2003年03月01日
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永春県の概況

1.歴史と現状

永春は古くは「桃林場」と呼ばれ、五代十国時代、唐興4年(西暦933年)に「桃源県」と定められ、その後、晋の天福3年(西暦938年)「永春県」と改称された。「四時多燠(いつも温かい)」であるために「永春」と呼ばれた。宋、元、明の時代は泉州に属し、清の雍正12年(西暦1734年)州制が敷かれた時は徳化の管轄になり、民国2年(西暦1913年)の州制廃止とともに県に戻り、現在に至っている。

永春県の面積は1468平方キロ、そのうち1033平方キロが山地で、70.4%を占める。1998年の人口は53.6万人、そのうち農業人口は48万人で89.6%を占めている。県内には15個の鎮、7個の郷、236個の村委員会があり、9個の県営農林茶果場がある。1985年に永春県は「【門の中に虫】南金三角経済開放県に指定され、沿海地区の開放政策の恩恵を享受している。

永春県は福建省南部の著名な「華僑の郷」で、海外に居住する華僑の数はもうすぐ103万人の多数に達するほどである。改革開放以来、永春県は山区、華僑の郷、開放県の優位を十分に発揮し、開拓を先取りし、社会的な面でも著しく変化し、総合的な実力は増強しつづけている。「八五」期間に、国内生産額の伸びは平均で23.1%、財政収入の伸びは34.8%、農民一人当り純収入は23.2%増加した。1998年の国内生産額は39.4億元、財政収入は1.98億元、農民一人当り純収入は3137元(47,000円)である。

2.地理

永春県は福建省の東南部に位置し、泉州市の中北部、晋江(川)と東渓(川)の上流にある。東は仙遊、南は南安、安渓,西は【さんずいに章】平、北は徳化、大田に接している。地図上では東経117°40′55″~118°31′9″、北緯25°13′15″~25°33′45″の間にあって、東西には84.7km、南北には37.2kmと、帯状の形をしている。戴雲山脈が徳化から南に永春県に伸び、全部の徳化との境に連なっている。雪山為群峰之冠(頂上には雪が積もった山が連なる)ように、海抜は1366m。東関的魚目溢(東の端では魚が取れる)ように海抜83m、その高低差は1283mある。県全体は西北に高く、東南に傾斜している。この地形的な要素のために全県的には東西に分かれ、「外半県」と「内半県」と呼ばれる。西部の「内半県」は山が多く、1000m以上の山は58ある。中山区、高山区の地勢は比較的高く、海抜400~800mの所が多い。東部の「外半県」は比較的低く、中平原区と半山区に属する桃渓(東渓の上流の川)の中・下流の両岸には海抜100~400mの所が多い。

3.気象

永春県は亜熱帯気候に属し、その中の南亜熱帯と中亜熱帯の気候帯に属している。南亜熱帯と中亜熱帯の境界は永春県の中部の大呂山、馬跳、【土甫】頭、上沙、外丘、仙渓、湖城、の線以東(あるいは以南)が南亜熱帯気候区であり、これ以西(あるいは以北)が中亜熱帯気候区である。内半県は中亜熱帯気候区がほとんどで、外半県は南亜熱帯気候区が多い。しかし、1000m以上の高山は北亜熱帯気候である。

永春気象台(海抜176m)の長年の資料では、年平均気温は20.4度、7月平均気温は28.1度、1月平均気温は11.9度であり、最高気温の平均は37.2度、極温は1980年7月24日に39度に達した。最低気温の平均は―0.56度、極温は1963年1月27日の-2.9度だった。年較差の平均は16.2度、日較差の平均は9.2度、10度以上の積算温度平均は7217度。気温の垂直変化率は平均0.6度/100mなので、海抜高度の差から県下各地の平均気温は17度~21度、10度以上の積算温度は5500~7350度である。

年降水雨量は1500~2100mm、平均で1708mm。一年の内、各月の降水量の変化は、1月~6月は次第に増加し、7月を境に減り、8月は再び増え、9月以降は次第に減少する。1年を4つの降水区分にわけると、2~4月は「春雨期」で、降水量は300~360mm、年間降水量の16~20%を占める。その特徴は、あまり強くない雨が長時間降る。5~6月は「雨季」で、降水量は500~600mm、年間降水量の30~35%を占める。その特徴は、激しい雨、雨量が多い、時間も長い、時として大雨や暴雨になる。7~9月は「台風雷雨期」で、降水量は600~700mm、年間降水量の35~40%を占める。その特徴は、激しい雨、時間は短い、時として大雨や暴雨になる。10月から翌年の1月までは「少雨期」で、降水量は100~200mm、年間降水量の10%程度を占める。その特徴は、雨がほとんど降らない。

年平均相対湿度は77%、可能日照時間は4422時間で、平均実日照時間は1908時間。日照率は43%。実日照時間の最多は1963年の2398時間、最少は1973年の1557時間だった。夏と秋の日照時間は多く、最多は7~8月で、平均月日照時間は200時間を超える。最少は2~5月で、平均月日照時間は130時間を下回る。

芦柑栽培における気象災害は、まず台風の暴風雨で、一般に7~9月に起こる。平均毎年2~3回。2番目には冬の旱魃で、平均すれば4分の3の年がある程度の秋冬干害にあう。第3には突然起こる雹害である。これらは芦柑栽培に影響を与えている。






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最終更新日  2003年03月01日 20時13分07秒
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