Nov 21, 2006
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カテゴリ: 生きる




記事は作家であり写真家の藤原新也氏

*************************************

時流自論=朝日新聞=記事より

11月初旬のある日の夜10時、JR山手線に乗っていた。

隣の席に塾帰りらしい小学生が座る。ランドセルからスポーツ飲料と

サンドイッチと「ポッキー」を取り出し、携帯でメールをチェックしながら

食べ始める。夕食らしい。

携帯の画面には、「あいつ」「ゴキブリ」という言葉がちらりと見える。



ゲーム機を取り出し、一心に両手の指を動かしはじめる。画面には

飛行機の陰が浮遊しており、神経症のようにたたきつける指の動きと

連動してビームを発射し、しきりに何か得体の知れないものを攻撃している。

その子の姿に、催眠術のようなピアノ曲がバックに流れる塾産業会社の

テレビコマーシャルが二重写しになる。テレビの中の子どもたちは

異様な静寂の中で鉛筆の音だけ発し、黙々と答案用紙を埋めている。

塾の行き帰りは、あたかも何かから追われてでもいるように前のめりで早足で歩く。

「君、ごめんね。さっき携帯、見えてしまったんだけど、

あのゴキブリって、何のこと」

隣の子は、一瞬驚いたように眼が泳ぐ。

「まぁいいや、それで君、毎日この時間に家に帰るの?」



「・・・・・・・苦しくない?」

ちょっと間を置いて、意外にも吐露するような小さな泣き声が返ってくる。

「・・・・・・くるしいけど、しかたない」

子どもはそのまま、足早に次の駅で降りる。

私はその後姿を見ながら、昨今騒然となっているイジメの正体と出所のすべてが



イジメ事件が起こると世間の怒りはイジメた側の子に向かう。

だがそんな短絡的な問題ではない。「ゴキブリ」と言った子が今度はいつか

自分が「ゴキブリ」にされるかもしれないという攻守の堂々巡りの中に

あるように、イジメはリストカットと同じ、”子どもという集団の自傷行為”なのである。

くだんの夜の電車の小学生のように、イジメる側もイジメられる側も、

子どもたちはその終わりのない競争原理と抑圧の中で疲れ切っている。

受験管理教育という名の”強制収容所”の密室で喘ぎ、心が痛み、歪み、

イジメ合うことでガスを抜くという自傷行為が繰り返されているということだ。

悲惨である。

だがその堅固に構造化してしまった教育のあり方を根本的に組み替えないかぎり、

いかなるその場の対症療法を行ってもイジメ自殺は消えない。

もう評論言語は意味をなさない時代に来ているのである。腐った根っこを掘り出し、

別の土壌に植えかえる抜本治療のみが必要とされる。

たとえば受験戦争のピラミッド構造の頂点にある東大をまず解体し、

全体の縛りをゆるやかにする一見暴論に近いような見解も、そのくらいの

荒療治が必要という意味で拝聴に値する。

この、やらなければならないが出来そうにもない携帯電話所持の年齢による

線引きも考えられる。たとえば、たばこは発育途上にある子どもの身体に影響がある、

として20歳で線引きされている。それでは、なぜ発育途上の子どもの心を

複雑に蝕んでいる携帯電話所持の線引きをしないのか。

携帯は、子どもに最も必要な他者との肉声や身体の接触を奪う。

内面を育む本を読まない。

迂回するという無駄がなくなり、行動が定型化される。心が内向して

現実に向き合わない。そして人の目を見ない。

子どもの情報が親の前を素通りする。

イジメ仲間の情報伝達のツールになる。中には一ヶ月に6万円もの通話代を

浪費する子がいる。「アダルト」も見放題。出会い系サイトに平気でアクセスして

レイプされるケースもある。その効用より害の方が圧倒的に大きい。

甘く見積もっても心身形成期の小中学生で線引きをし、携帯を禁止するという法を

施行すべきだと私は考えている。

受験産業で巨大な利益を上げている企業には申し訳ないが、かなうことなら塾も

小学生までは廃止すべきである。商売の自由は保証されるべきだが、意味のない

受験本位の知識を詰め込んだ子どもの”オタク化”が進みこそすれ、

それによって子どもの知能が低下するとは思えない。それが証拠に塾があるのは

世界で日本と韓国と中国の都市部だけで、アメリカにもヨーロッパにも、

当然アフリカにも東南アジアにも、日本のような塾はない。塾がなくても

