戻っておいで 私の時間
1
MT(まさかの展開)で、3部作となってしまったDream Power レポート、お待たせしました(か?)いよいよ今回が完結編です。暮れの忙しい中、何で書いてるんだ感もありますが、年越ししたくないので行っちゃいます。タイムマシーンを 2007年12月8日午後8時過ぎにセットして下さいねCharaさんが終わり、ジョンのTシャツを着てギターを持った斉藤和義さんにハイタッチ。「日本語だとこんな感じじゃないかなと思った」と和訳で、Jealous Guyを歌う。うん、なんとなくいい感じ。間奏の口笛は、高い音があまり出ない。ジョンは何気なく吹いているけど、キーが高いので難しい。上手だったんだなあ…そういえば、Two of us のエンディングでも軽々と吹いてたっけ。斉藤さん、ほっとしたのか、私達のトホホ席を振り返り、「そっちの席もお値段は一緒なんですか?それはなんだか解せないっすよね」と呼びかける。下々の者、胸を打たれ、オノコードを振り回し、大いに盛り上がるありがとう、斉藤さん、ちょっとジョンっぽい。30°の少数派は、こっちを向いてくれるだけで嬉しいんだお次は Baby,it's youバックコーラスはトリビュートバンドががっちり固める。細かい技術はわからないが、完全コピーにプラスαの余裕がたっぷりあるような印象。音が厚くて、コーラスも何十年も歌いこんでいる感じ。さすが、プロ中のプロだ。舞台の照明が落とされ、次のセッティングが始まる。奥田民夫さんがスタッフに混じっていつの間にか登場していたのだが、あまりにも裏方に溶け込んでいたので、客席の誰も気付かない。「気付かなきゃ~。カリスマ性がなかったね。」との自虐発言に、場内爆笑。奥田さんのSlippin' and slidin'キュートな木村カエラさん登場。なんだ、あの細さは。ツイギーか?(例えが古すぎっ)風邪なのか、少し鼻声。ジョン曰く「ひどい曲」で有名なAnd your bird can singと、私の大好きなIn my lifeを二人でデュエット。この曲、若い頃は何とも思わなかったのに、年を重ねるごとに、シンプルな歌詞という具材と、自分の経験というダシとがからみ合い、深く心にしみ込む。おでんの大根みたいな名作だ。噛めば噛むほど味が出るから、するめでもいイカ。私の席から、前述のアンチョコスクリーンが見える。歌詞の前に「民夫さん」「カエラさん」と記載があり、ハモり指示用のピンクの線まで見える。カラオケの銀恋状態。なんだか楽しい奥田さんの「何か一言」に、カエラさん、「風邪をひかないように」皆さん、どうぞお大事に。次はいよいよ、オープニングからオーラが出まくり、私のハートをストップモーションにした、吉井和哉さん。このライブには3回目の出演とか。なんといきなりHey Bulldog この曲も、ここ数年来、マイベスト5に入るお気に入りソングだ。10代の頃とだいぶ好きな曲が入れ替わり、最近は、やんちゃなロックンローラーで、繊細な詩人でもあったジョンの曲が増えてきた。「か、かっこいい。渋い・・・」なんなんだ、この色気は。私ってば、目がハートじゃあーりませんか2曲目は I'm Losing You 吉井さんをこよなく愛する*IKUKO*さんによると、彼は生育環境がジョンに酷似しており、愛情に飢えた淋しい子供時代を送ったそうだ。そのせいか、身体中から湧き出てくる「Isolation」や「Look at me」の渦や、「I want you」なシグナルはハンパじゃない。ジョンの魂そのものに感じる。(ちなみに彼の誕生日はジョンの前日・10月8日)心の叫びがビンビン伝わってきて、こちらまで胸が張り裂けそうになる。ラベンダー色のジャケットにラベンダー色のライトが、なんだかこっそりペアみたいで嬉しいぞ彼は中3の時、同級生に電話で告白し、「受験で忙しいからムリ!」と一蹴されたそうだ。その時、部屋で聴いて泣いた曲がこれだと紹介。ピアノをバックに、スローテンポのHelp ! が始まる。 20代、30代と、要所要所でこの曲に助けてもらい、その時々で違うメッセージを感じたとか。'80年12月8日に中学生だった彼も、今ではジョンの年を追い越した。ファンからの掛け声は「吉井~(さ~ん)!」名前で呼ばれないあたりはリスペクトされているのだろうか。少し距離があるようにも感じたが、彼に俄然興味が湧き、もっと知りたくなった。場内がまた暗転。四方八方から清志郎コール。まるで、子供を呼ぶ声みたいで微笑ましい。会場のあちこちでオノコードが漁り火のように瞬く。話題の中心、忌野清志郎さん、今度は黒っぽいキルトスーツに白いマフラーで登場だ。彼の言葉を借りると「外見をきれいにするより中味を磨く方が大切だ。それは世界の平和の第一歩なんだよ。」同感だぜ、ベイビー。40年ほど前、新聞の人生相談に「うちの息子は勉強もせず、ギターに夢中で困っています。」