★No015004 恐怖体験part04 天地創造…

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★恐怖体験 part04

★恐怖体験 No1で書いた釣り場には毎年6～7月に竿を出しますが、8月が絶対に入らなくなり、
その代わりそもお隣の釣り場に入るようになった。距離にして5～600m、かなり近い所です。
流石にそこは本命魚はあまり釣れません。まして、10匹以上も釣る事はないのです。

そんな１９９７’の夏。今夜も釣り人は自分ひとり。
曇天で遠くの沖合いには稲光はしているものの、雨の心配はなく風はやや北より。
海は凪ぎで潮も左沖にユックリと流れるいい潮です。
手馴れた感じで仕掛けをセットし、第一投が20時過ぎ。水温上昇と共に餌取りが増える夏の海。
この夜もセッセと付け餌の交換に忙しく、煙草を吸う暇もないぐらいの忙しさでした。
　（注：この頃はまだ喫煙していました）

釣り始めて一時間…、そして二時間。。。
未だに本命は顔を出してくれません。　遠くに見える（あの恐怖体験No1の所）釣り場でないとダメだなぁ～やはり。
でも、決して移動してまで釣りたいと言う気にはなれない（汗

手持ち無沙汰で後方の駐車場あたりを見てたら、一台の車が入ってきて何やら用意をしている。

”釣り人がきたのかな？”

この日は週末の金曜日だから、仕事を終えた釣り人は早ければやってくる時間帯である。
釣れないことだし、話し相手ができれば丁度良いな。
内心喜んだ。　
やがて用意が出来たらしく、ヘッドランプの明かりを”チラチラ”させながら岩を上り下りして、こっちにやってくるのが見えた。

自分と同じイサキ狙いかな？
間もなくして…　
「どうですか？　イサキ釣れましたか？」
「いいえ、まだです。」と答えた。
声をかけたのは石鯛師で、明け方からこの場所で狙いたようだ。

「隣りにピトン、打ち込んでいいですか？」
「どうぞ、どうぞ！」
溝を挟んで20ｍほど離れた右手の小高い岩の天辺に「ピトン」と「チャランボ」を一本打ち込む。
”カーン！　カーン！”
甲高い金属音が闇に木霊した。
そして一礼すると、もと来たルートの岩場を駐車場に戻っていった。

あたりは何事も無かったかのように、静けさを取り戻し自分だけの世界に…。
釣り始めてどれぐらい時間が経ったろう？
時計を見ると既に0時も近い。
”今夜はオデコかなぁ～”
帰りの事を考慮するとソロソロ、納竿の時間だ。

この頃、沖合いに居た夜間漁の船も帰り始め、自分も後片付けを始めた。
ほんの少し海に背を向けて仕掛け等を「背負い籠」に放り込んでいたところ…。

”ドッカ～～ン！”

物凄い落雷音と同時に辺りが真っ白に？？？
身体ごと、後方にあるワンド（入り江の潮溜まり）へ吹き飛ばされた。

どれ位の時間が過ぎたのだろう～(@_@;)
”ぷわぁ～っ”
水面に浮上した自分(・・?)

事の次第が要約わかった。
先ほどの石鯛師が打ち込んだチャランボに落雷したのだ。

もし、自分の竿に落雷してたら～～
そう思うと生きた心地がせず、帰りの車のハンドルを握る手が、いつまでも震えが止まりませんでした。