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2010/08/01
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『CRONOUS』~眠らない大陸の物語~


『クロノス城 ギルドセンター』

「遅いわぁ!なぜ走ってくる!」

走ってきた流星に向かってニライが怒鳴りつける

「あんな芸当マネ出来るかよ!」

流星はニライに怒鳴り返す

「でかい声を出すな!気付かれるだろうが!」

ニライは大声でそう言って流星を柱の陰に引っ張り込む



流星はため息をつく
そしてニライは柱の陰からギルドセンターの方をチラッと覗く

「タロさんはいたのか?」

「あぁ…だがちょっと人気が多い…」

「確かに人が多いな…今日はやめておくか?」

「いや…チャンスは最大限に生かす!…でなければ甲子園に立つことなどできん…」

「…甲子園ってどこだよ」

「そうだな…流星、お前がタロさを向かいの公園まで引っ張って来い」

「えええ!俺、ほとんど話した事もないんだぞ…ムリだって!」

「ムリと決め付けるからムリなんだ!やれば出来る…」

「だいたい…何て声かけるんだよ…」



「そんな事でついて来るかよ!」

「じゃあ…任せた!」

ニライは言うだけ言ってさっさと居なくなる

「ちょwwwおい!…どうすんだよ…」

流星はうなだれる




「あ…お帰りなさい」

トムチャは掃除の手を止めて戻ってきた悲魔に声をかける

「ただいま」

「何か…重大な問題ですか?」

「え?」

「だって…顔にそう書いてあるんで」

トムチャはそう言ってクスッと笑う

「あはは…そうか、気をつけないとな…まぁ重大な問題ではあるけど今のところは直接うちには関係ないかな」

「そうですか…とりあえずお茶にしますね」

「うん…お願いする」

悲魔はそう言うとチャットを取り出して操作をする

「あ、藁さん?…どう?…そっか問題なしか…うん…うん…いや、たいした事はあるようなないような…ゴメン…帰ってきたら説明するんで…じゃあ」

悲魔はそう言ってチャットを閉じる…そしてまた開いて操作をする…そしてまた閉じる
その後もトムチャがお茶を目の前においてもそれに気がつく事もなく開いては何か操作をしかけて閉じるを繰り返す

「あ、お茶ありがと…」

悲魔はトムチャにお礼を言うとお茶を一口のみまたチャットを開くそして操作をすると今度は閉じる事なく耳に当てる

「出ない…何やってんだよこんな時に…」

悲魔はそんなつぶやきを漏らしてため息をつく


『クロノス城 ギルドセンター』

流星は意を決しタロの元に向かう

「あ、あの…た、た、た、た、たりょ…た…」

緊張のあまり舌をかみまくり言葉が出てこない
それを見たタロは軽く笑うと

「悲魔さんとこの…」

タロは微笑みながら流星に声をかけた

「は、はいぃ!」

流星は返事をしてお辞儀をする

「で、なんの用だろ」

「え…え…その…なんて言うか…あの…」

流星はまったく会話を進める事が出来ずにいた
タロはただ苦笑いを浮かべる

「まったく役に立たんなお前は!ただニライが向かいの公園で呼んでるって言うだけだろうが!」

待ちくたびれたニライが流星のもとに来てそう怒鳴る

「だってよぉ…やっぱ緊張するって」

「シャキッとしろよ!…じゃあ待ってるからなちゃんと連れてこいよ!」

ニライはそれだけ言うと、また向かいの公園に戻っていった

「おい!ここまで来たなら俺が連れて行く必要ないだろ!」

流星はそう叫ぶ
そんなやり取りを見てタロは流星の肩をたたいてなだめ…ニライの待つ公園に向かった

「で、何の用かな?」

タロは噴水を見つめ立っているニライの背中に問いかける

「実は困った事があってな…」

ニライはそう答えて振り向く…

「はぅっ…」

ニライは振り向いたと同時にタロの元に移動するとタロのみぞおちに当身を入れる
タロはその場に膝から崩れ落ちる
すかさず麻の袋を取り出してタロを詰めると袋の口を縛り担ぎ上げる

「交渉成立!ww」

「交渉してねぇだろ!」

「細かい事は気にするな…」

流星はうなだれてため息をつく

「さて…ここからだとアジトの近くを通ることになるが…倉庫前を抜けて東門を出た方が人目につきにくそうだな」

うなだれる流星には目もくれずニライは倉庫方面に歩いて行く

「なぁ…何もメインの道を通らなくてもいいだろ…かなり目立ってるぞ…」

大きな麻袋を担いだ姿のニライをすれ違う人が振り返るのを見て流星がニライにささやく

「堂々としてれば何の事はない!」

ニライはそう言って高々と笑う

「その荷物…もしうちで預かるなら中身を確認しないとムリだぞ」

ニライ達が倉庫前に差し掛かった時にイートンが声をかけてくる

イートンはニライの担いだ麻の袋をジロジロ見る

「誰がお前に預けると言った?」

「ならいいが…何が入ってるんだ?」

「うん?知りたいのか?怪しい物は入ってないぞ」

「じゅうぶん怪しいだろ…それは…」

「教えてやらん事もないが、知ったらお前はこの世の者ではなくなるが…それでも聞きたいか?」

「いや…なら遠慮する…」

(「はぁ…これじゃ怪しい者ですって言ってるようなもんだろ…」)

