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2012.08.31
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カテゴリ: 読んだ本




自分なら死体ではなく、人が死ぬ瞬間を見てみたいと思った。
自殺を考えたことのある敦子は、死体を見たら、死を悟ることができ、強い自分になれのでは
ないかと考える。
ふたりとも相手には告げずに、それぞれ老人ホームと小児科病棟へボランティアに行く------
死の瞬間に立ち合うために。
高校2年の少女たちの衝撃的な夏休みを描く長編ミステリー。

(裏表紙 紹介文より)

『イヤミス』という小説のジャンルがあるそうです。
読むとイヤな気分になるミステリー、らしい。
その第一人者として湊かなえ氏が紹介されているのを、テレビで見たばかり。
読後感の悪いイヤな話、好きじゃないんですけど。
この作家の本は『告白』を読んだことがあり、その時もしっかりイヤな気分になりました。(笑)
それでも貸してくれると言われると、ほいほい借りてしまう私って何なんだろう?(^^;

少しでも書くとネタバレに通じてしまうので、詳しくは後述しますが、

あちこちに伏線が張られ、登場人物たちのつながりが明らかになっていく過程は
おもしろかったです。
内容的な好き嫌いはともかく、技術的にはおもしろく書ける作家さんだと思います。


以下、粗筋となりますので間を開けておきます。























由紀と敦子は桜川高校の2年生。
小学校の時に習っていた剣道場で出会ってからの親友同士。

由紀の家庭は、認知症の祖母による暴力で家族に生傷が絶えない状態。
5年生の時に由紀は左手を17針縫う大怪我をさせられ、握力が3になってしまった。
そのため好きだった剣道をやめざるを得ず、ひどい傷跡が左手に残っている。
両親は諦めモードで庇ってくれず、祖母の暴力に耐える地獄のような日々。
しかし現在、祖母は老人ホームへ預けられ、ようやく平安を取り戻している。

敦子は小学生で全国大会で優勝するほどの剣道の実力。

敦子のせいではないと慰めてくれたチームの仲間達が、学校の裏サイトで
「A子のせいで負けた。A子は調子に乗っている。死ねばいいのに」と書き込んだことを知り、
敦子は決まっていた黎明館高校への剣道での推薦入学を断り、剣道もやめた。
他人の目が気になり、裏サイトで自分のことが書かれているのではないかと毎日チェックする
ことがやめられず、周囲から浮かないよう必死で気を遣い、過呼吸の発作も起こすように


そんな敦子を立ち直らせたいと、由紀は敦子をモデルとした小説を書く。
敦子1人に見せる筈だったのに、鞄に入れておいた原稿を国語教師の小倉に盗まれてしまう。
その小説で小倉は新人賞を受賞し、校内でも一部抜粋が発表された。
それを見た敦子は、かつて由紀が励ましてくれた言葉と小説の言葉が一致したことから
書いたのは由紀ではないかと察し、自分はネタにされたと思ってしまう。

由紀は小倉に対する復讐から、無防備に起きっ放しだった小倉のノートPCを持ち出し、
その中に小倉と黎明館高校の生徒・『セーラ(愛称)』との恋愛日記を見つけ、敦子に見せる。
そして、そのPCから全職員に向けて、全学年の国語の成績表を添付したメールを送信する。
生徒の感覚では大した問題ではないと思われたが、職員室では大問題になり、小倉は自主退職。
数ヶ月後に電車のホームで転落事故で死んでしまう。

一方、敦子は、恋愛日記にあった「さすが黎明館のセーラは最高。桜川のクズどもとは違う」という内容に、自分がクズと言われたように感じて腹を立てる。
どうせ愛称だからわからないと、黎明館の学校裏サイトに「セーラは援助交際。相手は盗作男。
それ以外は全部クズ」と書き込み、憂さを晴らす。

盗作事件以降、由紀と敦子の仲はギクシャクする。
気まずい時間を緩和しようと、2人は黎明館からの転校生・詩織と行動を共にするようになり、
詩織から転校の理由を聞く。
曰く、親友が自殺した、と。

