★No015005 恐怖体験part05 藪で光る眼…


★恐怖体験 part05


昔から”おっちょこちょい”の自分。急いで用足しをすると、必ず忘れ物をする特技を持ち合わせている。
いつしか釣行する場合、一日以上前から持ち物チェックをして、背負い籠入れる癖がついている。



2001’の晩秋のこと。
このシーズンは本命魚(イサキ)の回遊は今一つで、『水温・月・波』総ての条件が良いのにオデコが多かった。
既に夜釣りは終期も近く、例年この時期は南房 最南端近くの磯に入ることが多かった。
いつものように、しっかりと道具の準備は怠りなく家を出て、釣り場近くの駐車場に到着したのは21時過ぎ。

荷物を背負って歩くこと約15分。
ライト無しでも釣り場近くの岩場まで入れる。
途中の竹薮を抜ける時、笹の擦れ合う音で風の強さまでわかる。それ程ここに通っている。

汗がひくまで、ひと休みした後、早速、釣りの用意を始める。
コマセを作った後、竿にリールを装着し準備完了!
釣り始めて…車からチャランボを持ち出すのを忘れたのに気づく。
取りに戻るのも面倒だし、そのまま持ち竿で始めたのだが…。

肝心な魚の当りはないし、竿は重いし…暇だし~
結局、仕掛けを上げて、駐車場まで取りに戻ることにした。



30分後、釣り場に戻り所定の岩に上にチャランボを立て、竿の置いてある場所に戻る。。。
んっ!?
何か様子が違う?
何だろう?

竿は在るし、コマセも、カラッポのクーラーボックスも在る~~?
あれっ?
背負い籠が無いぞ?

そこいらを探し回ったら、少し離れた岩の上に、ひっくり返っているのを見つけた。
一瞬、置き方が悪くて転げ落ちたのかなぁ~ 
いやそんなはずがない。
おいていた場所より上の方に動いているのではないかい?

背負い籠からはみ出ている品物を調べる。 特段に無くなった物はない。
辺りは勿論、釣り人は自分だけだし、狸なんぞはいないし~~。(居たら怖い~そう思いたくもない)



気に留めず、再び元に戻って釣りを開始~~!
今度はチャランボに竿を掛けての釣りだから、楽チンこの上ない~(喜



既に釣り始めて3時間は過ぎ、時計は午前様…。波間に漂っていたウキに待望の”当り!!”
”ギュンギュン”と竿鳴りするほどの大物!
四苦八苦して差し出すタモ網に収まった魚は『真鯛』だった。
型は2kg弱で磯釣りでは小型の部類だが嬉しかった。



結局、この後も暫く粘るも、本命魚は釣れなかった。しかし、引き上げる足取りは軽かった。
そぅ。。。帰り道に竹薮を通り過ぎる時、その奥に『白い鋭い眼光』を見つけるまではねぇ~~~ (ぎゃぁーっ!








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