流星はだんだん胃が痛くなってきた
その時、倉庫に向かって歩いてくるクラッシュの姿が流星の目に飛び込んでくる
流星は慌ててニライにそれを教える

「おぉ!普段の行いが良いとこういう時に事がうまく運ぶなww」

ニライはそう言って大笑いする
流星とイートンは首を横に振ってそれを否定する

「なんだその荷物は…って悲魔さんとこのニライじゃないか…」

倉庫にやってきたクラッシュがニライに声をかけてくる
ニライはニヤッと笑って流星に親指を立てる

「おぉ!クラッシュちょうどいいところに来た…スゲー儲け話があってな…お前もどうだ?」

「ヤバい事じゃないだろうな…」

クラッシュはニライが担いだ異常にでかい麻袋を見て訝しげにそう聞き返してくる

「ないない…ただあまり人前で話すのはなぁ…」

ニライはクラッシュにそう言うとクラッシュを倉庫の裏に連れて行く

「ガフッ!」

一瞬、人のうめき声のような物が聞こえたと思ったらまた静かになる
流星は右手で顔を抑えると大きくため息をつく
その後、大きな麻の袋を2つ担いだニライだけが倉庫の裏から現れる

「お、おい…荷物が増えてないか?」

イートンが慌ててニライに声をかける

「気にするな!たいした事ではない」

「気になるだろう…普通…」

「イートン…いいか、あまり細かい事を気にすると…」

「気にすると?」

イートンはそう聞き返して唾を飲み込む

「この世の者じゃなくなるが…それでも気にするか?」

ニライはそう言ってニヤッと笑う

「い、いや…気にならなくなった…」

イートンは引きつった顔でそう答えた

「行くぞ流星!」

そう言ってニライは倉庫前を後にする
流星はおなかを押さえながらその後を追いかける


『マイヤー島』

「さて…そこの岬に入り口があるんだけど…アイナちゃんは入れるかな?」

「???」

アイナはアルテミスの質問がわからず首をかしげる
アルテミスはアイナの背中を押して岬の方に歩かせる
しばらく進んだところでアイナの姿が消える…

「なるほど…マルスにも行けちゃうのね…悲魔さんがマルスの事を強調したのはそういう意味か…」

アルテミスはそうつぶやくとアイナの後を追いかける


『SSD アジト』

「ふぅ…やっと元に戻りましたね」

トムチャは額の汗をぬぐいながらそうつぶやく

「うん…ほとんどやらせちゃったみたいで悪い事をしたなぁ…」

悲魔は苦笑いを浮かべながらトムチャに頭を下げる

「いえいえ、まだ私は駆け出しだからこんな事でもお役に立てれば」

トムチャは笑顔で悲魔に答える
その時、テーブルに置いた悲魔のチャットが着信を知らせる

「もしもし…うん、スレイドが出たか…どう?…わかった、無理はするなよ…で、申し訳ないけど終わったらどっちかに煉獄に行ってもらいたいんだよ…よろしく」

悲魔はチャットでの会話が終わるとまた操作を始める

「あ、藁さん…何度も悪いね…今スレイドが出たらしい…うん、2人でがんばるそうだ…で、それが片付いたらそっちに1人向かわせるんで着いたら交代して戻ってきて欲しいんだ…うん、よろしく!」

悲魔はチャットを閉じると机の上に置いた


『マイヤー島』

「ゴメンね…アイナちゃん、ビックリしたでしょ」

アイナは黙ってうなずく

「ここはね『マルス=オーラ』って場所なの…この景色を良く覚えておいてね、そしてもしも1人で来ちゃったら落ち着いてもといた場所に戻る事…わかった?」

「はーい♪」

「たいへんよくできました♪w…じゃあ戻ろ♪」

アルテミスとアイナはマイヤー島に戻った

「で、今度はこの海岸沿いに南に下ります♪」

アルテミスはアイナに戦わせながら海岸沿いを南下していく
すると…工事中の建物が見えてくる

「なるほど…ここが加洋さんとこの温泉ね…もうちょっとで完成するのかなぁ…」

アルテミスは建物を眺めながらぐるっと回る

「ここは?」

「うーん…アイナちゃんは会った事ないかな…加洋さんはわかる?」

アイナは首を横に振って答える

「そうだ!ナクサスは知ってるでしょ?」

アイナはしばらく考えてうなずいて返事をする

「その、ナクサスのいるギルドが『妖精』っていうんだけど…そこのギルドが今度ここで温泉をやるの」

「温泉かぁ…いいなぁ」

「でしょ♪…完成したらみんなで来ようね♪」

「うん♪」

アイナとアルテミスはそのまま南下を続けた…
しばらくすると前方左手に高台が見えてくる

「これで北側の半周が終了♪…北側はなんとなくわかったかな?」

アルテミスの質問にアイナはうなずいて答える

「よし…じゃあこのまま南側の半周に出発♪」

「はーい♪」

アイナとアルテミスは高台のウーノス城を横目に海岸沿いをさらに南下しはじめた


『SSD アジト』

「こんにちは…」

玄関でそんな声がする
悲魔がドアを開けるとそこにはハイネと音速丸が立っていた

「とりあえずコレを…」

ハイネは出てきた悲魔に封筒を渡す
渡された封筒の裏には『焔』とだけ書かれていた
悲魔は封筒を開け入っていた手紙に目を通す

「わかった君達2人はしばらくうちで預かる…焔の頼みだからねしかたない、それにしばらくは猫の手も借りたい状況だし…コレは読む?」

「いいえ…それは焔さんが悲魔さんに宛てた手紙ですから」

「わかった」

悲魔は詠唱をはじめると手の上で手紙を燃やす

「とりあえず…今夜ここに来て明日以降の打ち合わせをしよう」

「わかりました」

ハイネと音速丸は悲魔に頭を下げて倉庫方面に消えていった

「まったく…」

悲魔はまだ日の高い空を見上げながら残った封筒を握りつぶした



…『To Be Continued♪』





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Last updated  2010/08/01 06:11:24 AM
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