ある日、突然無断欠席をした。自分に何も連絡がないのはおかしいと思い、一人暮らししている
マンションに行ってみたら、風呂場で手首を切って自殺していた。
死ぬ直前に書いたらしい自分宛のメールが残っていた。
「何もかもリセットすることにした」
どうして死ぬ前に言ってくれなかったのか?自分は親友じゃなかったのか?
死ぬほど悩んでいることに自分が気付いていたら・・・。

敦子は純粋に同情するが、由紀は『親友に残された可哀想な私』を演じているのを感じ取る。
そのうえ、詩織が由紀の左手の傷を撫でながら
「あなたにもつらいことがあるのでしょ。わかるわ」とうっとり言ったことに反発、
詩織が死体を見たのなら、自分は誰かが死ぬ瞬間を見たいと思う。
自殺を考えたことのある敦子は、死のなんたるかを悟った詩織を見て、自分も死体を見たら
死を悟ることができて、強い自分になれのではないかと考える。
その機会を得るため、2人は夏休みにそれぞれ老人ホームと小児科病棟へボランティアに行く。

老人ホームに行った敦子は、高雄という雑用係の手伝いをする。
気が利かず無愛想な高雄に最初はウンザリするが、餅を喉に詰まらせて死にかけた老女を
敦子が助けたことから、少しずつ親密になる。
由紀の書いた小説『ヨルの綱渡り』を高雄が持っていることを知り、読ませてもらう。
高雄から「それは君のために書いたんだと思う。言葉で言ったら『私の何がわかるの?』と
反発するであろう君に伝える方法が小説だったのだ」と言われ、由紀の想いに気付いて
号泣する敦子。
そして高雄がよそよそしい理由も聞く。
高雄はかつては優秀な営業マンであったが、女子高生から電車で痴漢の冤罪をかけられて失職、
妻とは離婚、病気の子供とも会えなくなったため、女子高生に関わりたくなかったと知る。

由紀は、病院での朗読ボランティアに参加。
華奢で顔の綺麗な昴(すばる)と、肉まんのようなタッチーという少年達と知り合う。
タッチーから、成功率7%の手術に臨む昴に会わせてやりたいから、
離婚して連絡先がわからなくなっている昴の父親を捜して欲しいと頼まれる。
ドラマチックな死の演出を臨む由紀は承諾。
以前の勤め先であった住宅販売のモデルルームを訪ねるが、個人情報保護法が壁となって
連絡先を教えてもらえない。
すると隣の住宅メーカーの三条に声をかけられ、教えてやる代わりに夜に来いと言われる。
体を要求されていると思った由紀は、交際中の牧瀬に相談する。
牧瀬は1つ年上。
目の前で電車に飛び込み自殺をした人を見たことがあり、その自慢を由紀は腹立たしくも
羨ましくも思っている。
牧瀬は三条との対面に同行、三条の言動を録音・動画撮影をし、表沙汰にされたくなければ
情報をよこせと要求。
昴の父親の現在の職場が判明する。

昴の父親は老人ホームで働く高雄だった。
ホームを訪ねた由紀は、高雄と居合わせた敦子と共に病院へ。
感激の親子対面。
高雄が「昴!」と抱きしめたのは、なんと丸顔のタッチー。
しかも「パパ!」と抱き付いたタッチーの手には果物ナイフがあり、高雄の背に突き立てた。

咄嗟に踏み込んでナイフを叩き落とした敦子。
蒼白な顔で震えている由紀を見て「由紀が死んでしまう」と感じ、由紀の手を掴み
病院から遠く離れた場所まで走る。
他人を軽やかに避けながら敏捷に走り抜ける敦子に、由紀は昔もこんな事があったと思い出す。
剣道を辞めた日。
「グラスで手を切った」と嘘の理由を道場主に話す母親の隣で、ぼんやりしていた時だった。
由紀は、人が死ぬ瞬間を見たいと思っていたが、実は大怪我をした5年生の時に
流血の中で意識が白くなっていき「これが死ぬということか」というという死への恐怖が
植え付けられていたことを悟る。
その時も、手を引いて遠くまで走り抜けた敦子に救われたのだった。
わだかまりがなくなった2人は、元通りの親友同士に戻る。