彼らは立派にやっているではないか。

ちなみに教育機関のテレビコマーシャルが全国規模で流されているような

不可思議な国は、日本と韓国だけである。子どもの深夜の帰宅もそうだが

日本という国は異様な国なのだ。その異様さが異様なイジメや自殺に

噴出していると言える。

まだまだ根本的な発想の転換をしなければならないことは無数にあるが

評論家口調をする”タレント”が、受けねらいで教育再生会議のメンバーに

任命されるような施政が行われる日本にあっては、実現への期待は薄いだろう。

であるなら、イジメ自殺は未来永劫に終わらない。

********************************



イジメや子どもの自殺が毎日のように報じられ、やり場のない悲しみと怒りの矛先を

どこへ向けたらいいのかさえわからない虚しさを感じている。

こたえはわかっているのに・・

イジメをなくすこと・・

ただ、それだけのことなのに・・

大切な生まれてきたいのちをイジメによって、自分の手で痛めつけないように・・

自分の力では、もうダメだ!と思ったら、誰でもいい・・

助けを求めて・・声を出して助けを求めることも勇気です。

勇気を持って、助けを求めてほしい

待ってるから・・

死なないで・・










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Last updated  Nov 21, 2006 08:23:31 PM
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Re:時流自論=朝日新聞=記事より(11/21)  
mamarin♪  さん
高度成長時代の公害が市民運動で沈静化したように

仙台の一市民の意見から
空気を汚すスパイクタイヤがなくなったように

教育の改革も、一国民の声と声、心と心の
強い絆で、好い変化を遂げたいものですね。。

ブログで意思表示・・徒労で終わるはずがないと信じてます。。

そうですよねぇ~薔薇さん^^♪ (Nov 21, 2006 05:16:39 PM)

mamarin♪さんへ  

>高度成長時代の公害が市民運動で沈静化したように

>仙台の一市民の意見から
>空気を汚すスパイクタイヤがなくなったように

>教育の改革も、一国民の声と声、心と心の
>強い絆で、好い変化を遂げたいものですね。。

>ブログで意思表示・・徒労で終わるはずがないと信じてます。。

 どうにもやり場のない事件が後を絶たなくて
 見過ごしてばかりもいられず・・
 気になっていたので、日記にUPしました

>そうですよねぇ~薔薇さん^^♪

 ひとりひとりの声、大切にしたい・・
 ね、mamarin♪さん


(Nov 21, 2006 09:59:41 PM)

Re:時流自論 子どもたちを守りたい(11/21)  
はじめまして。
僕もこの記事を読んで共感した一人です。
今、「自殺」について短く書いてこの文章をさがしていて、ここに飛んできました。ここの記事をリンクさせてください。
(Nov 24, 2006 12:28:26 PM)

ここにリンクさせてもらっています  
http://plaza.rakuten.co.jp/kusukutu/diary/200611240009/

(Nov 24, 2006 12:29:35 PM)

コックンさんへ  

>はじめまして。

 はじめまして。

>僕もこの記事を読んで共感した一人です。
>今、「自殺」について短く書いてこの文章をさがしていて、ここに飛んできました。ここの記事をリンクさせてください。

 この記事を読み、何度も読み返しました
 そう・・そうなのよ・・と、共感しました
 心が殺伐としたいまの子どもたちの現状を
 垣間見ることがたびたびありますが明るい表情の
 子どもたちの生活をいつもみていたいです・・


(Nov 24, 2006 06:58:51 PM)

Re:ここにリンクさせてもらっています(11/21)  
コックン4592さんへ
>http://plaza.rakuten.co.jp/kusukutu/diary/200611240009/

 リンクをしていただきありがとうございました

(Nov 24, 2006 06:59:26 PM)

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