という悩みが載った。まるでミミおばさんの口癖「ジョン、ギターでは食べていけないのよ。」とそっくりだ。56歳になった、その息子はMotherを日本語で歌う。「帰ってきました~病気療養中、ヨーコさんから直筆の手紙をもらったんだぜ、ベイビー。ジョンとヨーコのヨーコさんだぜ。"早く良くなって、また一緒にステージに立ちましょう"って。だから戻ってきたぜ、ベイビー。復活しちゃったんだから、またハードなdaysが始まるんだぜ、ベイビー。」曲は A Hard Day's Night、そして日本語版のImagine 歌う間、黒子がぴったりくっつき、華麗なるマントショーが繰り広げられる。(グレ子はいなかった。)ステージに全員集合。クラウス・フォアマン氏「ジョンハ、ココニイマス」の声に、湧く客席。樹木希林さんがオノコードの使い方を丁寧に説明。人と人、人と空、人と宇宙をつなぐコードだとか。舞台と客席間で、「I Love You」の交信。なんだかほっとする。灯火管制が敷かれ、空襲警報のサイレンが鳴り響いていた戦時中、家も防空壕も、夜は暗くて怖かった。当時、小学生だった母は、そう言っていた。闇を静かに照らす光は、明るく暖かい。斉藤和義さんのリードでHappy Xmas(War is Over)をみんなで歌う。いつの間にか、舞台袖の椅子にヨーコさんが座り、オノコードを舞台や客席に向け点滅させながら、ノリノリの笑顔で歌っている。楽しそうな様子を見ているだけで嬉しい。Power to the People、Give Peace a Chanceと続く中、踊りながらステージ中央に登場。白っぽい帽子、黒に銀のラインの入ったニットに黒いパンツ。47歳で突然未亡人になった、細身の彼女の軽やかなステップは、とても74歳に見えない。出演者一同、彼女に敬意を払っているのがわかる。「やっぱし、来て良かった。いいお天気だし、美しい都市・東京。いつまでも平和で美しくあってほしい。日本は世界から見れば片隅の国。(欧米製の世界地図だと右端の小島だもんね。>よしおぢゃないよ。)東京の焼け野原を覚えているので、ここまでにした日本人の念力は凄いと思う。海と空によって、世界はつながっている。念力で世界平和を作ろう。Imagine Peace.」と、眼鏡を下げながら感慨深げに語ると、会場からジョンコールにヨーココール。実にあったかい。フィナーレで出演者が横一列に並び、一人一人ヨーコさんと抱き合う。みんな「ジョンとヨーコのヨーコだぜぃ!」と思っているんだろうな。リスペクトと安堵感が入り交じる、心の通ったハグが続く。最後に希林さんと抱き合った時は、会場から一段と大きな拍手。私も感動で目頭が熱くなった。なんと温かく、居心地のいい空気なんだろう。ジョンはいつもこの人の愛に包まれていたのかな。去年よりさらに温かい気がしたのは、希林さんの功績も大きい。愛と平和に満ちたひとときをありがとう最後にみんなでImagineを歌う。3時間半に及ぶステージが終わり、スクリーンでは、ジョンとヨーコが白亜の館に向かうImagineのビデオが上映される。今、そこにいた女性が、ジョンと寄り添って歩いていた、日本人で世界人のヨーコさんなんだと思うと、なんとも不思議な気持ちだ。客層はビートルズやソロ時代のリアルタイム派が中心かと思いきや、好きなアーティスト目当ての若い世代が多いように感じた。近くの席でも、カップルの女子が「この曲知らない」を連発していた。どんなきっかけでもいい。ジョンの死を知らない世代が、どんどん聴いてくれるようになるのが嬉しい。私だってビートルズの解散は知らなかったのだから。ビートルズにはまって30数年。英語もだんだん理解できるようになり、年を重ねるほどに、ジョンの歌詞の奥深さに気付く。彼の歌は、弱った身体や疲れた心に、じわじわと沁みる。「頑張ろうぜ!」という励ましではなく、痛みや傷にそっと寄り添うような感覚。誰だってしんどい時ってあるよね、と、互いの心の声に耳を澄ませて聴き合うような感覚だ病床でヨーコさんから励ましの手紙が来た清志郎さんや、Lonely Heart な吉井さんから強烈なパワーを感じたのも、彼等がジョンの投げたメッセージをハートのど真ん中でしっかり受け止め、歌に昇華させ、みんなの心へ解き放ったからではないかと思った。みんなありがとう。ジョンのLove and Peace、しっかり届いたからねWar is Over, if you want it. Imagine Peace.最後までお読み頂き、ありがとうございました。これでやっと年が越せます放映予定12/29 (土) 21:00~23:00 JCNグループ 1/1(火) 22:00~23:55 BS朝日 1/3(木) 21:00~23:00 (再)JCNグループ 焼餅男 自画像 親子? 歌 詞
2007年12月29日
閲覧総数 41