Suchada Online

February 9, 2005
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カテゴリ: essay 日常
sakana


夕食の干物の魚を無心に箸でほぐしていたら
ふっとよみがえってきた10年も前の風景。

バンコクのスラムに初めて行った頃のことだ。
ある教会のメンバーの家に立ち寄ったら
ちょうどみんなで夕ご飯を食べていた。
床の上にあぐらをかいて、円座になって。
「おいでよスチャダ(私のこと)、一緒に食べる?」
誘われてあがってみたら囲んでいたのは小さな干魚。

ある人はナンプラー(魚醤)をご飯にたらして。

涙が出そうになった。
食事が貧しかったからではなくて
こんな貴重な食事にもう一人招くことのできる
その心に驚いたから。

彼らはいつでもそうだった。
ポッキーを食べていても、ソムタム屋台でも、
会うと必ず「いっしょにどう?」。

持っているものは多くなかったけれど
分け与える喜びを知っている人たちだった。
豊かな心を持っている人たちだった。


生意気で世間知らずだった私を
1年も居候させてくれたタイの日本人宣教師達も。
自分が何者なのか、忘れちゃいけないと言われた気がした。

豊かに与えられたものを
自分だけのために抱え込もうとする

その貧しさを恥ずかしく思った。

「あなたがたの切り出された岩、
 掘り出された穴を見よ。」イザヤ51:1





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Last updated  February 17, 2005 07:36:36 PM
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suchada @ Re:同じく…(02/02) Mami☆さん >わたしも一目会いたかった…
suchada @ Re:いつの間に!!??(02/02) ようこさん >えぇええ!!いつの間に!一…
Mami☆@ 同じく… わたしも一目会いたかったデス。 この前…
ようこ@ いつの間に!!?? えぇええ!!いつの間に!一目会いたかったな…
suchada@ Re:子は宝(12/11) ふくさん あけましておめでとうございま…

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