんと話してあげてね。


  あなたのお母さんは明日、この世からいなくなります。

  その電話が、最後の電話です。
  お母さんと話せる、最後の電話。


  お母さんの声を聞いたら、
  すぐにその日のうちに、故郷に帰ってあげてね。
  妹の玲子はアメリカに留学中だから、
  帰ってあげられるのはあなただけだよ。

  一緒にいる彼氏のことは放っておいででも、帰ってあげてね。
  あなたが大切に思っているその彼氏も、
  後に「親が死んだぐらいでメソメソするようなヤツは嫌いだ」
  などと言って別れるような、つまらない男だよ。


  玲ちゃんが産まれてすぐお父さんが亡くなってから、
  女手一つで私たち姉妹を苦労して育ててくれたお母さん。

  お礼が言える時間は、たった1日しかないよ。

  お礼が言える時間を持てなかったら、
  少なくとも10年、後悔し続けるよ。
  玲ちゃんも「私が留学にさえ行ってなければ…」って、
  何度も何度も留学を後悔し苦しむことになるよ。

  そして何より、娘たちの健康を最期まで気遣いながら、
  お母さんは一人ぼっちで最期を迎えることになるよ。

  すぐに帰ってあげてね。


  お母さんに会ったら、伝えてあげて下さい。
  祐子も8年後にお母さんになるよ、って。
  娘にはやさしいお父さんもいるからね、って。
  玲ちゃんも「海外よりやっぱりここがイイ!」って、
  故郷の良さを理解して戻ってきてくれるよ、って。

  あなたの娘でよかったと、
  20年間、私たちを育ててくれてありがとうと、
  伝えてあげて下さいね。

  私のように何年も苦しまないように、
  何年も後悔し続けないように、
  お母さんに顔を見せて、お礼をたっぷり伝えてね。


  P.S. 私は今の夫と出会えて、随分元気になりました。

  若松祐子



 祐子は少し涙目になりながら、書き終えた。
 横に立つ販売員を見ると、
 彼女は画面を見たままボロボロと泣いていた。

 「あ、読んでました…?恥ずかしいなぁ…」
 「すみません、つい…。あ、送信ボタンはこれです」

 「送信完了」の文字が画面に現れた。

 「ありがとうございます。今お客様が書いて頂いたメールを
  印刷致しましたので、もしよろしければ
  新作PCのパンフレットと一緒にお持ち帰り下さい」

 若い販売員は、印刷用紙とパンフレットを手渡した。
 販売員はまだ泣いていた。

 「こちらこそありがとう。10年前の私、読んでくれるといいな」
 「そうですね」
 「今から、母の十回忌で故郷に飛行機で帰るんです。
  お墓にしか言えないけど、たくさんお礼を言ってきます」

 振り返ると、少し離れたところで夫と娘が手を振っている。

 祐子は、販売員にお礼を言って、ブースを後にした。
 販売員は泣きながら、祐子の後姿を見送った。


 どれだけ電信通話機器が発達しても、
 どれだけ電子機器が発展しても、

 直接会ってお礼を伝えることはなんと大切なことなのだろう。


 その若い販売員の女性も、20歳の大学生だった。
 「このアルバイト終わったら、
  私もちょっと実家に帰ってみようかな…」

 彼女は小さくつぶやき、涙をぬぐってから、
 再び笑顔で次のお客様への呼びかけを始めた。





===================================






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2006.01.22 09:22:16


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: