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2010/07/27
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『CRONOUS』~眠らない大陸の物語~


『カノンの洞窟』

「もう戻ってきたのか?」

「お前らな…ヒドゥンじゃないじゃねぇか!」

戻ってきた流星がタロとクラッシュに食って掛かる

「はぁ?」

「何の事だ?」

タロとクラッシュは意味がわからず顔を見合わせる



ニライは2人にそう告げた


『マイヤー島』

ウーノス城を出た2人は北東に向かった

「ここの砂浜は見通しがいいから最初は…おすすめかな」

「うわぁ…きれいな砂浜♪」

「残念な事に敵だらけで海水浴ってわけにはいかないけどね…」

「あははは…」

「じゃあ…少し戦ってみよっか…まずはあの歩く魚…どう?」

「うん…これなら大丈夫…」

「気をつけてね…こいつらはすぐに集まるから」

「はーい」




『カイヌゥス山頂』

「そういえば…デンキチさん…あなたはシドス様に昔お会いしてるんですよ…ククク」

「はぁ?」

「覚えてませんか?…あなたはココでシドス様に戦いを挑み…一度死にかけてるんですからね…」

「そんなデタラメを!」



「デンキチ止まるな!」

マギックの言葉に一瞬気を取られて反逆者のハッシュアックスがデンキチの斧を吹き飛ばす
斧は背後の崖っぷちに突き刺さる

「くそ!取りに行ったらホントに後がなくなる…」

「だが武器ナシではどうにもならんだろ、下がるぞ!」

2人は崖っぷちまで後退した


『カノンの洞窟』

「俺達が教わったのは、この大陸から教団の優れた魔術師が異空間にクロノス城を周辺の大地ごと切り取った…それがヒドゥンだと…で、切り取られた大地に元あったクロノス城とそっくりの街を建設した」

