3のアストラッドはカタコトの日本語が何とも色っぽい。和モノでジャズサンバを演ると、なぜかこうわざとらしくラテン感が過剰で、それがまた魅力的でもあります。此方は69年発表の「Golden Japanese Album」と云う全編日本語で頑張っちゃった、下っ足らず発語がどうにもエロいアルバムで聴けます。"ストリート・サンバ"は泉田エミーというブラジル帰りの女性が初めて歌ったそうですが、こちらもぜひ聴いてみたいものです。
1はやたらとグルーヴの利いたリズムで疾走するガレージィジャズ。石川晶さんはジャズドラマーですが、こちらでは味のある無骨なヴォーカルを執っています。伊集加代子らの洗練されたコーラスとの立体感が珠玉の音像を生み出しています。(コンピGood Night Tokyoにも収録。)3はソフトGSの筆頭株、フィフィ・ザ・フリー。キャッチーなメロディに加え虚を突かれる展開、そして壮大なオーケストレーション、圧死するようなブ厚いコーラスワークは最高級の出来。2枚のシングルA面B面を収録していますが、全てとんでもなく高水準。此れ程のクオリティを保つ曲が、単なる流行歌のひとつとしてお茶の間に流れた時代に驚くばかりです。
13は正統派歌謡曲にしては過剰に豪奢なオーケストラが眩しい。17の野生的なうねりを感じる笠井紀美子はジャズシンガーとして作品を多く残しています。そしてガロ。初期衝動の瑞々しい感覚を持った初期がやはり素晴らしいソフトグルーヴを感じられ、後期の作品は当たり外れが極端にある気がします。男声3人の重厚な瞬間を堪能出来る20、22がここではベストテイク。ガロは98年に出た「Essence of GARO」と云う大変お得な編集盤がありまして、コーラス好きには聴き逃せません。