★No015010 恐怖体験part10 投げ縄釣法…


★恐怖体験 part10


少し前の話になるが…、
1993’初冬の南房 白間津に毎週のように出掛けていた。狙いは石鯛。
小型ながら三週連続ヒットさせ、この日も四週連続を狙って竿を出した。

この頃は(今もそうかな?)長島、黒島、巌島に底者師は集中していて
根掛かりのきついこのポイントはあまり攻められていなかった。
多少は遅れて釣り場に到着しても、大抵は釣座あいていた。
海面に対して登り勾配、陸側には下り坂の釣り場が続く。
白間津磯の独特の地形である。



何故か自分がここで釣る時間帯は、いつも11時前後である。
その日も約束の潮止まり直前の時間になったのだが…、
餌取りの当たりすらない。
穂先は少し前かがみに垂れていて、寄せ返す波に揺れている。

新しい餌に取替え同じポイントに打ち返して、Colman製ストーブを持ち出し
早めの昼飯の準備に取り掛かった。
この頃はランチジャーでの弁当釣師。
(理由は身体を患ってから、釣りでも外食は禁止されていた)
唯一の楽しみは自分で炒れるコーヒー。


食後のコーヒータイムも終わり、竿先を見ると波任せに揺れてるだけ
流石に今日は諦めた。
辺りの片付けも終わり最後に竿を仕舞おうと、岩場に打ち込まれた竿掛け
から竿を外してあおった。
ガッチリと根掛かりしている。30分以上もホッタラカシの仕掛け…。
チョッとやソッとでは外れそうもない。



根掛かり切りの道具で道糸を巻きつけ引っ張る~!
外れない! 綱引きの要領で後ずさりをすると、漸く外れたぁ~。
急いで道糸をスプールに巻き取る。
ん? まだ少し重い。先程ではないにせよ大きなカジメが一株
絡み付いているようで、ただただ重い。

以前、こんな感じで引き寄せてきて、土左衛門という怖い目にあった…。
ふと脳裏をよぎった悪夢。

寄って来た仕掛け近くの道糸に大きな海草が付いている。
海面まで高さがあり、竿を傷めてはいけないので、
一旦、竿を置き、両手で道糸を掴み引っ張りあげた。

茶色の海草の塊を ”ドスン”とばかり、後ろに放り上げた。
手元にした道糸がパーマしている。手前の沈み根で絡まっていたようだ。

駆け寄り近づいてみて驚いた
カジメと他の海草のダンゴの中に縞々模様の…1キロちょっと本石?!

すでに、こときれていた。



自分が昼飯を食べている時に、魚も餌に食らいついたようだ。
だが銜えて走ろうとした際、何かのはずみで仕掛けが絡み
ワイヤーがエラを一周し、首吊り状態に…。

新技! 投げ縄釣法?

まるでカウボーイの投げ縄に捕らえられた牛のよう格好に。
南無阿弥陀仏・ナミアムダブツ~~~~








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