その後、昴(本当はタッチー)から由紀にメールが来る。
タッチー(本当は昴)の母は高雄の冤罪を信じず離婚したが、不名誉な犯罪に対する噂から
心の病となり、タッチーへの面会も来なくなった。
母親にも会えなくなったのは父親のせいと恨んだタッチーは、父親を殺せば母親が来てくれると
殺害を企てた。
昴のためと言った方が、由紀が協力してくれると踏んで嘘をついた。ごめんなさい。
タッチーは手術が成功せずに死んでしまったが、最後に高雄が冤罪であったことを理解し、
手術までの短い時間だったが一緒にいられてよかった。
退院した僕はこれから他に友達ができるかもしれないが、一番の友達はタッチーだけだ。
お姉さんも日本一の友達と仲良くね・・・。


ここまで読んだ時に、あれ?予想外にいい話で終わりそう、と思いました。
由紀と敦子が解り合ってハッピーエンドじゃん。
てっきり誤解がこじれていき、どちらかが自殺するんだろうと思っていたのに。
しかし、この時点で残りページが30頁くらい。
まだまだ油断はできないと、気を引き締めて先に臨む私。


夏休みが終わり、3人で過ごす昼休み。
詩織が持っている5万くらいするバッグを見て、そのブランドが好きな2人は羨ましがる。
高いバッグなのになぜ買えたのか尋ねると、「昔、嘘チカンをしたから」と詩織。

電車でこの人チカンですと騒ぎを起こして、示談金をもらっていた。
最後にやった相手が父親の知り合いだと知り、ヤバいと思ってやめた。
友達もやっていたが、その子は相手の男にハマってしまって交際に発展した。
そんな男と付き合っていなければ、自殺もしなかったかも。
そういう意味では、誘った私が彼女を殺したも同然・・・・と哀しげにうっとり。

3人で雑誌を見ながら、敦子はボランティアのバイトで買おうかなと言い、
由紀もバッグ&同シリーズの財布が欲しいと思う。
そんな雑談をしながら、放課後2人は映画を見る予定なので詩織を誘う。
が、詩織は「毎月この日は星羅のお墓参りだから」と断る。

その後、詩織は遺書を残して自殺。
父親が女子高生を脅迫して猥褻行為を迫った罪で逮捕され、イジメの標的にされたため。
最後に残された遺書。

星羅の自殺を苦にしていたが、結局それは他人事だった。
自分が同じ目に会って、初めてわかった。
友人YとAも自分を避けるようになったが、それを恨もうとは思わない。
自分も星羅に同じことをした。
来たメール99通、全部無視した。
100通目は送らずに星羅は死んだ。
死を悟ったと思っていたが、それは違っていた。
死とは・・・・よそう、それは死ぬ者だけが知る特権だ。


というわけで終了。
思ったほどは酷くなかったです。取り敢えず2人とも生きてるし。

話のテーマは「因果応報!地獄へ落ちろ!」だそうです。
これは由紀の祖母の台詞。
解説で、由紀と敦子が受けるかもしれない報いに言及していましたが、それは蛇足っぽい。

なるほど巡ってる。
高雄に冤罪を着せた詩織。
牧瀬が見た飛び込み自殺は小倉であり、実は事故ではなかった。
星羅の自殺の原因を知らずに作った敦子。
バッグと財布のために三条を有罪にした由紀。

気付いていない敦子はともかく、由紀は詩織の自殺の原因に気付くと思うんだけど。
ただ気付いていると、この話からは少しズレる印象です。
他は、自分の言動が知らずに事件を引き起こしているので。
『三条の脅迫に対する報復とお小遣い』と『詩織の自殺の原因』って重さが違う。
その殺人にまでつながるモラルの低さを由紀にもたせてしまうと、
そこまで描かれてきた由紀の苦悩が破綻するような気がして、何だか興醒め。

まあ、りっぱなイヤミスでしたね。(笑)





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Last updated  2012.08.31 12:45:08
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