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2015.09.18
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カテゴリ: 読んだ本
2015年03月 光文社より


辞書編集部に引き抜かれた。
新しい辞書『大渡海』の完成に向け、彼と編集部の面々の長い長い旅が始まる。
定年間近のベテラン編集者。日本語研究に人生を捧げる老学者。
辞書作りに情熱を持ち始める同僚たち。
そして馬締がついに出会った運命の女性。
不器用な人々の思いが胸を打つ本屋大賞受賞作!

(裏表紙 紹介文より)


玄武書房の辞書出版部を舞台に、『大渡海』という新しい辞書の出版に携わる人々の話。

主人公は馬締(まじめ)という言語オタクというか、辞書マニアというか、
言語一筋で他にあまり興味が向かず、周囲からは変人と思われている青年。
でも、読んでいく内に馬締だけが主人公なのではなく、部内の関わる人々それぞれを
主人公として描いた作品なのではないかと感じました。

編集部で長年勤めてきたが、定年を迎えて外部手伝いという形で辞書作りに
参加し続ける荒木。

チャラい印象で言語センスはイマイチ、広告宣伝部への異動がきっかけで
自分がどれほど『大渡海』の出版に最後まで参加したかったかを知る西岡。
誰もが辞書の編纂に情熱を傾けている様子が、じわじわと染みてくるような感動を
与えてくれます。
遂に出版にこぎ着けて、お披露目パーティーの時には思わず涙ぐみました。

世間から愛される良い辞書を出版できると、会社の屋台骨は20年は持つのだそうです。
企画から13年かけて出版された『大渡海』は、きっとそういう辞書になったのだろうと
思いました。

余談ですが、広辞苑が中型辞典と書かれていて、あの分厚い広辞苑って中型なんだ、
じゃあ大型って?と思いました。
そうしたら、全20巻というすごい辞典があるらしい。







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Last updated  2015.09.24 12:50:45
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