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2011.07.06
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カテゴリ: 読んだ本
2005年6月ハードカバー
2008年5月新書版  新人物往来社より


たった一人で見知らぬ土地に取り残される。幸い、丸海藩の藩医・井上舷洲宅に奉公人として
住み込むことになった。そして半年---、この丸海の地に幕府の罪人・加賀殿が流されて
くることに。海うさぎが飛ぶ夏の日、加賀殿の所行をなぞるかのように不可解な毒死や怪死が
井上家と丸海藩を襲う・・・・。

(上巻 裏表紙 紹介文より)


時代は11代将軍・徳川家斉の時代、場所は讃岐国の丸海藩。

主人公は『ほう』という9歳の少女。
ほうは江戸の生まれ。
母親は「萬屋」という格式高い商家に奉公をしていた女中でしたが、身持ちの悪い女性で
萬屋の若旦那と通じてほうを生んで、まもなく死んでしまいました。
萬屋では仕方なく「阿呆の『ほう』」と名付け、金貸し夫婦に預けました。

不遇に死んだ奉公人の魂が萬屋を恨んで祟っていると言われ、そのお祓いのために
ほうに金比羅様に代参に行かせることに。
子供1人の旅は無理なので、女中を1人つけて、酒問屋のグループが金比羅参りに行くの
に混ぜてもらったのですが、大阪から丸海へ渡る船でひどい船酔いをし、
ほうは動けなくなってしまいます。
そこから金比羅様はもう近いので、酒問屋達はほうと女中を残して一足先に出立。
道中ずっと意地悪をし続けていた女中は、ほうを一人残し、金を持って逃げてしまいました。
残されたほうは、幸い丸海藩の藩医をしている井上家で奉公することになり、
そこでの平和な生活が話のスタートとなります。

冒頭でいきなり殺人事件が起きるのでミステリーなのかと思ったらそうではなく、
ほうの成長を描くのがメインです。


知恵の足りない子だと思われています。
でも真面目で働き者で純粋無垢。
井上家で可愛がられていたのですが、その殺人事件がきっかけで井上家を出ることに。


時を同じくして、丸海藩には幕府から預かりの罪人である船井加賀守守利が流されてきます。

加賀様は幕府の勘定奉行を務めていたのですが、ある時、妻子を毒殺し配下の者数人を

加賀様が理由を一切言わなかったため、鬼・悪霊が取り憑いたための乱心ということに。
悪霊の類をひどく恐れる家斉。
死罪にすれば祟られるかもしれないというので、遠い丸海へと流罪となったのです。

丸海藩にとってはただの罪人の警備と見えますが、そこには幕府の思惑が絡んでいる。
丸海藩は紅貝染めという織物による収入があるので、財政の厳しい幕府は
難癖をつけて丸海藩を取り潰し、幕府の直轄領としたいのです。

丸海藩では幕府の怒りを買わないため、加賀様を人の目に触れさせぬよう
徹底した隔離主義と秘密主義を取るのですが、それが様々な悲劇を生んでいくのです。


登場キャラが魅力的。
悪役としての立場なのにその愚かさが哀れであったり、逆に優しく正しい人と見えて
自分の弱さやずるさに苦しんでいたりと、みんな人間味に溢れています。
ストーリーも最後の方は読めてしまうんですが、じんときました。
おもしろかったです。

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以下、ネタバレとなりますのでご注意ください。



















話は主人公のほうと、17歳で引き手(江戸における岡っ引き、十手持ち)見習いの
宇佐(うさ)を中心に進みます。

最初に起きた殺人事件は、ほうがいた井上家の娘である琴絵の毒殺。
犯人は琴絵の幼馴染みである美祢(みね)という娘で、幼馴染みで恋心を抱いていた武士が
琴絵と結婚することに決まった嫉妬で、毒を盛ったのです。
毒殺であることも、犯人が美祢であることも関係者にはわかっていましたが、
琴絵は急な心臓発作という扱いになり、事件化されない。

なぜかというと、加賀様預かりの責任者である船橋家と美祢が関係が深く、
美祢が罪人ということになると、責任者の周囲から罪人が出たということで
幕府から問題視されるからです。

加賀様を理由に事件を表沙汰にできない、という隠れ蓑を得て、
丸海藩内部の紛争が活発になっていきます。
何かあっても、鬼・悪霊と化した加賀様のたたりだということで人々は納得してしまう。
また、そうしておく方が都合が良い藩はその噂を煽り、加賀様を徹底的に隔離する。

愚かしいほどに徹底していましたよ。
子供が鬼なんか怖くないと肝試し気分で、加賀様が幽閉されている「涸滝」という屋敷に
行くのです。
入口で見張りに見つかればよかったのに、すばしこく知恵も度胸もあった腕白兄弟は
見事屋敷内に侵入し、見つかってその場で切り捨てられてしまう。
子供達の父親は引き手(江戸における岡っ引き、十手持ち)の親分でしたが、
妻ともども捕まって密かに処刑されてしまいます。
そして一家はコロリ(コレラ)で死んだと公表されるのです。