ニライはタロとクラッシュにそう説明した

「何のために?」

クラッシュが聞き返す

「だから…クロノス城の地下に封印されてたデュフォンを安全に倒すために決まってるだろ?」

今度は流星がクラッシュに答える

「俺もそう教わった時は何も不思議に思わなかったさ…なるほど、すげー魔術師が居るんだなぁと…しかしよく考えてみるとおかしな点がいくつもある」

「どういうことだよ」

流星はニライの言った事がまったく理解できずにいる

「つまり…俺達の教わった事がホントに正しいのなら…」

「そうか!洞窟だよ…断崖の洞窟やゴブリン洞窟…コバルト洞窟とかはそのまま残ってる…ヒドゥンには洞窟はないもん」

ニライが言いかけたところでモネがポンと手を叩いてそう言った

「そういう事だ…」

「しかし…俺達はデュフォンと戦っただろ!」

「その辺はわからん…」

さすがにニライもそれ以上の説明は出来なかった

「まぁ…とにかく1つ言える事は…我々の言ってるヒドゥンとそちらの言ってるクロノス城が同じ…って事は確かのようだな」

タロはそう言った

「そして、ある意味これはチャンスだ…クロノス城がこれだけ近ければ偽者を連れてきやすいって事だ…」

「そうだな…見たこと無い洞窟があると言えばタロさもクラッシュもじゅうぶんに引っ張ってくる理由になる」

流星とニライはそう言ってうなずく

「じゃあ…作戦開始!どっちでもいいから探そう!」

流星とニライはクロノス城に向かった


『マイヤー島』

「アイナちゃん…あの橋見えるでしょ…」

「うん…あの先には何かあるの?」

「何もないwただちっちゃい島があって、ドクロの岩山があるだけ…でも目印にはなるでしょ?」

「うん♪」

「じゃあ次はこっち」

アルテミスはそう言ってアイナを連れて西に移動する


『カイヌゥス』

「焔…そっちはどうだ…はぁはぁ…」

デンキチは息も絶え絶えにそう聞いてくる

「まだ…死んではいない…」

焔の方も八方塞で、もはや打つ手はなし…といった状態だった
背後には底も見えない奈落の谷
そしてついに追い詰められてデンキチと焔は肩がぶつかるほどの距離に近づいた

「こうなったら最後の手段だ…」

「なんか秘策でもあるのか?」

焔のひとことにデンキチが聞いてくる

「次の攻撃が入ったらその斧で受け止めて後ろに飛べ…」

「飛べって…後ろは谷だぞ…」

「だから谷に飛ぶんだよ…落ちてる間にゲスクを使えばいい」

「残念だな…ゲスクは持って来てない」

「じゃあ…俺が何とかするから飛べよ!」

焔とデンキチはマギックたちに気付かれないようにそんな打ち合わせをした
そしてマギックと反逆者が同時に攻撃を仕掛けてくる
焔はマギックの攻撃をかわしてタイミングを計る
デンキチは反逆者の攻撃を斧で受け止め…そのまま足を踏み外す

(「バカか…踏み外してんじゃねょ!ギリギリで落ちたら壁に叩きつけられるだろうが!」)

しかも落ちる瞬間に思わず焔の足を掴んでしまった

(「ま、マヂかよ…ふざけるな!」)

2人は数回壁にぶつかりながらそのまま谷底に消えていった…

「これなら助からないと思うが…念には念を…」

マギックは魔法の詠唱を始める…その時
山頂に向かって上ってくる人の気配がした

「チッ…行くぞ反逆者!」

マギックと反逆者はその場から消えた


『SSD アジト』

「わかった…俺もすぐに向かう」

悲魔はチャットを閉じてため息をつく

「何かあったんですか?」

「う、うん…うちのトラブルではないんだけど…かなり厄介かなぁ」

悲魔はトムチャに苦笑いで答える

「私なら大丈夫です!片付けの続きをしながら留守番しますから」

「う、うん…なるべく早く戻れるようにするから」

悲魔はソファーの横に寝そべってる大きな狼と出窓に置かれたケージに入ったマルノスケをチラッと見てそういった
トムチャはできうる限りの笑顔で『大丈夫』を強調する
そして悲魔は慌ててアジトを出て行った


『クロノス城 南側出口』

「どうする?分かれて探すか?」

「そうだなぁ…とりあえずこのままゲートに向かう」

「なんでだよ」

「シェリルとカイラに見つかるのは面白くない…それにな、第一の目標はタロさだ…ゲート付近か倉庫辺りに居る確率が高いからな」

「なるほど…」

「それにしても…なんかワサワサしてないか?」

「こんなもんだろ…」

「そうか…」

ニライは気がかりな事があるのか辺りを気にしながら流星とゲートに向かった


『クロノス城 ギルドセンター』

ギルドセンターの前には数多のギルドマスター達が終結し騒然としていた
そしてその中に悲魔の姿もあった
ギルドマスター達が集まっている理由は急なユニオンギルドの交代の件である
ある者は相当する処罰と叫び…
ある者は濡れ衣か誰かの陰謀だと叫ぶ…
自分達ですら事情を把握しきれていないというのにアルフレッドを筆頭としたセンターの職員が必死で押さえている
それでも意見の合わない者同士がいつ騒動に発展してもおかしくない…そんな殺伐とした空気すら流れ始めている

「こりゃ…状況の掌握どころの話じゃないな…」

悲魔はため息をついた
そんな悲魔の元に加洋がやってくる

「対処…早すぎると思わない?」

「だね、今朝はちょっと早い時間からうちは行動してたんだけど誰一人として税率が上がった事を知らなかったしね」

「という事は、その後の一瞬か…」

「うん、騒いだのはごく一部の人間…というより税率が上がったという結果しか聞いてない感じだね」

「こういう事にはさ焔さんとか詳しそうなんで…聞こうかと思ったんだけど見当たらないんだよね」

「いないのか…あいつ」

悲魔と加洋はまわりに聞かれないような小声でそんな会話をしていた

「なるほど…焔はいないのか…」

悲魔の背後でそんな声が聞こえ2人は振り返る

「ガツガツさん…」

(「まったく気配を感じなかった…」)

