蘇芳色(SUOUIRO)~耽美な時間~

「ピアノを弾く大統領」

前から見たかった韓国映画「 ピアノを弾く大統領」 を見に、神戸へ。
10時の開始の10分前に着いたら、もう立ち見になっていた。しかも数人ではない。
仕方がない。この日を逃せば、もう見に来られない。

覚悟を決めて、床にしゃがみこむ。

「ピアノを弾く大統領」は、韓国の国民的俳優アン・ソンギと涙の女王チェ・ジウのラブコメ。
ホームレスに扮して駅にたむろしたり、タクシードライバーになったりして、庶民の本音を聞こうと努力する大統領ハン・ミヌク(アン・ソンギ)
人格者であり、国民から絶大なる尊敬を受けている。10年前に妻を亡くし、今は寂しい独り身。
彼は一人娘のヨンヒを大切に思っているが、仕事が忙しく、なかなか行き届かない。
そんな彼の前に現れたのは、ヨンヒの担任の教師ウンス。
彼女は、彼が大統領であっても気後れすることなく接する。
問題を起こしたヨンヒのかわりに、父親である大統領ハン・ミヌクに漢詩「黄鳥歌」を100回書いてくるように宿題を出す。
多忙な執務時間のなかから、時間をひねり出し、何とか宿題をやり終えるミヌク。
しかし気を抜いて車の窓を開けたとたん、宿題の用紙は風に吹かれて飛んでしまった。
宿題の提出を遅らせて欲しいと頼むミヌクに、ウンスは「いいわけしないで」と言い放つ。
自分を大統領としてではなく、一人の人間として見ているウンスに惹かれていくミヌク。
ウンスもまた、権力を誇示するでもなく、誠実な態度のミヌクに好意を持つ。

チェ・ジウ嬢がイキイキと演技している。
「冬ソナ」で涙を流し続けるヒロインを演じたすぐ後のこの作品では、ユジンとは全く違った女性を演じていて、少々驚いた。
「涙の女王」と異名をとる彼女だが、こういうちょっととがったヒロインもいい感じ。

人格者の大統領役の アン・ソンギ様 は、もう文句なしにカッコイイ!
20年前からのファンなのだが、何年経っても彼の魅力は衰えることなく、どんどん深みとコクが増してくるように感じる。
何をしてもサマになるのだ。
颯爽とした大統領としての彼も似合うが、ホームレスやタクシードライバーになる彼も、ふるいつきたいほどのいい男!
後姿でさえ、さまになる。
いや、後姿でさえ、というより、背中に渋い男の魅力が溢れているのだ。
今私は若手のヤン・ジヌくんのファンだけれど、彼の背中の演技はまだまだ青い。
もちろんそれはそれで素敵なのだが、アン・ソンギの年齢を重ねた男性の、いぶし銀のような魅力には、かなわないかもね。(それでもジヌくんのことは大好き)
特に彼の20年ぶりといわれるキスシーンは必見かも。

アン・ソンギ様の魅力満載な「ピアノを弾く大統領」
DVDは買い!だね。



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