一時が万事そんな感じ。

宇佐は引き手の見習いで、死んだ親分には可愛がってもらっていました。
ほうは年齢的に幼くて、知恵足らずと言われるような子なので、
事件が起きても理解できないまま巻き込まれていくだけですが、
宇佐はしっかり者で、迷信よりも道理を考えることのできる子。
琴絵の死と親分の死の両方の真相を知っていて、丸海藩を守るために
藩を上げて嘘を突き通さねばならないということに苦しむことになります。

特に親分がなくなった後は、新しい親分に「女の引き手なんかいらない」と追い出され、
仲間達からも庇われるどころか笑われて、可哀想でした。
でも、後からわかるんだけど、真相を知っている宇佐を引き手として置いておけないという
新しい親分の考えであって、特に宇佐を嫌ってということじゃなかったんですよね。
それぞれに温かい気持ちを持っているのに、行き違うことが多くて哀しい。

その後、宇佐はお救い寺になっている寺で働くことになります。
そこの和尚さんが豪快で、ものの理をわかっている人で、いい住職でした。


宇佐はほうを引き取って、姉妹のように暮らしているのですが、
ある日、ほうが涸滝の下女として連れて行かれてしまいます。
これまでにも涸滝では人が多く死んでいるのです。
みんな病気と言っているけど、何かあったときの責任を取らされてとか
余計なことを知ったが故に、というのがあるみたい。

ほうも、加賀様を狙ってきた刺客に出会ってしまい、床下を逃げ惑っていたら
加賀様の部屋に出てしまったため、斬られそうになってしまいます。
しかし、加賀様がほうを救ってくれるのです。
「あの下女に目通りを許す。会えないならば自分は気落ちして、病で死ぬであろう」
と言って。

加賀様に死なれたらすごく困る丸海藩。
言う通りにほうを部屋へ行かせ、それからほうは加賀様から手習いを受けます。
ひらがな、漢字、数の数え方、算盤と習っていくほう。

ある時、加賀様はほうに名前の字をくれます。
「方」という字。
ここに来たばかりのおまえは、確かに阿呆の「ほう」であったかもしれない。
でも、今のおまえは自分の行く方、進む道を理解している、と言って。

ほうも賀様が鬼であるという噂は聞いて知っていて、恐ろしいものと思っているんですが、
でも純粋な子なので、自分に優しくしてくれる加賀様を恐ろしくは思えず、
加賀様の手習いの時間を大切に思い、体の具合があまり良くないのを心から心配しています。

この加賀様とほうの交流がすごくいいんだ。
加賀様は笑うことのない、物静かな人なんだけど、ほうがうまくしゃべれなくても
きちんと聞いてくれる。


しかし、その年の丸海藩は病気や雷害が多く、町人達の憤懣は溜まる一方。
何もかも鬼が来たせいだ、と。
もちろん気のせいです。
病気は夏だから食あたりが増えただけで、丸海藩はもともと雷の多い地域。
昔、雷獣を倒したという伝説の山犬の毛皮を奉る雷避けの神社があるくらい。
しかし、その日高神社に雷が落ちて消失してしまったから大変。
お日高様が加賀様の悪霊に負けてしまったと動揺した町民達は、ふとしたきっかけで
喧嘩から暴動に発展し、大火災に見舞われるのです。

その頃、丸海藩では加賀様に死んでいただこうという作戦が進んでいました。
死後に神格化させて祟りはもうないという事で、幕府も納得させ、丸海も救おうというわけです。

死に場所を探している節のある加賀様も、それに協力的。
加賀様、実は妻子を殺していない。
妻は家斉公の側室で子を身籠もったのに、加賀様に下賜されて、日々を絶望した挙げ句の
子供も一緒に毒を飲んでの無理心中だったのです。
しかしそんなことを表沙汰にするわけにはいかず、加賀様が乱心を装って
事情を知っている家臣達を斬って全ての罪を背負って流されてきた。
2人の子供のうち、上の女の子がほうと同じ年頃だったらしい。

大火災の火が涸滝まで届くかもしれないと、屋敷内が騒動になっている時、
加賀様はほうから屋根の上に光るものがあったと聞くのです。
屋敷に雷を呼び寄せるつもりだと悟った加賀様は、ほうに向かって
「おまえの奉公を解く。解いたのだから、もう下女ではない。日が暮れたらこの屋敷を出ろ。
 しかしもし雷鳴を聞いたら、それが遠くてもすぐに屋敷をでろ」
と厳しく命じるのです。

火災で風が変わり、雷鳴が轟く。
言いつけ通りほうは屋敷を離れ、涸滝は落雷・炎上。
再び井上家に戻ることになったほうに、加賀様付きであった医師が
加賀様からの預かり物を持ってきてくれます。
加賀様が書いた手習い用の見本。
ほうに名前をくださったのだと医師が出した見本には『宝』の字が。
バスの中で涙ぐんじゃった。


1つ不満なのは宇佐が死んでしまったこと。
火災で焼け出された人を山に探しに行った宇佐は、雷で折れた太い枝から子供をかばって
その下敷きになり命を落とすのです。
引き手になりたかった宇佐が、最後まで引き手として人を助けて死んだ、
ということなんだけど、死なせなくてもよかったじゃんと思ってしまう。
ほうと姉妹となって、時々は加賀様の話などもしながら平和に生きて欲しかったなと思う。





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Last updated  2011.07.06 12:49:17
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