「俺が持ってる情報だ、ことが公になった時にはすでにユニオンホールはもぬけの空だったらしい…」

ガツガツは悲魔たちにそんな事を伝える

「ふむ、つまり何者かが逃がした…って事かな」

「それかあるいは消されたか…」

「物騒な事言わないでよ」

「もしも前者だとしたら焔かあんたらのところが絡んでると思ったんだが…」

「焔は知らないが、うちはそんな事はしないよ」

悲魔はガツガツにきっぱりと言う

「そうか?お人好しって点では可能性あると思うがね」

ガツガツはそう言ってニヤッと笑う

「確かにお人好しってのは否定しないけど…面と向かってはっきり言われるのは心外だな」

悲魔は顔色を変えることなくそう返す

「スマンな…気を悪くしたなら謝る…ただ、あまり現行の政府を逆撫でする事は避けた方がいいと言いたかっただけだ」

ガツガツはそれだけ言うと軽く頭を下げて歩き始めた

「それは…警告?」

悲魔がガツガツの背中に問う
ガツガツは足を止めると振り返る事もなく

「俺達は政府なんか関係ない…だが、俺達が向かう先の邪魔になるならそれは全て排除する…それだけだ」

それだけ言ってその場から立ち去った

「現行の…か、面白い言い方をするな…」

悲魔はそうつぶやく

「不思議なギルドね…」

「ギルドの名の通り…野に吹く風のごとしって感じだね」

「なるほどね」

「ところで…加洋のとこはうまくいってるの?」

「あぁ…温泉ねw許可は取れたし現在建設中♪…完成したらみんなで骨休みに来てね」

「ぜひ行かせて貰うよ」

悲魔は加洋と別れてアジトに戻る事にした


『クロノス城 ゲート前』

「ゲート前にはいないみたいだな…」

流星が辺りを見回してそうニライに言う

「そうか…となると、倉庫経由で一周するか」

ニライは口元を手で押さえながらそうつぶやく

「こんな時にのんきにフラフラしおって…相変わらずお前は平和でいいな」

マエルがニライに嫌味っぽく言う

「こんな時ってどんな時だよ」

マエルの言葉に流星とニライは顔を合わせて首をかしげる

「フッ…やはり知らんのか…ユニオンギルドが解散しおって蜂の巣をつつかれたように大騒ぎになってる」

「は?なんでこんな時期に解散するんだよ!」

「なんでも、税率をいきなり吊り上げよったらしくてな…政府がそう対処したようだな」

「そりゃあ大事だぜニライ…ユニオンがなくなったらどこが頭取るかでまたもめるだろうな」

「その心配はなさそうじゃな…今回は政府が自分とこの直轄ギルドを代行に据えたようだからな」

「直轄のギルドなんてあるのか?」

「知らんのも無理はないか…公には出るのはこれが始めてだからな」

「ふーん…なんてギルドよ」

「『梟』じゃよ」

「へぇ…『梟』ねぇ…ふくろぉお!?」

「そうじゃが…なにか?」

「い、いや…なんでもない…」

「で、おぬし等誰かを探してるようだったが…」

「あぁ…タロさに用があってな…見なかったか?」

「タロならマスターだからな…こんな騒ぎがあればおおかたギルドセンターにでもおろう」

「なるほど…行くぞ流星!」

ニライはそう言うとゲートの奥の池に飛び込んだ

「ちょwwwどこに行くんだよおっさん!」

「センターはココを抜けるのが近道よ!フハハハハハハハ!!」

ニライはまるで鯉が滝を昇るように滝の流れに逆らって泳いで昇って行った

「器用な奴だな…」

流星は口をあけてただその姿を見送った



…『To Be Continued♪』





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Last updated  2010/08/28 05:48:07 AM
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